「こたつはいいな…。温まるし腹へってても気にならないし。」 「ねえイルカ。まだその気にならないの?あと、さっきからお腹ぐうぐう鳴ってるけど何か食べなくていいの?」 「こんな日は鍋だよな。」 「あ、またどっかいっちゃってる?」 「…大根鍋かな?やっぱり」 「なにそれ?」 「大根を皮むき器でうっすく切ったのを、出汁で煮て食うんだ…。美味い上に山盛り食った気になれるんだ!」 「だから生活費出すって言ってるのに…。変なもの一杯作るから…。」 「うん!大根、買ってこよう!」 「はいどーぞ。」 「あ、旨そう!って!幻覚がしゃべるんじゃねぇ!」 「今作って上げるから。お肉も買ってこようか?」 「肉かぁ…一週間食ってない…。肉…。」 「だから食費も出すって言ってるのに。まあいいや、じゃ、お肉と…魚介類と野菜も追加で買って来るね。肉団子もいる?」 「あ、幻覚増えた!」 「うーん?ま、早く馴れてね?」 「肉。肉かぁ…!」 「聞いてないのね…。」 ***** 「美味い!大根鍋も美味いけどコレも美味い!!!」 「そ?まあいつもあのご飯じゃねぇ?」 「肉美味い!」 「沢山食べていいよ?」 「う、うぅ…。お代わり…。」 「はい、ごはん。食欲に負けるトコも面白いね。」 「美味いから考えるのは後だ!」 「そうそう。まずはちゃんと食べてね?抱き心地悪そうだから。」 「…美味いから。いいんだ…。」 「イルカはやっぱり面白いねぇ。」 「あ、海老も美味い…!」 ********************************************************************************* ニーズもないのに何故かうっかり続きが出来そうになったので拍手で止めてみました。 素材の味を楽しむ主義(トラップに金つぎ込みすぎて貧乏)なイルカ先生と、 そんなイルカを観察して楽しんでいるうちに惚れちゃったカカシの話。 |