「あ、いた」 「いるに決まってるだろ!俺んちだぞここは!…おかえりなさい」 「ふぅん?」 「ふぅんじゃねぇよ!大体窓から出入りすんなってあれほど!」 「ただーいま。で?」 「で?って…何が」 「なんでこんなに食べ物が用意してあるの?」 「そ、それはその!」 「誰が来るんだか知らないけど、今日は諦めな」 「なんでだ!」 「焦らすの?ま、いいけど」 「いいわけあるか!これは…その!折角だし」 「えーっと。もしかして俺の、なの?」 「ばっかやろう!当たり前だ!」 「ガキどもや爺さんじゃなくて?他の連中のでもないの?」 「お前が!任務だって知ってたけど…間に合うかもしれないだろ!どうでもいいって言うと思ったけど、どうせなら美味いもん食ってちょっと酒飲むくらい…!いや確かにホントはここまでするつもりはなかったけど!商店街のおばちゃんに勧められちまったら鳥と酒だけよりはって…」 「なーにしょげてんの?折角だから使う?」 「使う?っておい!何するつもりだ!いいから食え!その前に風呂だ風呂!」 「んー?ま、確かに今日は、ね?アンタ汚すのもイヤだし」 「…汚すって普段は…くっついてこないと思ったらまさか毒か!?」 「きかないけどねー?ご丁寧にまあたっぷりばら撒いてくれたのよね。一応洗ってきたけど」 「一応じゃねぇだろ馬鹿!?とっとと風呂はいってこい!解毒用の入浴剤…!後は!勿論解毒剤は飲んであるんだろうな!?怪我は!」 「とーぜん!それに怪我なんてする訳ないでしょ?だって帰ったらすぐ…」 「ならよかった…!でもいいか?具合が悪くなったらすぐ言え!隠すな!」 「ね、洗ってくれる?」 「あったりまえだ!いつもみたいに適当に流してきたんじゃないだろうな?全身くまなく洗ってやるからとっとと風呂場!」 「はいはーい。待ってる」 「着替えと…怪我してないなら経口だけだな。今のところ顔色に問題なさそうだし、医療班には報告してある、よな?それならとりあえずこれとこれとこれと」 「早くしてよ。冷えちゃう」 「待ってろ!すぐ行く!寒気は!」 「ない…あ、でもちょっと寒いかもね?」 「馬鹿野郎!ナニ食らったか分かるか!?」 「粉で、弛緩系だったみたいよ。死に方から見たら」 「あんたの任務で死に方ってことは…見たのは敵か?」 「仲間割れ後自暴自棄で特攻って感じかなー?これ以上は秘密」 「内容はどうでもいいから、症状を言え」 「アンタの家薬草凄いもんね。アカデミー教師ってみんなこんなにマメなの?」 「治せる物は自分で治す主義なんだよ!いいから症状!」 「ふぅん?ま、ご熱心なことで。どうせアンタにくっついてくるガキどもやらたかってくる連中にくれてやったんでしょ?」 「嫉妬する元気はあるのかこの馬鹿上忍!もういい!寒気だな?とりあえずこれだ!服脱げ!」 「積極的―」 「黙って入れ!」 「はいはい。じゃ、たっぷり綺麗に洗ってねー?」 「髪の毛そり落としてやりたいくらいなんだぞ!あんたがそのままうちに帰ってきたってことは気化するタイプじゃ無さそうだな。まず頭と爪の間も…」 「…んー?ま、面白いし、ちょっとだけ待ってあげる」 「洗ったらあんたが嫌ってほど祝ってやるから覚悟しとけ!」 「ふふ。楽しみにしてよーかな」 ********************************************************************************* いじめっこ。 毎年恒例この人任務ばっかり言ってるんですけど系カカイル。 毒はききませんが、涙ながらのお説教には欲情するとかしないとか。 ではではー!ご意見、ご感想などお気軽にどうぞー! |