秋の夜(よめばなし。)

「ふう。やっと家だ…!」
「残業多いんですね。やっぱり新学期だから…」
「ああ!?大丈夫だから!そんな顔しないで…!それに、ほら!よめさんが迎えに来てくれたから元気でたし!」
「ホントですか…?あんまり無理しないでくださいね?」
「ホントです!大体任務明けなのに、無理しちゃうなんて!うちのよめさんはがんばりやさんすぎる!まずは家に帰って体を休めなきゃダメでしょうが!」
「無理じゃないです!イルカ先生に早く会いたかったから…!」
「そ、そりゃ、俺も…!…ああほら、いいから早く風呂入って…」
「はい!今すぐ!…汚れたままじゃ出来ないしね…。」
「ああ、ちょっとまって!俺が!…って、空気篭ってるなぁ!二、三日留守にするとこれだから…。」
「窓開けますね!…ああ、いい風!もう、秋なんですね…!」
「そういえば…日が暮れるのも早くなったし、あんなに暑かったのに、大分涼しくなったかもなぁ?」
「秋って、空気が違いますよね。夏のあの暑さもいいけど…。穏やかで、でも時々台風なんかもきたりして、移ろう季節が良く分かると思いませんか?…今夜みたいに月が綺麗な晩には、月見酒なんかも楽しめるし!」
「ホントだ!気付かなかった…!綺麗だなぁ…!うちのよめさんの方が綺麗だけど!」
「も、もう!イルカ先生ったら…!」
「それにしてもうちのよめさんは雅だなぁ!俺なんか、秋って言えばアカデミー祭とか焼いもとか…食い物が美味いくらいで…」
「…それだけ、ですか?」
「なーんて!…へへ!そんな訳ないでしょう!勿論!一番大事なイベントがありますからね!…俺の可愛い可愛いよめさんの誕生日が!」
「覚えててくれたんですね…!」
「あったりまえです!俺の可愛いよめさんの誕生日!忘れるわけないでしょうが!」
「だって、さっき…。」
「わー!泣かないで…!その、ちょっとだけ、驚かせてみたくなって…!」
「大丈夫!イルカ先生が覚えててくれたのが、嬉しくって…!…それに、驚いた顔って確かにそそるしねぇ…?」
「去年だってお祝いしたでしょうが!浴衣、今でもちゃんと着てくれてるし!」
「はい!だって、俺のイルカ先生がくれた、大事な大事なプレゼントですから!…イルカ先生も大事にしてくれてるでしょ?」
「大事な俺のかわいいよめさんとのおそろい!当たり前です!」
「すっごくすっごく大切にします!」
「勿論俺も!…今年も、お祝い一杯しましょうね!」
「はい!」
「えー。さて、風呂、入れてくる!」
「ああ!俺が…って、行っちゃった…。イルカ先生ったら、照れちゃって…!かわいいんだからもう!…ま、あとで美味しく頂くかなー?」


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いちゃいちゃよめ?
平和に黒いよめさんは、秋もイルカ食べ放題を満喫中!
ではではー!ご意見ご感想など、お気軽にどうぞ…!

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