review_manga
(ま・や・ら)
『俺の店長!』、他 ★★★☆☆

著者:斑まだ
出版:まほろばコミック
発行:??

[内容]
(割愛)

[感想]
『俺の店長!』
歳の差がかなりある年下攻めなのに、年上の人がそれほどおじさん臭くない、これは良いです。
体のラインもカクカクしてないのに、肉付きの良い男らしいラインでとても良い。(ただ、アオリ視点からの胸筋?がイマイチ)
絵も上手いしキャラクターの雰囲気も良かったです。
ただ、その他がイマイチ。受けは元ヤンキーっぽいのにビッチらしい。攻めのナニを咥えさせられて尻を振るとか、ちょっと勘弁してください、です。
しかも、それを攻めの少年にバラしたのは、少年の父親、え…。
「ビッチだから襲ったらヤらしてくれる」とか、お父様正気ですか!?
さらに、父親は息子がいるのに男を連れ込み、平気でイチャこらします。親失格!
息子も息子で小悪魔っぽい感じ。何だかこういう人は、付き合っても長く続くとは思えないんですけど…
そんな感じでエロいんだけど楽しめませんでした。残念。

『俺の課長!』
これは結構面白かったです。
攻めの変態的なところもネタとして楽しめる感じで、笑いながら楽しめる感じ。
これも年下攻めで、受けが中年なんだけど年寄り臭くなくて良かった。絵も上手くて、ちゃんと男同士って感じでこれも良かった。
惜しむらくは20ページという短さ、でしょうか。それゆえ、拒んでいた受けが攻めを受け入れるシーンで、萌えもキュンともしないのが残念。

『愛しのラブベア 〜俺のくまはビッチちゃん〜』
何て言えばいいのか…
クマがすごい好きで、クマみたいなでかい人を好きになる、という過程はいいと思う。
ただ、“クマ側”の方は相手のことを、どのタイミングで好きになったんだろうとか、どんなとこが好きなんだろうとか、そういうことが分からないので、気持ちが通じ合った感はないのが残念。
それと、同級生の身長差カップルですが、でかい方が受けなんですよね。これが逆だったらもうちょっと好み寄りになったかなと思います。
ま、そうなると今度は「在り来たり」になってしまうかもですが。
それからHシーンの時に攻めの方が、クマ柄の靴下だけ履いてるんですよ。それが何とも奇妙な姿で萎えました。

2014.01.27

著者:山田2丁目
出版:プランタン出版
発行:2011年4月10日

[内容]
強面なのに超甘党なヤンキーの中間は、後輩の津田に突然呼び出され、「仲良くしてください」とお願いされる。変な奴だけど美味しいお菓子をくれるからと、スキンシップ過剰な津田に動揺しつつも一緒に遊ぶようになった中間。津田といると楽しいけど、なんで自分なんかと仲良くしたいんだろうと疑問を持ち始めた中間は、津田が告白されている現場に遭遇し――!?
(裏表紙より)

[感想]
強面で甘党なヤンキーと、優男風だけど積極的な後輩、という、ありそうで無さそうでありそう…な2人。
後輩は後輩なんだけど身長高くてヤンキーが「年上かと思った」と言うくらい、落ち着いてて大人な雰囲気のある人。
そんな後輩が最初は「友達として」みたいな感じで攻めてって、ぐいぐい攻めてって、ヤンキーがなし崩し的に気持ち持ってかれて「あれ? 俺もしかしてアイツのこと好き?」みたいな感じ。
これは面白い。年下攻めは以前から好きだったけども、こう…何というか年下は背は高くてゴツくても、どこか未熟さがあってぐいぐいっていうより動物的に攻める感じ、が普通かなと思ってたので、こういうのはもしかしたら初めて読むかもしれない、って感じで楽しかったです。

