その屋敷は、一等地の閑静な住宅街にあった。
高い重厚な壁に囲まれた、かなり大きな洋風の屋敷であった。
その広い屋敷には、一人の初老の男と数人の使用人だけが住んでいた。

屋敷内で最も大きな部屋には、奇麗に整備された緑美しい庭が一望できる大きな窓があった。
その景色を正面から眺められる位置に、一脚の大きなソファが置かれていた。
わざわざヨーロッパから取り寄せた、アンティークものだった。
深紅の布地はベルベット調で、美しい光沢を放っている。
休日にはそのソファにゆったりと腰掛けて、ヴィンテージもののワインを
嗜みながら庭を眺めるのが家人の楽しみでもあった。

とある休日の午後、いつものように男はソファに腰掛けてワイングラスを傾ける。
開け放たれた窓から入り込んでくる初秋の風が、
半分ほど白くなった男の髪と彼が着ているガウンの裾を揺らして行った。
豊かな生活ぶりであるという面を覗いては、その光景はさほどおかしな所はない。
ただ、男の傍らに寄り添う人物がその光景を奇妙なものにしていた。

ソファに掛けてくつろぐ男の傍らにぴったりと寄り添っているのは、
年のころは20代後半ぐらいの青年であった。
しかし一見してまず奇抜であるのは、彼が一糸まとわぬ裸の姿であることだ。
しかも、ただの裸ではない。
大型犬がつけられているような真っ赤な皮の首輪をその白い首に巻いている。
首輪からは銀色の鎖が伸び、もう一方の端は初老の男の手に握られている。

青年の裸体は色こそ白いものの程よく筋肉が発達し、
西洋の彫刻のように引き締まった芸術的な印象を与えるものだった。
少し色素の薄いグレーがかった髪を、初老の男が常に撫でている。
青年は言葉を発することもなく、ただ静かに男の傍に寄り添っていた。

初老の男は、青年に向かって何やら話しかける。
ワインの味、季節の移り変わり、天候の変化、時世の動き。
男の他愛ない話にも、青年は表情一つ変えない。
しかし男はまるで独り言でも話すように、淡々と語りかけるのであった。


その奇妙な青年がこの屋敷に連れられて来たのは半年ほど前の事だ。
住み込みの使用人も、彼が何者であるのか・主人とどのような関係にあるのかは
一切分からなかった。
ただある日を境に、男は常にその不思議な青年を傍らにはべらせるようになっていた。

その青年の言葉も表情も持っていない様は、あたかも白痴のようであった。
目に輝きはなく、青白い顔からは生気を感じさせなかった。
外部の刺激に対して反応することもない。まるで人形のようだった。
しかし、その整った顔立ちとどこか品のある目元は気高い猫を連想させた。
男に寄り添って膝にもたれかかる様は、まるで高級なペルシャ猫のようであった。



また、男の青年に対する接し方もまるで猫を可愛がるようだった。
返事のない青年に一方的に話しかけ、髪を撫でたり物を食べさせたりする様は、
老人が溺愛する猫を傍に置いておきたがる姿に似ていた。


「怜侍、喉が渇いたろう。ワインを飲ませてやろう」

男は、手元のグラスに新しくワインを注ぐと青年の口元に持って行った。
青年はゆっくりとグラスに目を落とすと、唇を少し開いた。
グラスから伝う液体は薄く開いた青年の唇の間を通り、その口内へ
注がれてゆく。

一筋のワインがその唇の端から零れ、白い肌の上を流れた。

「おや怜侍、ちゃんと綺麗に飲まないとダメだろう」

男はグラスをテーブルに置くと、骨ばった細い指で青年の顎を引き寄せた。
そのまま顔を近づけると舌でその口元を舐め取った。
それでも青年は相変わらず焦点の合わない目で、虚空を見つめている。

