暗躍6(変態さん)


「イルカ、せんせ…!俺のイルカせんせ…!」
「おお、帰ったか。…記憶は…まだあるが確かに妙なことはされていないようだな。矛盾してるがこれでいい、のか?よくわからんが」
「うっうっうっ…!イルカせんせ…!」
「泣くな。鬱陶しい。だが…もしかして初勝利じゃないのか…!」
「俺が一人にしちゃったから寂しかったんですね…!」
「はぁ!?そ、そんな訳あるか!いないかと思ったら湧いて出るのはいつものことだしな!」
「だからだからあんな風に…!こんなに愛してるのに寂しい思いをさせちゃったんだって思ったら悲しくて…」
「寂しい思いよりも迷惑をかけられる方が問題だろうが…。まあ貴様にマトモな理解力なんざ期待してないけどな」
「記憶、消しに行ったら…最初はどの可愛いかわいいイルカせんせもちょっとだけ恐い顔とか怯えた顔とかしてくれてときめいたんですけど、でもそれももう見られないんだって俺が泣いてたら、みぃんな優しく慰めてくれたんです…!」
「あー…まあそうだな。同年代の子どもが泣いてたら慰めるだろ。普通。お前多分白くて弱そうに見えただろうし、あの頃の俺が貴様の変態性に気付くかって言うと微妙だからな。ただ単によわっちそうなのが泣いてたらそりゃ…まあ実質ただの変態な上にこんなんでも里最強とか…うぅ…!」
「涙なんか全部舐め取ってむしろ全身舐めあげてめろめろになりたいなって思ったけど、それは…俺のイルカせんせにしてあげなきゃって…!」
「断る!」
「す、拗ねてるイルカせんせもかわいい…!きゃー!どうしよう!なにしちゃおうかなぁ!な、慰めるにはやっぱりぃ…!」
「とりあえず脱ぐな喚くな黙って飯食って寝ろ」
「そ、そうですね…!まずは夫婦の団欒って大事ですしぃ…!かけるのはしょうゆかソースかぁ…!どれがいいと思います?」
「…かけるものによるだろうが、俺にかけるもんじゃないのは確かだな」
「そ、そうですよね!やっぱりぃ…俺のホワイトソースじゃないと…!たっぷり頭の天辺からつま先から…あとは中にも溢れるくらい…!」
「なにが切っ掛けでそうなっちまったんだろうな…」
「イルカせんせ…!大丈夫です!俺にはイルカせんせだけですから…!ほら、ちょーっとだけ昔のイルカせんせも独り占めしたいなぁとか、誰一人俺以外に指一本触れさせたくないなーとか、少しでも関わりのあった人間はぜぇんぶチェックして抹殺リストにいれ…ああぁん!」
「もういい。今日は黙れ。…風呂に一緒にはいるくらいならしてやってもいいぞ?」
「沸かしてきました!あとごはんも!」
「はぇえなしかし。…色々、諦めるべき時期にきているのか…」

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いろいろやらかす変態さん。
自覚せずに変態さんへの好感度が上がりつつある中忍であったという…。
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