「お帰りカカシ!今日はまずコレを食え!」 「もがっ!…串揚げか…。その前に!包丁持ったまんま走るんじゃない!」 「そうだ!カカシにもいっとかないとな俺はついに…新技をマスターしたぜ!!!」 「一応聞くが…どんなのだ…?」 「まず!このつやっつやの大根で…てい!やあ!とう!…白鳥だ!」 「おお!?」 「さらに!にんじんで…うりゃあ!…薔薇だぜ!」 「…見事なのは分かった。…だかもうやめろ。」 「え?なんで?」 「折角の食い物がもったいないだろ…。それになにより、お前にはもっと他にやることあるだろうが!!!」 「…さすがカカシ!よく気付いたな…!やっぱりここらで前衛芸術的なものにもチャレンジすべきだよな!」 「違う!」 「さぁ!見てくれ!アスマ兄ちゃんを題材にしたこの力作!」 「は?…まさか…!?わあ!くま!無事か!?」 「うぅ…ほ、ほどいてくれ…。」 「題して!森のクマさんと花畑と舞う小鳥たち!」 「そのまんまだろうが!なんでクマ捕まえて…しかもわざわざ野菜でトッピングしてるんだよ! …細かいトコまで無駄に作りこんであるし!」 「ステキだろ…?」 「こんなもんで感動すんな!早くなんとかしてやれよ!」 「それなら…ここを引っ張ってみろ!」 「なんだこれ?紐?…ナニ企んでるんだ…?」 「いいからいいから!」 「チッ!クマ!ちょっとだけ…覚悟しておけ!」 「わー止めろー!」 「てい!」 「おおっ!?花が…舞い散った!?」 「ほどけた…!」 「うんうん!えんたーていめんとせいも兼ね備えた芸術作品…楽しんで頂けたようだな!」 「…ちょっと…こっちこい。イルカ。」 「え?なんで?アスマ兄ちゃんは?」 「クマは後でイイ。…お前の教育が先だ!!!」 「かあちゃんみたい…!」 「だから感動する所が違うだろ!!!」 「…俺は…どうしてこうしょっちゅう…縛られるんだ…」 「…クマのほうは後でな…。」 「なんだよ!俺もなのかよ!…クソッ!行っちまいやがった…!」 ********************************************************************************* 子イルカ的芸術への挑戦。 説教はもちろん失敗に終わります。 当り散らされるクマさんが一番の被害者だったという話…。 |