「お!おかえり!」 「んー?どうしたの?随分楽しそうだけど」 「へへー!丁度良かった!今年こそ!」 「なぁに?それ」 「聞いて驚くなよ!じゃーん!」 「あら、酒?」 「今年はなんと!このおつまみセットも付いてきたんだぞ!」 「くじ運いいのね」 「そうだろそうだろ!今年こそ…花見リベンジだ!って、なんでくじってわかったんだ?」 「特賞って熨斗貼ったままだし。リベンジって…まだ諦めてなかったのね」 「酒は!飲むもんだ!い、入れたりなんてするもんじゃ…!」 「…涙目って、そそる」 「まあそれはともかくとして、風呂入って来いって言いたいとこだが…ここでも花見ができるなぁ」 「え?ああ、これ?」 「あそこ通ってきたのか?肩にも頭にも花びらが…」 「んー?ちょっと、ね」 「きれいだな」 「…そうね」 「でもそのまんまだと冷えちまうだろ?風呂入ってこい!今日はちゃんとカレーを…」 「ねぇ。一緒に入ってよ」 「へ?なんでだ!飯が!それに俺はもうさっき先に…」 「ご飯なら買ってきたから。あっためて?」 「なんかいいにおいが…!うぅ…変なことするなよ!」 「しないよー?」 「そんな顔して…信用できねぇ…!」 「ま、いいからいいから。はいばんざーい」 「へ?わっ!なにすんだー!」 「桜の下ね。結構寒かったのよ」 「…そうだな。まだまだ気温が…」 「汚いものも全部薄紅色になるまで待ってたんだけど。処理班が来るの遅くてねぇ」 「…ああもう!いいからこい!頭のてっぺんからつま先まで全部きれいに洗ってやる!」 「あら、積極的」 「煩い!ほらとっとと脱げ!」 「…いいの?変なことしちゃうかもよ?」 「いつもしてくるだろ?今更だ」 「どうしちゃったの?男前―」 「冷てっ!あ、でも、あったまるまでダメだからな!」 「ま、すぐあったかくなるんじゃない?」 「にやにやすんな!」 「そりゃするでしょ?おいしそう」 「カレーは明日か…寝かせると美味いって言うし、まあいいか」 「ご飯も明日かもだけどねー?」 「なんだそ…うわっこら!」 「ま、代わりにこっちじっくり食べさせてもらおうっと」 ********************************************************************************* 毒暗部。 ではではー!ご意見ご感想等御気軽にどうぞ! |