「で、どうすんですか?」 「なにがよ?」 「この惨状。あんたのせいだろうが…」 「はぁ?なんでよ?どっちかっていうとアンタのせいでしょ?」 「なんでそうなる!?元はといえば行き成りこんなとこで盛ったあんたが…!っつー…!」 「任務こなして帰ってきたっていうのに、大股開きで無防備に寝てるほうが悪いでしょ?いいから寝てなさいよ」 「ここは俺の家だし、アンタ任務長いって言ってたのに翌日帰ってくると思わないだろ…!大体大また開きなんてしてない!…はずだ!」 「窓開けっ放しで浴衣一枚で寝てたら、食われるの当たり前でしょ?ちゃんと気をつけなさいよ?俺相手だったからいいようなものの…」 「あんたが一番問題だろ!それに野郎相手にそんな気起こすやつなんかそうそういる訳ないだろうが…。アンタみたいに無駄に綺麗な顔なら別かもしれないけどな」 「へぇ…?口答えするんだ…?」 「口答えじゃない!正当な主張だ!ベッド泥だらけにしやがって…!雨でびしょぬれのまま抱きつくな!」 「どっちにしろ一緒でしょ?別のモノでどろどろになるんだから」 「そういう問題じゃ…!くっ…っ!」 「ほら、いいから寝てなさいよ。どうせろくに動けないでしょ?」 「誰のせいだ!洗濯物それでなくても溜まってるのに…。大体冷え切ってるのに風呂にも入らないで馬鹿だろ…!」 「アンタにあっためてもらったから大丈夫。風呂入りたいなら今入れてあげるからちょっと待ってなさいよ」 「はぁ…。いいから、まずあんたが入れ。飯は…今あっためてやるから上がったら…んっ!?」 「黙って大人しくしてなさいよ。風呂場まで我慢してやろうと思ったのに」 「風呂場?我慢?あんたいい加減にしろよ!」 「いい加減にするのはそっちでしょ?ほら、行くよ」 「降ろせ!」 「折角手加減してやったのにねぇ?そんなに元気なら平気でしょ?」 「この…馬鹿野郎!」 「いった!なにすんのよ!」 「それはこっちの台詞だ!俺はいいからまずベッド片付けて…」 「あーもうあったま来た…!」 「んぁ…っ!なっなにす…んっ!」 「アンタ明日も休みでしょ?歩けなくてもいいよね?」 「いい訳な…んぁっ!な…!?」 「お望みどおりシーツははがしたよ?床でもどこでも俺はかまわないんだし」 「こんなぐちゃぐちゃなまま…!…っ!」 「シーツなんて新しいの買えばいいだけでしょ?」 「解け!」 「やだね」 「この…っ!」 「足くせ悪いねぇ?こっちも縛る?」 「あっ!やめ…っ!」 「そうやってすぐいい声で鳴くくせに」 「ひっ!そんな、いきなり…っ!」 「入るよ。さっきアレだけあんあん鳴いといて、いまさらその顔もないでしょ?」 「あっあぁ…!」 「いーい声。もっと聞かせて…?」 「ふ、うぅ…!何があったか知らないけど…後で覚えてろ…!」 「さぁ?どうだかね?…いいから俺だけみてなさいよ」 ***** 「あーあ。お湯、染みるんだけど?」 「自業自得だ。黙って温まれ」 「ま、情熱的なとこはかわいいけどねぇ?すがってくるとこ。背中の傷は男の勲章ってやつ?」 「…っ!どこ触って…!」 「睨まないの。我慢できなくなるでしょ?」 「折角久しぶりに晴れたから布団干してあったのに…。里にいるのになんでわざわざ湿った布団で寝ようとするんだ!」 「ふぅん?ま、そんなのどうでもいいでしょ?」 「はぁ…。寝床が湿気っぽいなんて最悪だろ…。大体飯も食わずになにやってるんだか…」 「アンタがぐちゃぐちゃのどろどろで鳴いてるの、サイコーだった」 「嬉しそうに言うな!…何があったんですか…?」 「んー?何もなかったよ?」 「うそつけ!普通の任務帰りのときもあんた大概おかしいけど、今日はもっと…」 「任務が無くなったっていうか、ターゲットが自殺しただけ」 「…!」 「一応成功扱いだってさ。…分かり易過ぎる位タチの悪い悪党で好き放題に生きてたくせに、恋人の後追いしたの」 「…それは…」 「あんたに会いたくなったから急いで帰ったら、おいしそうにベッドの上で寝くたれてるから遠慮せずに頂いただけ」 「あんたは…ホントに…」 「生きてる間はずーっといちゃいちゃして過ごさないともったいないもんねぇ?ま、先に行っても連れてくし、置いていかれても後追うし。その後があるなら絶対手放さないけど」 「殺気はそうでもないのに妙に余裕なかった理由はそれか…」 「ベッドの上は片付けといてあげたから、続きはそこでしてあげる」 「…好きにしろ」 「へぇ?いいの?てっきり殴られるかと思ったのに」 「にやにやすんな!…俺はどこにも行かないってのがあんたの頭じゃ理解できないみたいだからな!あんたにも分かる方法で教えてやるだけだ」 「ふふ…楽しみにしてるね?…った!ちょっと!」 「風呂場ではなしだ!…温まったらまず飯食って、ちょっと寝ろ」 「はぁい。いい子にしといてあげてもいいよ?その代わり後で…」 「ん…!なしって言っただろ!」 「いったいじゃない!…照れてるのもかわいいけど、いい加減にしないと後でいじめるよ?」 「いいから黙って温まってろ!」 「あさってまで俺も休みだし。…我慢させた分の付けは覚悟しときなさいよ?」 「そっちこそ!…寝床の掃除、全部きれいにやらせるからな!」 ********************************************************************************* 久々のいじめっ子にしてみる。 変態さん再録本に関するご意見募集中ー! ではではー!ご意見ご感想等御気軽にどうぞ! |