暗躍5(変態さん)


「ん…!あぁん!イルカせんせの匂いがする!」
「起きたかクソ上忍。飯食えるか?」
「ごはん!イルカせんせの…!むしろ今すぐイルカせんせをいただき…むぐ!」
「握り飯だ。思えば貴様に張り付かれてからこっち、マトモに飯も炊いてなかったからできは保障せんが…」
「イルカせんせの手で握られたおにぎり…!イルカせんせのあ、あじぃ…!おいしい…!おいしいですぅ…!」
「…こういうのは素直に気持ち悪いと思うのにな…俺は…なんで俺はこんな気色の悪いイキモノに飯なんか食わせてやってるんだろうな…」
「お味噌汁も美味しいです!お、おいしいおいしいイルカ汁がたっぷり…!今すぐおなか一杯啜りたいです!」
「一々物言いが気持ち悪いんだよ!黙って食え!」
「はぁい!残さずぜぇんぶ俺のモノですよね…!うふふふふふふ…!イルカせんせの手料理が食べられるなんて…!これも秘密大作戦の効果…!」
「そんなわけあるか!貴様の顔を見るだけでぶん殴りたくなるのは、いままで培われた貴様への怒りと撃退方法を延々と考え続けてきたことが原因だろうが!」
「え…!ず、ずっと俺のこと考えててくれたんですね…!う・れ・し・い!やっぱり二人は運命の…あぁん!」
「チッ!黙れ!近寄るな。ハウスだハウス!」
「お、おかわり…もっと…もっとぉ…!」
「黙って食え。うら!」
「おいしい…おいしいです…!いくら食べても入っちゃいますよね…!」
「ちらちら妙な目つきでこっちみんな!お勃ったてながらいわれてもな…。最近貴様のツラを見るだけで一瞬で殺意が湧き上がるようになった原因は…駄犬。貴様のやってる妙な行動のせいだな?」
「えっとぉ…!ちっちゃいイルカせんせを見てるだけじゃ我慢できないなーって。でもほらあ。俺のじゃデカすぎて怪我しちゃいますし!その点過去の俺の肉体を器に使えば不審がられずに済むし一石二鳥!同じ背丈で見つめるイルカせんせのかわいらしさはまた格別でした!」
「黙れ!面倒ばっか起こしやがって駄犬が!…っておい待て!それってもしかしてのっとってるのか!?過去の貴様とは言え子どもだろうが!」
「えー?ま、俺の愛の力っていうか、意思の方が強いっていうのもありますけどぉ…!単に目の前に舞い降りた天使に度肝を抜かれちゃってるだけだと思いまぁす!皆素直にイルカせんせに触りたいって言う欲望に賛同してくれました!」
「いたいけな子どもの体使ってなにしでかしてんだ!いやでも中身は貴様…っつーかだな!貴様が妙な行動したせいで、過去のお前がおかしなことになってんじゃないのか!」
「いずれ出会う運命の相手にちょーっとだけ早く出会えちゃっただけですしぃ!順調にイルカメモリが増えてるとこみると、過去の俺はみぃんなイルカせんせにメロメロなんだと思いまぁす!」
「…改竄した過去を何とかして来い」
「えー?でもでもぉ…!」
「警戒心が芽生えたのと修行に明け暮れたせいでヤられたりはしてないが、随分怪しげな行動とってやがるよなぁ…?本格的に変態染みた行動し出したのはナルトを担当し始めたころみたいだが」
「それはぁ…俺が初めてじゃないとやっぱりいやじゃないですかー?ちょーっと暗示とか色々!どこの間男にも一切手を出させたりしません!安心してください!」
「浮気は離縁。そう言ったのをまさか忘れたりしてねぇだろうな?」
「覚えてまぁす!俺には永遠にイルカ先生だけです!も・ち・ろ・ん!イルカせんせも俺だけ…!運命で結ばれた二人は未来永劫繋がりあったまま…!むしろ今すぐ!」
「貴様と出会う前の俺は他人だ。つまり他人にちょっかい出した時点でアウトだ。理解できるか?」
「ええ!?で、でもぉ…!触ったりぺろぺろもにもにとかだけはちょっとだけしちゃいましたけど、他は我慢しました!」
「ありえんな。そうだな…例えば俺が三代目に同じことをしていたら許せるか?」
「ったくもうあの下種助平ジジイったら…!今すぐ殺してきますね!」
「待て待て待て!さわやかに殺気放つなと言ってるだろうが!いい加減にしやがれ!例えばだ!例えば!」
「許せないあのジジイ…!イルカせんせに色目使いすぎだと思ってたけどやっぱり手を…!まさかふ、踏んでもらったりしてるんじゃ…!?」
「話を!聞け!大体火影の位にある人を踏んだりするわけあるか!」
「も、もっと踏んでください…!イルカせんせが踏むのは俺だけですよね…!俺だけだって確かめさせて…!」
「黙れ。…浮気をしたことは認めるな?」
「そ、そんな…!でも、違います!だって幼馴染とかもいいなぁってちょっと思って、そうしたらイルカせんせが一人ぼっちで寂しかったときだってずっと側にいて舐めたりしゃぶったり一杯踏んでもらったりう、馬にしてもらうことだって…!色々色々色々…!」
「前半いい話なのに後半で台無しだな…。どうしてこんな駄犬が上忍やってられるんだろうなぁ…」
「イルカせんせのちっちゃい足…!あと子どもの頃から喧嘩っぱやくて可愛いし、笑顔も可愛いし、くらくらしちゃって思わず息止めすぎて倒れかけたら面倒見てくれたし優しくて可愛いしもうもう!」
「分かった。黙れ。…で、どうする?離縁したいんだよな?お前は?」
「無理です!できません…!イルカせんせと離れてるだけで具合悪くってさっきだって…!」
「なんでそうなるんだ!俺は普通の人間だ!お前と違ってな!…このくっつき具合だと本当にありそうで恐いだろうが!」
「イルカせんせ…!イルカせんせがいなかったら俺、俺ぇ…!」
「泣くな。…いいか、一度だけならチャンスをやってもいい。あくまでチャンスを与えるってだけだがな」
「どうしたら…どうしたらイルカせんせの傷ついた心と体を癒せますか…!今すぐ朝まで抱き締めて話さないどころかいっそやっぱり繋がったままで…!」
「過去に行った改竄の数々を何とかして来い」
「い、今すぐ!で、でもでも!」
「貴様と出会った痕跡と記憶を消して来い。当時の貴様にもな」
「…そんな…!」
「改竄する前に出会ってたのはそのままで構わんが、銀髪の怪しげな子どもが庭先でじーっと俺を見つめてるのとかはナシだ。ありえん」
「うっうっ…!コレも、愛の試練なんですよね…!わかって、るんです…!う、うぅぅ…!」
「泣きたいのはこっちだクソ上忍!今すぐなんとかしてこい!チャクラ切れとかは起こすなよ!」
「行って来ます…せんせ…!俺のこと忘れないでくださいね…!」
「いいから!とっとと行ってきやがれ!」
「あいしてますー!だーいーすーきー!」
「チッ!やっといきやがった迷惑な…!」

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いろいろやらかす変態さん。
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