青年の口元を舐め終わった男は、ふと視線を落とした。
先ほど青年の口元をつたって落ちたワインが、男が着ているガウンを汚していた。

「怜侍、こっちへ来て綺麗に舐めなさい」

男が手に持った鎖を軽く引くと、青年はピクリと反応した。
濁った眼をゆっくりと男の方へ向ける。
男は黙って頷き、ワインが零れおちた自らの股間部分を指さして見せた。

青年は黙ったまま、ゆっくりとソファから降りる。
そのまま男の正面へ回り込むとそっと跪いた。
男は自らの手でガウンをはだけさせる。
下着はつけていない。その剥き出しの股ぐらへ、青年はゆっくり顔をうずめた。

「丁寧に舐めるんだぞ」

男が念を押すと、青年はその赤い舌を男の股ぐらへ這わせた。
男は満足そうにワインを傾ける。
青年は、猫が好物のクリームを舐めるように、男の股を舐め続けた。
やがて男のものは勃起し、自らの体液と青年の唾液で濡れて光る。

「上手だぞ、怜侍」

グラスに残ったワインを飲みほし、テーブルに置いた男は少し体を起こした。
目の前に跪く青年を見下ろす。特に下腹部に注目すると、青年の性器もまた
勃起していた。男はニヤリと笑みを作ると、裸足の足で青年の勃起を抑え込んだ。

「うぐっ」

青年が声を漏らした。



「怜侍、これは何だ?誰が勃起を許した?」

裸足で押さえ付けるようにぐりぐりと踏むと、青年は苦しげに呻きながらも
潤んだ目を男に向けた。

「どうした?踏まれてなお気持ちいいのか?」
「くぅ…」

青年は少し頷いた。白い頬が上気する。初老の男がフンと鼻で笑う。

「まったくけしからん奴だ。仕方がない、上手に舐めた褒美をやろう。来なさい」

男は両手を広げた。
青年はよろめきつつも立ち上がると、男の膝に跨って腰を落とした。
男は青年の体を抱き寄せると、白い胸の頂にある突起を口に含んだ。

「ん」

青年の体がかすかにピクリと跳ねる。
白い背中に手をまわした男は、じゅるじゅると唾液の音を鳴らし両の突起を舐めた。
濡れて光る突起は硬くピンと立ち充血して赤みを増している。
青年はうっとりと眼を閉じ、薄く開いた唇から洩れる吐息が乱れだす。

「ん…っふ…」

先ほどまで感情の色が一切なかった青年の顔は今や紅潮し、
快楽に歪む表情が生まれていた。
熱っぽい潤んだ瞳で男を見つめる。

「どうだ、怜侍?気持ちいいか?」

男の問いかけに、こくりと頷く。
男が見下ろすと青年の剥き出しの性器が、腹につきそうなほど反り返っていた。
乳首への愛撫をやめられ体が疼くのか、青年は腰をくねらせながら
男にすがりついていく。

