「カカシさんカカシさん!」 俺はベッドの上で一生懸命カカシさんを呼びました。…だって聞きたいことがあるんです。 「どうしたの?」 今日のカッコイイカカシさんは、ちょっとかすれた甘い声で俺の顔を覗き込んできます。俺の頭を柔らかく撫でて、唇を落として…。 あまりの心地よさに、思わず忘れてしまいそうになりましたが、俺は毅然とした態度で臨みました。 「昨日の巻物は何に使うつもりだったんですか…?」 不安な気持ちが声に出てしまったのは…しょうがないことだと思います。だって、カカシさんがあの巻物をあけたら…その、身体が変になって… 結局一晩中カカシさんと…その…つまり!あれを敵に使うってコトは…! 俺が昨日の記憶のせいで混乱していると、カカシさんは、なんでもないことのようにいいました。 「頑張ったご褒美用。」 「え?」 ご褒美?あれは…誰へのプレゼントだったのでしょう?俺は…歩くのも大変なくらいガタガタになっちゃいましたが、それをどうして…? 疑問に思ったのが分かったのでしょう、カカシさんも不思議そうに聞いてきました。 「…ところで何でそんなコト聞くの?」 「だって…!カカシさん昨日の顔ブツブツした人に使おうとしてたんですよね…。浮気は…駄目です!」 もし浮気だったら…そう思うと、悲しくて悲しくて…最近我慢しているカップラーメンをやけ食いしたり、一楽のラーメンをやけ食いしたり、 甘栗甘の季節の善哉をやけ食いしたり…とにかくおかしくなってしまいそうでした。 そんな俺を抱きしめながら、カカシさんはふわっと笑いました。楽しそうな笑顔…ついつい俺もにっこりしてしまいます。 「ああ、違う違う。俺が敵と戦うとすっごく疲れるのよ。」 「それは…そうですよね…。俺、何も出来なくて…。」 昨日の顔ぶつぶつさんは、すっごく大変な敵だったらしいのです。だと言うのに…俺に出来たのは怪我した人を励ましながら5代目の所に連れて行って、 報告して、その後病院にも連れて行って、お医者さんに預けたら、大急ぎでカカシさんのところへ向かって…そしたら怪我してて…!でも治療してたら まだ顔ぶつぶつさんがいてびっくりして…そしたら巻物頼まれて…。 そうだ!だから何であの巻物使うんだったんだろう? 眉間に皺を寄せていたら、カカシさんがそこをぺろっと舐めながら、話を続けました。 「だからね。イルカ先生に疲れを癒して欲しいなって思って頼んだの。」 「えっと…?俺が…癒し?」 癒し…マイナスイオンとか森林浴とか…なんと言っても温泉が一番!でも…俺が癒し? 「そ。あれで一杯イルカといちゃいちゃできたから、ほら。もう元気でしょう?」 「元気なのは…昨日の夜も…っ…」 目の前で笑うカカシさんはものすごく色っぽい…!昨日の夜もこんなにキレイな顔して、俺と…!!! 「真っ赤になっちゃって…かわいいな…」 「その!じゃあ俺!役に立ったんですか?」 とにかくそこだけは確認したい!だってカカシさんは俺の大事な人なんだ! 「もちろん。でも…まだちょっと疲れが残ってるんだよね…イルカ先生。俺を癒して…?」 「は、はい!でも…俺まだ歩けない…。」 憂い顔のカカシさんを早く癒してあげたいけど…全然腰が言う事を聞かない。どうしよう…? 「昨日一杯頑張ってくれたもんね。大丈夫…俺が何とかするから…。」 悲しくてちょっと泣きそうになった俺に、カカシさんは優しい声で耳元に囁いて…ぎゅっと抱きしめてくれました。 「あ、じゃあ!俺も、精一杯がんばります!!!」 「うん…おねがいね?」 「はい!」 カカシさんの笑顔に励まされて…俺は今日も頑張ってカカシさんを癒そうと決めたのでした。< ********************************************************************************* こうしてまたペロリと平らげられると言う話。 何故かコレは結構書きやすい…。おちがないからか? |