懲りずに冷え冷え（かぼちゃのてんぷら）

「すげぇうめぇってばよ！」
「そうだろうそうだろう！カキ氷は色々危険だから涙を飲んだけど…やっぱり夏は冷たいもんが…！」
「あらら、まーたなんかやってるのね？」
「うっ！だ、だから今回はカキ氷じゃないし…！」
「あれ？カカシ先生！どうしたんだってばよ？」
「…あーそっか。まさか気付いてない？」
「いいじゃないか！夏だ！暑いんだ！冷たいのが美味い季節…！」
「そうだってばよ！…でもなんでカカシ先生がここにいるんだってばよ？ここはイルカ先生のうち…」
「んー？ま、色々。そんなことより…これなぁに？」
「カキ氷は一日2杯っていうから…！シャーベットマシン試作号の試運転に協力してもらってるだけだ！」
「えーっと。どうちがうの？」
「どっちも美味いってばよ！」
「色々違うんだぞ！まず元になるジュースを凍らせて…それをこっちの粉砕機でしゃりしゃりに…！」
「要するに、似た様なモノってことね？」
「か、カキ氷は2杯にしたんだ！こっちもそんなに食べてないぞ！」
「ふぅん？」
「ただちょっと…ちょっと酒屋のおばちゃんの荷物持ち手伝ったらいろんなジュース貰ったってだけだ！有効活用だ！」
「そうだってばよ！ももとオレンジとぶどうとりんごもあるんだってばよ！そっちのサイダーとかラムネとかかけるとまたうめぇし！」
「そうなんだよなぁ！意外な発見だ！炭酸は凍らせると凄いコトになるけど、上からかけると驚きの美味さだよな！しゃりしゃりでしゅわしゅわでひんやり…！」
「…カキ氷、規制解除するかなー？」
「え！ホントか！」
「しょうがないもんねぇ？」
「やったぁ！これでカキ氷を…！」
「え？え？なんだってばよ？きせー？」
「ご飯上げてるのに我慢できないみたいだからねぇ？…代わりに、一緒にいっぱい運動ね？」
「運動…！うぅ…！で、でも修行になるし…！」
「修行！そういやカカシ先生がどこ行ってたんだってばよ！俺ってば一人で修行してて…！」
「今日は任務お休みでしょ？…三代目とちょっと色々相談してたんだけどねぇ…。はぁ…」
「そういやお前昼飯は？シャーベットもあるけど…握り飯も一応作ったぞ！そうめんだとお前怒るから！」
「炭水化物だけは駄目よー？ま、いいや。後で色々…」
「先生たちって仲良かったんだなぁ！そんなら…まあいいや！俺ってば修行があるからこれで帰るってばよ！じゃあなー！」
「え！でもお前飯は…！」
「いっちゃったよ。元気だねぇ？子どもは」
「ナルトー…でっかくなったもんな…がんばれよー！ちょっと寂しいけど…」
「ご飯があるならおかず作ればいいかなー？ちょっと待ってなさいね。あとシャーベットはもう止めときなさい」
「うん…」
「あーあ。しょぼくれちゃって…ま、後でたっぷり慰めてあげる」
「いいんだ…いつかは巣立つんだよな…。たまに一緒に飯食えれば俺はそれで…」
「相変らず…妬けちゃうねぇ？運動も兼ねて色々しちゃおうかなー？」
「そうだな！なんか焼こう！多分魚屋のおばちゃんがくれたのがまだ…」
「にしても、まだ気付いてなかったのね。ま、いっか」

*********************************************************************************
かぼちゃのてんぷら。
うっかりジョブチェンジ通知落としがあったという話。
連れ子は父ちゃんもどきに新しい友達が出来て寂しいけど遠慮。
父ちゃんもどきは連れ子の成長が嬉しくて寂しくて、隙だらけ。
結局総取りは妥協した天然黒上忍だったかもしれないという話。
ではではー！なにかしらつっこみだのご感想だの御気軽にどうぞー！