「イルカ…!無事だったか!」 「ああ、まあな」 「すごいじゃないか!」 「背中流してやったしな。割と大人しかった」 「そ、そう、か…!?よかった…な?」 「そうだな。…まあ。俺がちょっとその、諸事情で父ちゃんと間違って抱きついたときは相当危険だったが、丁度パックンが来てくれたお陰でなんとかなった」 「へ、へー?父ちゃんってあの伝説の武しょ…いやうん!まあアレだしな!」 「とりあえずまあその、シフトはなんとかしといたからさ!」 「おう!ありがとな!」 「…だからか。すごい勢いでにこにこにまにましてんのは」 「いつも凄まじい勢いでにらまれるのに今日は無茶苦茶機嫌よさそうだもんな!超こっちみてるけどさ」 「チョコで手にはいるなら安いもんだ」 「そ、そうか?」 「チョコ以外は…えーっとだな。その、無事っていうか…」 「そうだな。…泣いちまったら一々動揺して慰めてきた」 「へ、へー?」 「アレにもそんなことができるのか…!」 「だからさ、それもてっきりパックンの仕込みかと思ったんだよ。でも違った」 「パックン…ってあのわんこだよな?時々イルカ関連の伝令とかもしにくる」 「風呂敷マントでかわいいのに声とか口調が時代がかったアレだよな?」 「イルカ先生が心配だって。体で慰めるとか言い出して殴り飛ばしたけど縋ってきて頭撫でてくるんだ」 「踏まれるのが大好きなアレがか!?」 「なんだ!?病気か!?」 「そう思うだろ?思うよな?…大切な人の涙がもったいないとかなんとかはまあいつも通りなんだが、大好きなイルカせんせが辛いと俺までしんじゃうとか抜かしやがった」 「…意外だ。なんか嬉々として襲い掛かってきそうなのに」 「だよなぁ?」 「だからその、チョコ突っ込まれそうになったときは殴っといたが、その後はまあ普通に…いやその!」 「えーっと」 「あー…」 「とにかく!多少はしつけの効果があったってことだ!今まで倫理の欠片もなかったが、一応他人を慮る能力がだな!」 「まあ、うん」 「そ、そうだな!」 「前向きにいくぞ!俺は!…あとな」 「う、うん!?」 「どうした!?」 「…大分諦めかけてる部分があったんだが、もうちょっとだけ駄犬の調教をがんばろうと思う」 「そうか!えーっとその!がんばれ!」 「応援しかできねぇけどさ!」 「おう!ありがとな!」 「…アレのにやにやって…」 「まさかついにイルカが…!」 「あ、そうだ!お前らこれいるか?」 「ん?なんだよこれ。チョコ?あ、そうか!生徒のアレか?」 「お前毎年もりもり食ってるじゃないか!」 「いやあっちは食ったんだ。でもこれは箱に入らなかったあまり…」 「いっただっきまぁす!」 「ぎゃあ!?」 「ひっ!?」 「駄犬!ハウス!」 「おいしかったです!イルカせんせの愛たっぷりのチョコレート…!」 「そうか。だが飛び掛るんじゃねぇ!第一これは協力してもらったからお礼代わりに…!」 「ふぅん?イルカせんせに取り入って…ねぇ?」 「いえ!全く何も!」 「そうです!ただほら、幸せカップルにはシフトを融通するきまりがあるだけです!」 「うふふふふ!そ?そうだよねぇ!俺たち幸せカップルですもんね!」 「さあな。…とりあえず失せろ」 「はぁい!うふふふふふふふふふ…!」 「い、いったか?」 「みたいだな?とりあえず」 「すまん!礼にしちゃしょぼかったし、今度酒でも…!」 「い、いやいや!いいんだって!」 「おかげで俺たちも被害が少なかったし!」 「そうだな…今後も出来る限り被害は抑えるようにするからな!」 「がんばれ!」 「あとえーっとその!お幸せに!」 「へ?」 「とりあえずさ、お前もう帰れよ」 「そうだそうだ!もう就業時間すぎてるぞ?」 「…そうだ、な。家に、帰るんだ。迷うが…どっちに帰ってもどうせいるから飯にもこまらないんだし、もうどうでもいいか」 「おう!じゃあなー!」 「がんばれよー!なんかこう色々複雑そうだけど!」 「ありがとな!」 ********************************************************************************* 変態さん。 おわりー ではではー!ご意見、ご感想などお気軽にどうぞー! |