ごはんをたべよう!(適当)

「おいしい?」
「…うん」
本当は味なんてわからなかった。
はじめてみる同じくらいの年の子供が、すごくすごくかわいかったから。
「あのね?母ちゃんがつくった!」
「そっか。ごめんね?もらっちゃって」
「んーん!へーき!ちゃんとごはん食べないと元気でないの!」
おなかはたしかに空いていた。
でも父さんはまだ戻らないし、料理をするには…多分ちょっと疲れすぎていた。
丸薬だけはたくさんあったから、ふらふらしながらへたり込んだ川辺で、それを飲み込もうとして…この子に泣かれた。
「ごはん食べるのー!だめー!」
ふにふにした感触の生き物に抱きつかれて、驚いてる間にその子が握り締めていたふわふわしたものを、口の中に突っ込まれていた。
むしぱんっていうんだそうだ。
甘ったるい匂い。元々そんなに甘いものはすきじゃないけど、なぜかとても大事なものみたいに思えた。
だって、この子がくれたから。
「イルカも一個食べた!」
「そっか。イルカっていうの?」
「うん!」
あー…この視線は、期待してるよね?俺の名前。
父さんに忍は濫りに名乗るなって言われてるけど…ま、いっか。だってこの子だって教えてくれたもん。
「俺はカカシっていうんだ。むしぱんありがと。イルカ」
「えへへ!あのね?母ちゃんがご飯食べないと父ちゃんがおこるの!だからご飯食べないのはいけないと思う!おなか空いちゃうと元気でないもん!」
「…そうだね」
いまいち要領を得ないけど、確かに食事は体の基本だ。
特に今は体を作る時期だからって、父さんも何かと気を遣ってくれる。
ただ突然任務が入るとどうしようもできないけど。
外の人が俺の家にいる方が嫌で、三代目の手配した世話人を追い返したのは俺だしね。
なんだか、いやなんだ。
父さんのことを色々言ってくるのも、あからさまに俺の母さんの代わりを狙ってくるのも。
「カカシ!あのね?ごはんないの?」
「うー…ん。でもほら、むしぱんもらったから平気だよ!」
帰ってから作ってもいいし、この子にもう心配は掛けられない。
この子に嫌われたくないし。
「だめ!あのね。だったらおうちに来ればいいと思う!父ちゃんがご飯作ってくれる!」
「えーっと。でもね?ご迷惑になるから…」
「いいの!ご飯食べない方がだめだもん!カカシご飯食べないと元気でなくなっちゃうから…!」
「わー!?ちょっとまって!?泣かないで!行く!行くから!」
大きな目を涙でいっぱいにされると心臓に悪いなんてもんじゃない。
大慌てでほっぺたの涙をぬぐったら、嬉しそうににこーって笑ってくれた。
「やった!ごはん!行こう!」
「う、うん!」
おうちの人には謝って、それから…イルカが納得できるようにがんばろう。
握り締めた手はやわらかくて、あったかくて、さっき食べたむしぱんよりずっと、俺をふわふわした気分にしてくれた。

…ちなみに、どうしてこの人からこの子ができるんだろうってくらい、怖いお父さんが作ってくれたハンバーグがめちゃくちゃ美味しかったのと、父さんが謝りにきちゃって、イルカが泣いて。
なんだか気づいたら父さんと俺のお料理教室になってたのは…イルカのうちがすごいからだよね?きっと。


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子カカイル祭り継続中。
ねおちしました((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル せいだいに。
子かかいるかわいいれす*。(*´Д`)。*°
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