「うー…しけっぽいなぁ」 「そうねー。で、どうしたの?」 「雨は、嫌いなんだ」 「ふぅん?そういえば去年もいってたっけ」 「食料調達に行き辛いし、濡れるし、食料がすぐ悪くなるし!」 「そうねぇ。そこも変わってないのね…」 「まあ今年はたっぷり食料の備蓄はあるんだけどな…」 「春先にやたら山に行って溜め込んでたもんね」 「美味いんだ!そして金がかからない!」 「はいはい。ま、いっぱい食料があるなら平気でしょ?雨くらい」 「うー…それは、そうなんだけど!なんかこう閉じ込められてるみたいで嫌なんだ!」 「そ?」 「ま、まあいんだけどな!出かけられなくても…今年は一人じゃないし」 「ふふ…そうね。この時期はそういえば任務でしょっちゅう家空けてたっけ」 「しけっぽいと食料が悪くなるんだ。だから食料消費は早い方がいいんだぞ…?」 「ん、そうね。一緒にちゃんと食べるよー?任務ももちろん片付けるけど」 「へへ!そっか!てんぷら…は諦めるけど、ちゃんと食え!食べないと元気でないからな!」 「りょーかい。この時期は色々楽なんだけどねぇ。雨でターゲットに気づかれにくいし、足跡も誤魔化しやすい」 「そうか…でも、雨は嫌いだ」 「ふぅん?」 「なんか寂しい気分になるから嫌いなんだ。家から出たくなくなるし」 「さっきからかわいいんだけど…据え膳?」 「へ?わっ!?なにすんだ!」 「えー?だってくっついてくるしかわいいこというからつい、ね?」 「だ、だってそれはその…!雨降ってるせいだ!しけっぽくてじっとりするのになんかこう薄ら寒いからちょっと熱源を…!」 「はいはい、じゃ、そんなの吹き飛ばしちゃえばへーきでしょ?」 「あっ…!な、ななななな!?なにすんだー!?」 「いちゃいちゃでしょ?しけっぽいのなんてどうでも良くなるよ?」 「そ、それはそうなんだけどなんか違うって言うか…!や、ぁ…!かじるな…!そんなとこすっても何も出ないぞ!」 「涙目、おいしそ」 「俺は食べ物じゃ…んんっ!」 「そうねぇ?俺にとっては美味しい美味しい最高のごちそうだけど」 「あ…くっ…!んぁ!」 「ああでも、これはどっちかっていうと飲み物かもねぇ?」 「へ?あ、そんな…!」 「ぐちゃぐちゃになろうねー?せっかくだし」 「な、なんでだー!?」 「しけっぽくて閉じ込められてるなら…くっついてれば気持ちイイでしょ?」 「う、ぁ…ん、ふ…!」 「もう聞いてないか。かわいいよねぇ…?もっともっと、鳴いて縋ってくれればいいのに」 ********************************************************************************* かぼちゃのてんぷら。 ふわふわなかんじで一つ。 ではではー!ご意見ご感想等御気軽にどうぞ! |