「どうした怜侍?欲しいのか?」

切なげな表情で青年が深く頷く。

「お前はいやらしい奴だな」

男は楽しそうに笑った。
テーブルの上に常備してあるボトルに手を伸ばし、それを青年に手渡して告げた。

「ちゃんと自分でほぐしなさい」



青年は素直にボトルを受け取ると中から潤滑剤を取り出し、
手にたっぷりと塗り取った。
そのまま腰を浮かし、自らの穴に塗りたくる。
男はにやにやとその様子を見守る。

いやらしく自らをまさぐる指が奥に出入りするようになると、
青年は熱い息を漏らし始めた。

「んぁ…はっ…んぅ」
「怜侍、ちゃんとほぐれたか?」

青年が、頷く。
今にも涙が零れおちそうなほど濡れて揺れる瞳で男を見る。
男はニヤリと笑むと手を回し、青年のアナルへ指を差し入れた。

「はぅっ…!」

青年が男にしがみつく。
ゆっくりと出し入れを繰り返すうち、指の本数も増えてゆく。

「んあぁ!」

ビクンと青年がのけ反った。
男が差し入れた指を曲げ、青年の中の敏感な部分を擦ったからだ。
悶える青年を前に男はニヤニヤしながら指を動かす。

「…っやぁ、んぁ…っ」

高揚した表情、目に浮かぶ快感の色。
先ほどまでの白痴のような様子からは想像もできないほど、
青年は生き生きとした表情で快感を表し、乱れた。

「どうだ?怜侍。いいのか?」
「ん…」
「欲しいか?」
「…ん…ぁ」

男の問いかけに、青年はハァハァと息を乱しながら頷く。

「ならば、いつものようにお願いしなさい」

青年は、その唇をゆっくりと動かした。
微かに喉が動く。

「お…おちんぽ…くださ…い…」

抑揚のない口調で、発声した。
青年の言葉を聞くと、男は満足そうに頷いた。



男は着ているガウンの裾をまくりあげた。
先ほど青年に舐められて勃起した陰茎が、まだその形状を保って天を向いている。
男の勃起を見ると、青年は笑顔を浮かべた。

「よし、いいぞ」

男に言われ、青年はゆっくりと腰を下ろす。
男は自らの性器に手を添え、青年のアナルへあてがう。
肉棒が青年の穴を拡げてぬるぬると入ってゆく。

「あ…はぁあ…」

青年が熱い息を大きく吐いた。
ゆっくりと腰を下ろしきると、男の肉棒はすっぽりと青年の中へ飲み込まれていた。

「ん…ぁ…」

青年の整った顔が、淫靡な微笑をたたえている。
その顔を見ると男は青年の髪を撫でた。

「気持ちいいか?怜侍」
「ん…」

男のものを咥えこみ、青年は淫らに腰を振る。
男の肩に手を乗せ、ガウンの生地をぎゅっと握りしめる。

「ん…ふぅ…ぁ…っん…」

吐く息が熱い。白い肌が上気し、汗ばむ。長めの前髪が額に貼り付く。
青年はただ、快楽のみに身を任せる。

青年が腰を振る様をにやにやと眺めていた男が、ここへきて初めて下から突き上げた。
突き上げられた青年が揺さぶられる。

「んあっ!」
「怜侍、そろそろイきたいか?」
「ぅ…んん」
「そうか、わかった」

男は青年の腰を掴むと、自らの腰でその体を揺さぶった。
勝手知ったる体、どこをどう突けば最も快感を感じるか分かり切っていた。

「はぁっ、あっ…うぁ」

青年の首輪から垂れ下がる鎖が、カチャカチャと冷たい音を立てる。
揺さぶられ、悶え乱れる青年の美しい痴態を眺めながら男は満足そうに笑む。



「怜侍、お前は最高だよ」

突き上げながら男は呟いた。
快楽に歪む青年の顔が、微かに笑む。
肉のぶつかり合う音。
粘膜が絡み合う水音。
乱れる熱い吐息。

「あっ、ん、い、いき…そ…」

熱い息を吐きながら青年が訴える。

「ダメだぞ怜侍、いっていいと言うまではダメだ」
「くぅ…っん、あぁ、や、やぁっ…」

辛そうに悶える青年。
絶頂は近い。
くっくと低い笑い声を洩らして、男は言った。

「仕方ないな…まったくお前は。いいぞ、いきなさい」
「んっ…あ、い、いく…んっ…あ、あぁぁぁ!!」

青年が大きくのけ反った。
男の肉棒をきつく締め付け、のけ反ったままビクビクと痙攣している。
男もまた、締め付けられると同時に達した。
吐きだされた精液が青年の中を満たす。

痙攣により何度か跳ねた体は、やがてぐったりと脱力し男の胸にもたれかかる。
汗ばんだ裸体を男は抱きとめ、髪を撫でた。

「おや」

男は視線を落とした。
青年が吐きだした精液がガウンの前をべっとりと汚していた。

「怜侍はいけない子だね、またこんなに汚して」

まだ赤く火照っている青年の顔からは、すでに表情が消えていた。

「ほら、綺麗に舐めなさい」

男はガウンを脱いだ。
青年はけだるそうに体を起こすと、再び男の腹に顔をうずめた。

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