「アンタのせいで俺は…!」 「あーもう!わかったからちょっと黙ってて!」 嘆く姿も可愛らしい。っていうかやばい。理性とかもうほんといらない気がしてくる。 「…カカシさんのばーか!」 「うわっちょっとその顔反則でしょ!俺を犯罪者にする気なの!?」 思わず圧し掛かりそうになったら、たいそう可愛らしい状態のイルカ先生に詰られた。 「なんだよそれ!何する気だ!?」 「中身がアンタなんだからどうこうしたくなるの当たり前でしょ!」 「変態!アンタ浮気する気か!?」 「浮気じゃないでしょ!中身一緒じゃない!」 「一緒でも浮気だ!だって…今全然違うじゃないか…」 「あー…ごめん。泣かないで…!」 大部分は俺のせいだ。犯人は拘束されているとは言え、一番不安なのはこの人なのに。 …いや、うん。泣いてる姿もかわいくてついつい前かがみになるんだけどね。 「どうしてこんな訳の分からないことに…!」 「バレンタイン近いもんね…使われた薬は調べがついたから、解毒剤もすぐできると思うんだけど…術の解析も急ぐから!」 「こんな状態じゃ仕事もできやしねぇ…!」 「小さくてかわいいんだけどね…。耳もしっぽも」 ふわふわの体。多分アカデミー生くらいの年齢の子どもに、ねこみみとしっぽが生えている。 最初は誘われてるんだと勘違いして襲いそうになったけど、泣きながら抱きつかれて事情を説明されれば、今度は頭痛が襲ってきた。 どっかの馬鹿が被検体代わりにこの人を使ったのだ。 この人がいるのに他へ行くなんてありえないけど、その上この人を傷つけたなんて、万死に値する。 「なんでこんな中途半端に獣化したんですかね…耳が2倍とか…!」 「こっちの耳も聞こえてるんでしょ?」 「ええすこぶる良く聞こえますよ。アンタの世迷いごととかね!」 「あーあ。しっぽ逆立ってる」 「え!?うわぁ!?…う、うぅ…!もういやだー!」 「かわい…」 こんなことをしでかした馬鹿な女には腹が立つ。でもかわいすぎて理性が…!もうもうほんっとどうしたらいいのよ! 「へ?うぎゃ!やめろ!へ、変な感じするから離して下さい!尻尾は、だ、だめ…!」 「うわー…!もう!なんでそんな顔するのそんな声で!」 「チビになってんだからしょうがないでしょうが!声が甲高くて自分でも気持ち悪いんですよ!」 「そうじゃなくて!もうほんとにどうこうされちゃってもいいの!?」 「浮気は、しないって約束しましたよね」 「そんな潤んだ目でみたら逆効果でしょ…?」 誓って言うが子どもには欠片も興味がない。 ただ嘆いて落ち込んで…庇護欲と嗜虐心を煽るその姿に興奮が収まらないだけだ。 …なんかこれ、冷静に考えるととんでもない変態だよねぇ…。でも俺が反応するのってこの人だけなんだもん。 したいと思うのも、欲しいと思うのも、誰にも渡したくないと思うのも。 口付けには確かに違和感があるけど、その表情はやっぱり俺を煽って、ついつい余計な所まで触りたくなる。 「んっ!あ、やめ…!」 「毛づくろいってことにしといてよ。ああそうだ。…変化!」 嫌がる姿もかわいいけど、子どもだ。こっちとしても若干の抵抗がある。 免罪符代わりになるかどうかはさておいて、これで抵抗はゆるくなるだろう。 「わっ!なにやってんですか!?…って、えぇ!?」 「ど?おそろい!」 「か、かわいい!アンタちびっ子の頃はかわいかったんですね!」 「いつものことだけど、何気に酷いよね…」 告白した時だって、アンタ頭おかしいんですかって言われたもんね…。 ちょっと涙目になりながら、あんたにおかしくされてんだよ!って叫んだら、いきなりほっぺた真っ赤にするし、わけわかんないんだけどかわいい。 …俺の趣味って…。ああこれは考えない方がいいよね!今幸せ…まあちょっとしたアクシデントには困ってるけど! 「うわぁ!しっぽふわふわだ!みみも!白猫!」 「ん…きもちいい。もっとそこ撫でて?」 「耳の後ろ?ふわふわだ…!」 「そうそう、ここ、気持ちイイんだよねぇ?」 「へー!しっぽ…触ったらやっぱりだめですよね…?」 「いーえー?どーぞ?」 「え!じゃ、じゃあ遠慮なく!…うわぁ!ふわっふわ…!」 夢中で俺を撫で回す人は、自分の言ったことなんて忘れているに違いない。 …ま、俺が触りたい理由とは違うけど、これで言質取れるよねぇ? 「で、これ浮気って言いますか?」 「うっ!で、でもこんな…!」 「じゃ、いいよね?」 「よくない!よくないけど!」 「お揃いの格好で毛づくろいまでなら…だめ?」 「…ちょ、ちょっとだけなら…」 よし!頷いた!…ってことはやりたいことは殆どやれるはず! 怒られてももう我慢できないし! 「ん、じゃ、さっそく!」 「わっ!あはは!くすぐったい!」 いつもなら敏感に体を撥ねさせる乳首に触れても、なんかこう…この反応は違うよね? 「…徐々に、かなぁ…?」 「へ?なんですか?あ、お返し!」 「あ、もう!あはは!」 くすぐりにかかってきた恋人とのじゃれあいを楽しみながら、どうせならこの格好してる間に色々したいなぁと思う俺なのだった。 ********************************************************************************* 適当。 ねおちしました(ヽ'ω`) ではではー!ご意見ご感想等御気軽にどうぞ! |