「かぼちゃだ…!」 「そーね」 「でっかい」 「そーね」 「すげぇ」 「あーはいはい」 「バカカシの馬鹿」 「うーるさいよ。とっとと任務片付けて帰る…っ!なにこれ。邪魔なんだけど」 「おお!忍の方ですな?」 「かぼちゃがしゃべった!」 「…!これ、かぼちゃか…!あーその。運搬の任務と伺ってたんですが」 「ええ…今年はほれ、このように見事なかぼちゃで」 「はぁ」 「あの、このかぼちゃ、どうしてこんなに大きいんですか?」 「おお?アナタも随分と若いと思いましたが、この子もまた…」 「あー。そこのは下忍です。修行を兼ねて同道させていただきますが、俺は上忍ですので」 「そうかそうか」 「あ、の」 「カカシの頭ふわふわですよね。ツンツンとげとげなのに意外とやわらかいんですよ!」 「そうさなぁ。チビすけさんにもこのぼうやにも厄介なことを頼んでしまった…。すまないねぇ」 「ええと。その、俺もソイツも忍ですから」 「ほうほう。偉いのう!」 「へへ!ありがとう!爺ちゃんもすごいよ!こんなでっかいかぼちゃ作っちゃうんだもん!」 「こらイルカ!依頼人の前だぞ!」 「はは!そうじゃったそうじゃった!これはの、そういう品種でなぁ。毎年火の国のお殿様に最も大きなモノを献上するんじゃ。もちろん価もそれなりにいただくがの」 「へー!」 「…ってことは、これ、もしかしてあのちょうちんかぼちゃの原料…!?」 「おお。そっちの忍者さんはご存知でしたか。そうそう。これはですな。異国の妖怪のお祭に使うらしいですわい。ワシらは村が潤うならばと、ここ数年一反から栽培を始めて、今年初めて一等を取ったのです」 「へー!すごい!こんなにつやっつやできれいなの作るの大変そう!」 「大変じゃぞお?まず傷が付かぬように布で覆ったり、じゃがそれだと成長が悪いから肥料や布かけのタイミングを工夫して…」 「その、これを、運ぶんですか?都まで?」 「ええ!傷をつけぬようにお願い致します。…コレ一つで村が10年は食べていけるだけの価がもらえるのです。初めてこんなちっぽけな村が賞を取ったので、他のかぼちゃ農家の連中が狙っておりましてな…。砕けばわが村のかぼちゃがと、思う気持ちもわかるのですが…」 「そんなの絶対駄目!俺が守るよ!爺ちゃんたちががんばったのに、それを壊すなんて…!」 「優しい子じゃなぁ。怪我などしてはいかんぞ?じゃがううむ…その、貧しい村だであまり予算がないんじゃが…大人の人にかわってもらわんでも大丈夫かのう…?」 「な、なでないでも。俺はもう上忍です。コイツはともかくとして、術でもなんとかでき…」 「じいちゃん!大丈夫!俺も忍だし、コイツはね、俺よりずっとずーっと強いんだ!性格は悪いけど!」 「ほっほっ!なるほど。兄弟かなにかかのう?…気をつけていくんじゃよ?」 「はい!」 「お気遣いいただきありがとうございます。それでは移送が完了し次第また改めてご報告にあがります」 「ではたのみましたぞ…!本当なら休んでいってもらいたいところじゃが、この所不穏でな…。爆発物で怪我人も出ておるし、ここをすぐにも発ってもらったほうが安全じゃろう」 「…カカシ」 「ああ。では、確かにお預かりいたします」 「気をつけてな…!」 「うん!じゃなくて、はい!」 「封印かける。お前は」 「うん。トラップと…中忍以上がいっぱいいるから…」 「幻術は俺。お前はいざとなったら一人でもそれ持って逃げろ」 「うん!」 「ふぅん?いい返事じゃない?さっきとは大違…」 「カカシは、強いもんな。信じる。でもさ、ちゃんとかぼちゃ届けたらすぐもどってくるからな!」 「…ま、なんでもいーけど。急ぐよ。囲まれる前に。…意外と面倒そう」 「中忍以上がいっぱいいるんだけど…!」 「それが分かれば上出来でしょ。行くぞ」 「うん…!」 ******************************************************************************** 適当。 はろいんはろいん。なんでかながい。そろそろふつうのかかいるはさもかな。 ご意見ご感想お気軽にどうぞ。 |