「へへ!食うぞー!」 「なにをー?」 「うっ!その、なんでもない!なんでもないぞ!」 「えーっと?なにこの大量のお饅頭は」 「そ、その…もらっただけで…!」 「誰に?」 「そ、それは…!」 「三代目かなー?これって大名御用達の店のだもんね?」 「そうなのか!あんこがくどくない甘さで生地もふわっふわで美味いんだ!」 「そ?」 「だ、だから!その!一緒に住んでるのが甘いモノが苦手だって言ったんだけど、一杯くれたんだ」 「ひーふーみー…もう3個もたべちゃったのね。残りは冷凍しよっか?」 「もったいないだろ!お前も食え!あと誰かに分けようと思ったんだけど、言うなって…」 「ふぅん?」 「新作の試作品なんだって。でも企業秘密だからあんまりいろんな人にはあげられなくて、後で味の感想をを教えて欲しいって…」 「まーた三代目なの?甘やかしちゃダメでしょうに…」 「じいちゃ…三代目は!単に俺がこの時期よく腹空かせてるから気を遣ってるだけだと思うんだ!悪く言うな!」 「そういえば山菜山菜って騒いでたねぇ?」 「山菜…!そういえばそうだよなぁ…!この時期は美味い山菜が…!土手とかにも色々!」 「…ほんっとーに食べるの好きだよね?」 「当たり前だ!食べないとおなかが空くじゃないか!」 「んー?そうね」 「そ、それなのに最近出かけようと思うとお前が…!」 「わくわくしてるのって、美味しそうだからねぇ?」 「俺は食いもんじゃない!この時期は色々美味いのに…!」 「んー?じゃ、今度一緒に摘みに行こうか?」 「え!ホントか!人手が多いと一杯採れる…!」 「ナルトと一緒にしとくとかご一杯採って来ちゃうもんね」 「ちゃんと次の年に採れるように残してあるぞ!一杯生えてるポイントで適度に採ってくるのがコツだ!」 「そうねぇ」 「な、なんだ?他にも春先の山には食えるものが…!」 「春、だもんね」 「そうだ!春はやっと食糧が取れて…んん!?」 「おいし」 「ふ、あ…っ!な、ななな!?」 「春って、ついついしたくなるよね?」 「ふえ?あ、やぅっ!」 「春だから、発情期ってことで」 「や、や…!なんで…!」 「怯える顔もかわい。やりすぎちゃったらごめんねー?」 ***** 「うぅぅぅぅ…さんさい…春の野草…!」 「んー?そんなに言うなら担いで行ってあげようか?」 「俺かついでたらカゴがもてないじゃないか…野草なべー…てんぷらー…」 「うーん。じゃ、また今度ってことで。はい」 「ん?なんか美味そうな匂い…あー!弁当!」 「山菜好きっていってたから。混ぜご飯は入れてないよー。はいあーん」 「あーん!へへ!美味い…!」 「春の味覚ってやつだよね」 「そうだろそうだろ!美味いんだ!春は!」 「春のイルカが一番美味しいけど」 「お浸しも美味いし!煮物がまた…!」 「…ま、ちょっとだけ食べ過ぎに注意しておこうかなー?…ちょっとだけ」 ********************************************************************************* かぼちゃのてんぷらで一つ。 春先は色々美味しいという話。…とりわけイルカてんてーが…げふんごふん! ではではー!なにかご意見ご感想等ございますれば御気軽にお知らせくださいませ! |