祝4(適当)


   脱がせたら目をまん丸にして驚いて、その顔がかわいいから止まれないかもしれない予感があった。
 驚いてるくせに抵抗しないんだもんねぇ?それって、どうして?
 ま、聞いても教えてなんかくれないだろう。多分自分でもわかってないんだろうし?縋るように背に回された手は震えているくせに、それでも離れようとはしなかった。
 拒まれても出ていく気なんてなくなっていた。ここは俺の居場所で、だから誰にもとられないうちにちゃんとそれを自覚してもらわないと。
 焦っているというよりは、任務を遂行している時のような奇妙な冷静さがあった。今のうちだからちゃんとしておかなきゃなぁって、それがおかしいってことがわかっているのに止まれなかった。
はだけた胸元に顔を埋めて、くすぐったそうにしながら髪に触れてくる。それから、笑った。昔見たように、昔よりも泣きそうで、安心したみたいに。
そうしたら、やっぱり全部食べちゃおうかなぁなんて思うでしょ?
だから。…結局のところ、ここに来てしまった時点ですべてが決まってたのかもしれない。

*****

 なんでだろうと思う。不思議でしょうがない。触れてくる手は優しいけど、そんなところ普通は触らないよなってところまで入り込んで、それだけでぞくぞくした。
 でも拒めない。なんでそんなに怖い顔してるんだろうって聞いた方がいいんだろうか。怖いというよりは、真剣なだけなのか?
 なんでもいいけど実は俺の方がちょっと怖い。何が起ころうとしているのか一切わからないって訳じゃないけど、経験値が徹底的に足らないから、何をされるのか予想できなくてついつい大げさに反応してしまうのが恥ずかしい。
 心もとなさを胡麻化すために、それから逃がさないように背中に手を回したら、犬みたいにじゃれついてきてくれた。
 ああ、よかった。大丈夫だ。きっとこれでもう逃げていかない。
 理由なんてわからないけどほっとして、嬉しくて、不安もどこかに行ってしまった。
「いいの?」
 何を聞いているのかは分かる。だから頷いた。
「…ええと、その、よろしくお願いします!」
 勢いが先走ったセリフにも驚いていたんだろうけど、それよりも多分俺が離さなかったからだと思うんだ。
 下げた頭を避けるために体をそらして、そのまま二人してベッドに転がった。
 落っこちないように支えてくれたおかげで怪我をすることは免れたけど、代わりに露わになった肌が直接触れてしまって、ついつい慌ててもがいたのに離してくれなかった。
「なんで逃げるの?…いいんでしょ?」
「そ、れはその!恥ずかしいんです!」
「…そ?」
 なんでそこで笑うんだ。それもこれはあれだ。悪だくみしてるときの顔だ。本能は逃げろと言っているのに、感情がそれを許さない。
 猛獣に喉を晒しているときの緊張感と同時に、あの時はできなかった方法でつなぎ留められるならそれでいいとさえ思えて…ええと、待てよ?あの時っていつだ?
 何かを忘れている気がする。でもそれが何かすらも曖昧で、それに加えられる刺激が集中させてくれない。
「ひゃう!」
「かわいー声。ねぇ。もっと聞かせてよ?」
「や、ちょっダメだって!なにすんだ!わー!まてまてまて!アッ!」
「無理でしょ?」
 じゃれついてくる仕草は子犬みたいでかわいいのに、やってることはかわいくない。胸とか腰とか、舐めないで欲しいし触らないで欲しいし何で揉むんだ?
 特に尻は止めて欲しい。そんなとこ触って何が楽しいんだろう?綺麗な人がそういうことを目をキラキラさせながらしてるっていう状況のおかげで心臓が痛い。抱きかかえられたままゴソゴソされると落ち着かないどころの騒ぎじゃなかった。
 止めたいのに止められないのは頭が沸騰しそうだからかもしれない。後は下っ腹も。
「うぎゃ!」
「ああうん。大丈夫大丈夫。いきなり突っ込んだりはしないから」
「は?突っ込む?ぬるぬる…うわ!」
「んー?大丈夫そうかな。育ったし、体格あんまり変わらないし、結構鍛えてるよね?」
「へへ!そうですか?体力には自信があるんですよ!」
 尻がぬるぬるするなぁってことよりも、ほめられたことの方がうれしくてそっちに反応している間にも、事態はどんどん進行していった。
 指が中まで入ってきて、さっき垂らされたぬるぬるするものまで中に塗りこめられていく。ぐちゃぐちゃ湿った音が自分の下肢からするって状況が受け入れきれなかった。痛い訳じゃないが、変な感じがする。体が勝手に跳ねるのがおかしいってことは分かるが、なんでそんなとこ触るんだ?汚いよな?どうしたらいいんだ?
「そりゃ良かった。俺も任務休みだしちょうどいいね?」
「へ、あっ?え?あの?アッ!だからちょっと待てタンマ!」
 抜き取られたときに電気が走ったみたいに体が勝手に跳ねて、いつの間にか股間のモノまで触られていることにも気づいてしまった。
なんでそんなもんを触るんだってのと、それなのに嬉しそうだなーってのと同時に、流石になんでこんなことになってんだろうなってことにやっと思考が追いついたけど、多分手遅れってやつだったんだろうなぁ。
「入れてい?」
「なに、を?」
「それ聞いちゃうの?」
「え?ダメだったんですか?」
「駄目じゃないけどダメかもねぇ?我慢できなくなっちゃった」
 俺は多分忍としてはそれなりに重い方だと思う。成長期だからってのもあるけど、その足だけとはいえ軽々と持ち上げて見せるこの人は、流石暗部だ。
「イっテッ!うあ、あ!」
「あーうん。ごめん」
 真剣な目が綺麗で見とれてたら、熱くて大きいのが押し込まれて、息が止まるかと思った。痛いと判断したのは正しかったのかすら分からない。ただ何かとんでもないことをしてしまったって考えだけはうっすらと頭の中にあった。
「ッうー…!」
「ッふう、キツ、萎えてないけど、つらいならやめる?」
「ヤダ。止めない」
 訳がわからないから怖い。でもそれよりもこれがまたどこかへ行ってしまうことの方がずっと怖い。
 逃がさないように力いっぱい抱きしめたら、こたえるように唇が重なった。
「んっ!」
「煽るよねぇ?もう大丈夫かと思ったのに全然ダメ」
 何言ってんだか頭にさっぱり入ってこないけど、嫌がっていないことは分かったから、くっつけられるところは全部使ってくっつけてやった。額も胸も腕も足も。
「これで、俺の?」
 多分ずっと言いたかった言葉だ。このまま溶けて混ざってしまえればいいのに。そうすればきっともう二度と。
「なんで煽るかなぁ?…そうだよ。ずっと俺はイルカのだったよ。誕生日プレゼントに自分を上げちゃうなんてうかつすぎる子、ほっとけないでしょ?」
 そうだ。誕生日だ。だからもらっていいはずなんだ。
「誕生日プレゼントちょうだい」
 ねだる言葉に重なるように激しく揺さぶられて、後は熱くて苦しくて気持ち良かったって記憶だけがぼんやりと残っただけだった。

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適当。
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つぎでおわるよていですがねむいのであかん。先日遊びにいらしてくださった皆様!ありがとうございました!コピペ普通にミスっててやり直しました!ごめんなさい(´;ω;`)ブワッ

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