「イルカー…おーい?生きてるかー?」 「…あ。え?ああ、すまん」 「顔色滅茶苦茶悪いぞ?またアレがなにかしたのか?」 「…クリスマスが」 「…そ、そうだったっけな…きっちり1月前くらいから活動開始するよなアレ…」 「今回はさらに早いんだ!しかも明らかに挙動不審で!いやそれはまあいつものことなんだが、いないんだよ!」 「えぇ!?アレが!?任務中でもどっかから湧いてでんのに!?」 「今もその、湧いてでることはでるんだが、いないってのが分かるんだ。用がないときはこっちもいない方がいいんだが、風呂入ろうとしたり便所にいこうとしたり、腹減ったとかいうとどっかから湧いて出る」 「た、大変だな」 「しかもネットリした目で俺を見るのは変わらないんだが…ここんとこ明らかに何かたくらんでる目をしている」 「あー…それは、なんか分かりたくないけど分かっちまうかも…っつーか、今もいない、よな?普段ならこんな遅い時間にこの距離で会話してたらどっかから睨みつけ…」 「…なあ。アカデミーにあんな銀髪の子、いなかったよな?」 「え?ああ。いたっけ?銀髪銀髪…ミズキも似たような色してっけど違うよな?」 「だよなー…駄犬そっくりの銀髪のガキにプロポーズされた記憶がだな。ここ数日でいきなり」 「き、記憶改竄か!?山中さんちに依頼とか!?」 「もっと恐い話がある」 「え!?え!?嫌もう腹いっぱいっつーかさ、勘弁してくれよ!?」 「俺の家、燃えただろ。九尾んとき」 「あ、うん。俺ん家もそうだったし、あのときは…」 「燃えたはずの家にあった時計が、別宅に増えてた」 「え?あ、いやでも、さ。もしかして燃え残ったのをアレが見つけてきたとか…!」 「俺もそれは考えた。それかそっくりそのまま作ったんだと思ったんだよ。駄犬は無駄にそういうとこにこだわるからな。でもそうじゃないんだ。あの時計、お前まだ覚えてるか?」 「お前の父ちゃんが仕込んでたやつか?びっくり時計なんだとか自慢しまくって、仕込みの意味がないだろうって怒られてたヤツ、だろ?」 「そうだ。いざって時のための千本と薬、あと札も全部揃ってた。…それに俺は、あの日のあと、燃えつきて針だけになった時計を見てる」 「そ、そそっそそれって!?」 「駄犬が過去を改竄してやがるんだ…!きっと」 「重罪なんじゃないのかそれ!ってかそんなんできるのかよ!アレ上忍っていうかもうさ…!?」 「泣くな。俺が一番泣きたい!でも泣いたが最後アレが湧いてでるってわかってんだよ!」 「はっ!?そういやいない!この状況でいないぞ!?」 「火影様に報告すべきだと思うか…?」 「う、うーん?イルカだけがターゲットだもんな…」 「俺のイルカせんせの名前を連呼したのはどこの泥棒猫かなぁああああ?」 「チッ!どけろ駄犬!」 「ひ、ひいいい!?殺されるー!」 「あ、逃げた!今すぐ抹殺…!」 「ハウス!」 「はぁい!えっと。大丈夫ですかイルカせんせ…?怖かったでしょ?」 「駄犬。別れたいなら早めに言えよ?」 「え!?いやぁ!いやですぅ!絶対だめぇ…!未来永劫繋がっていたい…!奥の奥までたっぷり出しちゃったりしてあぁん!」 「だ・ま・れ!…いいか?駄犬。クリスマスまで俺の側を離れることを禁じる」 「え!ホントですか!い、いいんですね…!一体化したままって言う紙も心も繋がったまま…!いっそ一生でもいいんですけどぉ…!あ、でもでも時々は温泉とか海とか山とか密室とかいろんな所で…あぁん!」 「脱ぐな脱がすなおったてってんじゃねぇ!そういう行為は禁止だ!浮気も…まあするならかまわんがその場合は離縁…」 「うふふ!そんなの絶対し・ま・せ・ん!だって俺にはイルカせんせだけですしぃ!深夜のアカデミーでっていうのもステキですよね…!」 「本当だな?未来も過去も含め、今の俺だけだな?」 「えっとぉ」 「言いよどむな。誓え。過去はもとより未来の俺にちょっかい掛けるようなら…わかってるな?」 「せんせー!…顔にかけるまではセーフですか?それともイルカせんせの可愛い下半身の方の息子さんにちゅーまで?記憶になかったら平気ですか?」 「どれもアウトだ!?も、もう実行済みなんじゃ…!?」 「そっかぁ…!我慢しといてよかったぁ…!ぺろぺろとかちゅーちゅーまではしたけど、さすがにぬちゃぬちゃまでは我慢しましたし!」 「ぎゃああ!?なんてことしてやがる!っつーかいつの話だ!何されたんだ俺は!」 「ひ・み・つ・でぇす!クリスマスプレゼントはサプライズが基本ですよね…!」 「と、とにかく!いいか!?絶対に決して他にいくな!迷惑かけるなっていってもお前の脳みそじゃ理解できないにきまってんだろうからな!」 「そ、側にいます…イルカせんせがそんなにも俺を求めてくれてるなんて…!幸せすぎて…!」 「な、なんだ?何で泣くんだ?…ま、まあその。飯と酒ぐらいは一緒にしてやってもいいぞ?お前が大人しくしてるなら。あとまずその前に服は着ろ」 「イルカせんせ、だいす、き…」 「お、おい!?あ、くそ!寝てやがる!なんだってんだちくしょう…!」 ******************************************************************************** いろいろやらかす変態さん。 ご意見ご感想お気軽にどうぞ。 |