「ただいま。ちゃんと食べてる?うちの忍犬のいうコトちゃんと聞いてた?」 「おかえり!…失礼な!飯はちゃんと食ってるし、わんこはもふもふしててサイコーだったけど、俺はいつもどおり…」 「ま、あとでうちの犬に聞くからいいか。…見た感じそんなに痩せてないしね。」 「当たり前だ!今回はわんこには塩分が良くないって聞いたから別の犬用ジャーキーを…!」 「食べなかったのね。」 「うぅ…!なんでだー…!何か食ってるわんこが…!」 「そりゃそうでしょ。一応主人のいうコトしか聞かないし、結構口肥えてるからねぇ?」 「犬まで!この金持ちめ!」 「ごはんやるのいつも手伝ってもらってるのに、懲りないねぇ?」 「今度絶対に…!」 「で、それはいいけど、この散らかってる広告は…?」 「…あ、あのな?」 「ん。なぁに?」 「その、…お前、誕生日…」 「たんじょうび…ああ、そういえばそろそろだっけ?過ぎてたかな?」 「過ぎてない!来週だ!」 「へー。」 「なんだそのリアクション!もっと喜べ!大体誕生日忘れるなんて…!」 「えー?だって、どうでもいいじゃない。別に何か起こるわけじゃないし。」 「誕生日は…すごいんだぞ!ご馳走が食えるし、ケーキも食える!」 「やっぱりそっちなのね。」 「それにな!歌うたったり、プレゼント貰ったり…皆に祝ってもらえる日なんだぞ!それを忘れるなんて…!」 「祝ってもらったことないかも。」 「へ?」 「任務中にわざわざそんなこと考えてられないしねぇ?大体自分の誕生日なんて覚えてないし。」 「覚えてろ!今度から俺が祝ってやるから!ちゃんと…どのケーキがいいか聞こうと思って…!」 「それで、ケーキ屋の広告なのね。」 「どれがいい?俺は…誕生日はショートケーキだと思うんだ!」 「ショートケーキって…あの、生クリーム乗っかってるヤツだよね?」 「そうそう!あのイチゴの甘酸っぱさととろけるクリームとふわっふわのスポンジが…!」 「…いろいろ使えそうだし、それでいいや。甘いイルカっておいしそうだし。」 「ソレでいいやとはなんだそれでいいやとは!ちゃんと選べ!ケーキだぞケーキ!」 「元々甘いものはあんまり好きじゃないからねぇ。」 「で、でも…!誕生日…ろうそくとか…!」 「ろうそくねぇ…?って、小さすぎるか。…ま、いいや。とにかくショートケーキ。おっきいのがいいかなー?」 「よーっし!明日早速予約してくるぞ!」 「お願いね。で、お金はこれ。」 「…び、貧乏だからってばかにするな!お前のプレゼントぐらい…!」 「そ?」 「へへ!…ケーキ…!楽しみだなぁ…!」 「…まいいけどねぇ?俺が食わせて上げればいいんだし。」 「お祝い…楽しみだ!ケーキ…!」 ********************************************************************************* かぼちゃのてんぷら的カカ誕! なんとなく出来心で! ご意見ご感想など、お気軽にどうぞ…! |