「ごーはーんー!」 「おかえり!」 なんだよ?コイツ。知らないヤツがうちにいる。 白い。っつーかキラキラしてる。へー?父ちゃんの友達かな?俺と同じくらいに見えるけど、額宛してるから忍だ。 ってことは大人だ。 えーっと。しんたいてきとくちょうについて、本人のせいじゃないのにそこをいうのはよくありません。だ。 母ちゃんのいうことは良くわかんないことも多いけど、すごく大事だって思うからちゃんと守らないと。 「はじめまして。うみのイルカ5歳です!」 「んっと。はたけカカシ6歳です」 「ろくさい!ろくさい!?え?え?額宛!」 おかしい。ろくさい…六歳って六歳だから、5の次で、だから大人…?あれ?あれ? 六歳って大人なのか…そうか…。 「んー。忍は忍だけど。イルカはおなか空いてない?」 「空いてる!ごはん!」 ごはんだごはん!そうだった!おうちに帰ってごはんだと思ったら、知らない大人だけど子どもだけど6歳のカカシがいて、ごはん…どうしよう。 「ミナト先生から頼まれたんだ。オムライスなんだけどいーい?」 「オムライス!すごい!」 「ハンバーグとスパゲッティもあるよ。あとはね。ブロッコリーのマヨネーズサラダ」 「いっぱいだ!すごい!」 そっか。6歳になるとこんな風になるのか。俺もいっぱいいっぱいがんばって、いつか父ちゃんと一緒にいくラーメンやさんみたいなの作れるようになりたい。 そしたら毎日ラーメンが食べられるもん! 「ん。一杯食べてね」 「はぁい!いっただきまーす!」 「はいどうぞ」 すごい。いっぱいで綺麗でそれに美味しい。 「おいしいね!」 嬉しくなってそう言ったら頷いてくれた。 でもおかしい。なんで6歳は食べないの?6歳になるとご飯いらないの?5の次は6じゃないのかな…。 「どうしたの?」 「カカシもごはん!」 いつかごはん食べちゃいけなくなるのかもと思ったら悲しくなって、一生懸命ハンバーグを切って、口に突っ込んだ。 あ、食べた!よかった! 「…えっと。ありがと」 「へへー!いっぱい食べてね!」 「う、ん」 なんだろう?顔赤い。どうしたんだろう? ごはんは大事なんだって父ちゃんがいつもいってるから一杯食べてもらおう。 「おいしいよ!」 「あ、うん。俺が作ったんだけどね。口にあったならよかった。ありがと」 「へへー!」 嬉しくて食べたり食べさせたりしながら殆ど全部なくなったとき、母ちゃんたちが帰ってきた。 「ただいま!イルカ!それにお手伝いの方もすみま…え!カカシ君!?」 「なんだって?あああああ!」 「母ちゃん父ちゃんおかえりなさい!カカシは六歳でごはんが美味しい!」 「お邪魔しています」 カカシの口にケチャップついてる。ティッシュテイッシュ。んしょ。拭いて拭いて…きれいになった! でもなんでうごかないの? 「もしかして…ミナトが言ってた家事万能の助っ人って…!?」 「あ、それ俺ですね。急な召集で困ってるみたいだから手伝ってあげてねって言われました」 カカシもティッシュで拭いてくれた。きれいになったら…洗物だ! でもなんか話してる。どうしよう? 「子どもに子どもの世話させるなんてアイツは何考えてんだ!?」 「あの。家事は一通り出来ないと困りますから」 「6歳でできなくてもいいだろうが…!アホ師匠にはよく言っておくから!ちゃんと飯食ったのか?」 「え、はい」 「イルカ。ちゃんとお礼は言った?」 「おれい…言ってない!ありがとう!カカシ!おいしかった!」 「ん。こちらこそ。一緒にごはんってあんまりないから楽しかったよ」 「…そうか。お父さんが留守のときはいつでもうちにきていいんだぞ?」 「イルカも懐いてるし、ね?」 んっと。よくわかんないけど。父ちゃんと母ちゃんが一杯なでてくれた。一緒にカカシもなでてる。 俺もまたカカシに会いたい。6歳で子どもっていったから、多分5の次は6であってるみたいでほっとした。 「いっぱいあそびにきてね!」 「うん!」 そうして初めて会った綺麗な子は、父ちゃんと一緒にじかだんぱん?というのに出かけていった。 …そしてそれからずっと会うことはなかったんだけど。 それが初恋だったという男に、受付でそれを暴露された上に会いたかったって泣かれて縋られてうっかり惚れたってのが俺の初恋だったっていうのは…一生言わないで置こうと思う。 ******************************************************************************** 適当。 ご意見ご感想お気軽にどうぞ。 |