羽根突き!(あくまで子イルカ)

「てい!」
「ちっ!」
「イルカー!がんばれー!」
「おうとも!うりゃ!」
「ご主人もほどほどにがんばれー!」
「っと!…お前ら…!」
「さっすがカカシ!なかなか…やるな!」
「…お前も、なっ!」
「うわっ!とととっ!あーあ…おちちゃった…」
「ほら、これで終わりに…」
「大人気ないぞご主人!」
「そうだそうだ!イルカががんばってるのに!」
「だからどうしてお前らはそんなにもコイツの味方なんだ…!?」
「ちぇー!まあしょうがない!負けは負けだもんな!さあ!好きに書け!」
「は?なんだこれ?」
「なんだ?しらないのか?」
「羽根突き自体は大名屋敷なんかでみるから知ってるが…筆と墨なんて、今から書初めでもするのか?」
「ちっちっちっ!羽根突きはな!そーんな甘い競技じゃないんだぜ!」
「…何だ!?お前またおやじさんとかに妙なウソ仕込まれて無いだろうな!?」
「これは!こうやって!こうだ!」
「うわっ!なにすんだ!?」
「にげちゃだめだぞ?負けたほうは勝った方に墨で落書きさせないといけないんだからな!」
「だったらかかれるのお前の方だろうが!」
「あ、そうだった!」
「…でもま、イイだろ別に。そんなことしなくても」
「いーや!勝負に負けた以上、ソレは駄目だ!さあ!書け!思う様心赴くままに!」
「大の字に寝なくてもいいから起きろ!」
「ん…じゃ、目、瞑っててやるからほら!」
「うっ!いや、気のせいだ!こんなガキ相手に色気なんて…!?」
「なんだ?どうした?」
「あー…じゃ。こんなんで、いいだろ」
「うひゃっ冷めてー!…どんな顔かなー?」
「ヒゲだ。お前がやたら欲しがってるな」
「おおおおお!けっこうな男前だぜ!さっすがカカシ!こういう方面にも強いんだな!」
「どんな方面だ!?いい加減俺の職業をちゃんと理解してくれ…!」
「よっし!次は勝つぞ!」
「そろそろ飽きないのか…」
「今度はちゃーんと!俺が勝って、お前に念願の毛をきっちり細やかに繊細かつ大胆に書き込んでやるからな!」
「誰がそんなもん頼んだ!いらん!」
「あ、そっか!…そうだよな…まがい物の毛じゃ却って心の傷が…」
「哀れみの視線もいらん…いいからそろそろ…」
「そうだな!まずは飯だ!鳥のごぼう巻きとか末広焼きとか色々肉もちゃーんとたっぷり用意してあるから!」
「もう、その辺は諦めた…飯に、しような…」
「アっスマ兄ちゃんまーだかなー?」
「…おい。一応聞くが新年早々クマをいたぶるのは…」
「じいちゃんちにも行くぞ!お年玉ツアーだ!」
「お前は!…いいか。一緒に行ってやるから、すぐ帰るぞ!あのじじいは教育には…!」
「お礼の俺お手製!ステキお茶菓子セットも完璧だからな!」
「…まあ、なんでもいい。クマは逃げ延びろとだけ伝えておく」
「飯食っておめかしもしないとな!」
「…おめかし…!?俺は変な服は着ないぞ!」
「安心しろって!肌の白いお前にぴったりなステキ振袖!じゃーん!」
「じゃーんじゃない!なにやってんだー!?もが!?」
「まずは腹ごしらえだな!さあ食え!どんどん食え!いずれは毛だって…」
「食う。それからお前には話がある!」
「そうかそうか!腹減ってたのにごめんな?」
「…はぁ…いや、でも僅かながら去年よりはましになってはいるはずだ…!」
「今年も宜しくな!」
「…そう、だな…今年もこそ…!せめてなんとかもうちょっと…!」
「アスマ兄ちゃん捕獲装置はもうほぼ完璧な仕上がりだし…!今年の抱負はやっぱりカカシモサモサ計画だな!あと俺のとおちゃん計画と犬友のステキファッションリーダー計画!夢は膨らむばかりだぜ!」
「…それ、全部阻止するのが俺の抱負になるんだろうな…」
「そうだ!カカシを最強の母ちゃんにするのもあったっけ!」
「とにかく全力で阻止するから安心しろ!そんなもん考える時間も無いくらい修行させてやる…!とにかく…食うぞ!」
「おうとも!」
「ジジイの説教とクマの修行も検討しないと…!」


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今年の抱負はかなえられるのか…!←多分無理。
今年こそ子イルカを独り立ちさせるという野望を何とかしたいカカチと、今年こそ毛を生やしたい子イルカだったという話し。
ではでは!ご意見ご感想など、お気軽にどうぞー!

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