「ここが!寝室です!素敵でかわいいお風呂付!そしてここが!寝室で!さらに!ここが!」 「寝室と風呂しかないのか!?」 「あ、ちゃああんとキッチンとか色々ありますよ!」 「そうか…。で、なんなんだここは?」 「えっと…ほら、折角のバレンタインだしぃ…!色々楽しめるように、ね?」 「なにがね?だ!いらんいらん。チョコ以外受け取らんと言ったはずだ!約束をやぶるんなら俺のチョコは返してもらうぞ!」 「約束破ってないですー!二人で過ごすためにちょっとだけ素敵なおうちが増えただけですー!」 「屁理屈かましやがって駄犬が…!風呂はまだわかるが、プールがなんで家の中にあるんだ!」 「泳ぎながら出来ますよ!あとそれからぁ…!」 「…わかった。もういい。チョコ返せ。俺は帰る。そして二度とお前にチョコはやらん。一応リクエスト通りに手作りにしてやったのに無駄になったな」 「うふふ!そうですね…ここじゃ物足りないなんてイルカせんせったら…!」 「お前のその無駄なポジティブ思考はなんとかならないのか!?」 「ささ…こちらは和室!そして着物なんかももちろん!」 「いらん」 「そしてこっちはお城風味!ちょっとおしゃれな牢屋なんかもあります!」 「牢屋におしゃれもなにもないだろうが!?」 「さらに!こっちは異国情緒たっぷり!金とか宝石とかふんだんにつかってみました!」 「悪趣味すぎるだろこれ…うわー…柱まで…!?」 「あとこっちが…」 「なんども言わせるな!いらん!帰るぞ!」 「まあまあ。ささ、どうぞ!ちょーっとお外にでちゃうんですけど!」 「俺はもう帰るとさっきから!…え…?」 「ね!木材なんかは流石に焼失しちゃってたんで似たようなものになるんですが、残ってたものに関してはがんがんつかっちゃいました!」 「俺の、家…!」 「はい!」 「この、柱…父ちゃんが毎年誕生日に印つけてくれて…もう俺、父ちゃんと同じくらいでっかくなったんだな…」 「そうですね…!もうしっかりばっちり大きくなって、ここもあそこもおいしく…ぁあん!」 「この鏡!かあちゃんのだ!」 「あ、これは三代目が。嫁いだ息子に使ってもらえたら喜ぶだろうって!」 「なんかこう色々言いたいことはあるが…残ってたんだなこれ。かあちゃんがよくこれみながら髪整えてたっけ…」 「これの前で色々みせつけながらやっちゃったり…!ぁん!も、もっと…!あっ…そこぉ…!」 「なつかしいな。こんなに…そうそう!ここにあった!隠し戸棚!こっちに脱出用の隠し扉と倉庫も…!ってなんでこんなに正確に!?」 「うふふふふふ!ひ・み・つでぇす!ほらぁ!時空間忍術っていうかぁ…!」 「お前変態なのにほんっとーに優秀だよな。無駄に。…ま、まあいい。あの変な部屋まみれの建物と隣接してるのは何だが、この家は」 「気に入ってもらえましたか…!」 「そのチョコ臭い液体はしまえ。あと服を着ろ…とはいわんが、このクソ寒いのに全裸はなんとかならないのか…!?」 「あ、実はそこはちょーっと心配だったんで、そこに!」 「え?あー!エアコン!」 「だってぇ!イルカせんせといちゃいちゃしてるときに寒かったら困るかなぁって!ま、二人の熱で風邪なんか吹っ飛んじゃうと思いますけど!」 「…なぁ。俺の部屋もなのか?」 「ええ!子どもの頃のイルカせんせもすっごくすっごくかわいかったです!」 「おいちょっとまて!?今なんていいやがった!?まさか…!?」 「ほーら!あ、でもお布団は大人サイズで!二人でいちゃいちゃするにはやっぱり大きい方が色々できますもんね!」 「俺の机に、これたんすも…!」 「手に入らない物はそっくりにしただけですけど、ちゃーんとこの目に焼き付けてきたんで殆どかわらないはずですよー!」 「すまん。…その、ちょっと一人にしてくれ」 「イ、イルカせんせ?」 「母ちゃん。父ちゃん…っ…!」 「泣かないで…?ほら、俺が側にいますから…!」 「うるせぇ駄犬。全裸の癖に変態の癖に!…ここは俺の家だ。お前なんかしらん…!」 「ここはイルカせんせのおうちで、俺たちの愛の巣ですから…!いつものおうちもここも、それからイルカせんせが欲しければ、なんだって全部手に入れてきます!」 「本気だろそれ。…駄犬が!」 「うふふふふ!だってほら、愛しちゃってますから!死んだって二人を分かつことなんてできないんですよー?生まれ変わっても未来永劫!」 「…多分、本当なんだろうな…。まあ、その…ここはもらってやる」 「やったぁ!…パックンに聞いた甲斐が…!」 「なるほど、…お前だけならガキの頃の俺をストーキングするのがせいぜいだもんな」 「そうですね!ちゃんとうみのイルカって書いてあるかわいいブリーフも…っとと!なんでもありませぇん!」 「…も、いい。今日は。変なことしないなら、ここで寝てやる」 「はぁい!せ、正常位で朝までたっぷり…!あとチョコがけバナナも上のお口と下のお口とありとあらゆる所でたぁああっぷり…!」 「駄犬」 「はぁい!」 「ありがとな」 「イ、 イルカせんせ…!おねだりですね!今すぐ…!」 「黙れ。飯だ。…あとで風呂で背中流すくらいならしてやってもいいぞ?」 「お風呂…!イルカせんせと…!うふふふふふふ…!い、今すぐ!」 「行ったか。…まあ、今日ぐらいは家の礼をしてやってもいい…か?変態行為は断固拒否するが」 ********************************************************************************* 変態さん。 隠し玉。 ではではー!ご意見、ご感想などお気軽にどうぞー! |