ただ、繰り返し読むのには耐えられない内容かなぁと思う。
とくに深い内容もないし、強面甘党ヤンキー×優男風だが積極的な後輩、という2人のイチャイチャを楽しむだけの漫画って感じです。
…まぁ、BL本って大抵そんなのだけど(汗)
ヤンキーの家庭環境とか、何か少し気になる風に描いてて、でも特に触れもしないし話に絡むこともほとんどないし、せっかく兄弟想いという設定なのに勿体無いと思う。
3話目なんかページ数の都合かわからないけども、始まったらほとんどソッコーで(初)濡れ場で、感慨とか萌えとかへったくれもない(笑)
まぁ、BL本って(ry
やたら積極的な後輩に翻弄されつつ、ヤンキーも自分ひとりで悶々として後輩を振り回してたりしましたが、さらなる続きでヤンキーが後輩振り回して後輩が暴走する話とかも読んでみたい気がしました。

他の短編では『食みたい爪先』も面白かったです。
昔、家庭教師をした子にちょっとイヤらしいことして(合意の上w)、でも怖くなって逃げたけども社会人になったら会社でバッタリ会ってしまい、謝ったんだけども向こうは「何で? したいことをしただけ」と迫られて――という感じ。
ハッ! これも年下攻めだわ! しかも年下はガッチリ系で天然(養殖)。ちょっと幼さっていうか甘えたっぽい感じを残しつつ、ぐいぐいと肉体的にも迫って行く、という(自分的?)王道年下攻めパターン。やっぱりいい(笑)
残念なのは1話+その後的おまけ数ページ、だったことと、オチがイマイチだったかな、ということ。
ちょっと年下くんは腹黒そうというか、一歩間違ったらキチって感じのにおいがするので、「お酒が入ってうんたら〜」っていうのは嘘っぽいのだけど、最後のコマでそれはちょっと分かり難い…かも。

よくよく読んだら収録されてる3作品(3シリーズ)すべて年下攻めでしたね。接骨院とケーキ屋さんの話は微妙でしたが…
あとは絵がもう少し上手かったら――と思ってしまいました。充分上手いんですけど、もう少し!! 私的にもうあと少し!!(失礼)
でも、話は面白いのでまた別の作品も読んでみたいです。

2013.06.11

『左手が接吻』 ★★★★☆

著者:山田2丁目
出版:コアマガジン
発行:2012年6月8日

[内容]
古書店で働いている西門の前に学生時代の後輩・高子が現れた。好青年だった昔のイメージからは一変し、ヤクザのような風貌に驚きつつも再会を喜んでいたが、突然押し倒され、愛の告白を受けて…!?
(裏表紙より)

[感想]
…はっ! これも年下攻めだっ!!
『狼さん、そろそろ準備はいいですか?』を読んで、うん、この人のはイケる! と思い買ってみた漫画でした。
どっちかと言えば狼さん〜の方が好きだけども、こちらも全部おもしろかったです。
2つの話が入ってましたが、『左手が接吻』のシリーズはやっぱり年下攻めで、狼さん〜もそうだったから作者さんは年下攻めが好きなのかな? 得意なのかな?
うん、私の好き系な年下攻めです(爆)

『左手が接吻』は高校時代の部活の先輩後輩が、大人になって偶然(?)再会し、後輩がかつての想いを再燃させて先輩に迫っちゃう、というお話。
後輩の仕事がイマイチ自分にはよくわからんのだが、これが本物のやーさんだったらダメだったなと。やーさんじゃないらしいので安心して読んでましたが。
そして先輩はほのぼの天然系ですてき(笑)
素で相手を誘っちゃうようなことを言ってしまいます。
なんやかんやあって2人がイチャイチャしたあとの翌朝、先輩があっけらかんと友人と話してるのが、なんかいいなと。
なんというか、変に照れたりデレデレしたりしないところが、天然っぽい感じがするし男同士って感じもするし。
続きが読みたいなっていう感じはしないけど、いいカップルだなと思う。

もうひとつの『触らないで、泣いちゃうから』は、面白くないことはなかったけども受けの子がちょっと…っていう感じ。
何かもう、態度とか仕草とか、そういうので相手を誘ってるのに、それを受けて攻めてきた相手を「やめて」とか言っちゃうのって酷というか、無意識に小悪魔やっちゃって性質悪いっていうか…
最後は自分から攻めてるからまだいいんだけどね、っていう。
あと、受けの子は人が苦手で笑顔ができなくて、他人の前では怖い顔になってしまうという、過去ワケ有りな青年…なんだけども、どうしてそうなったのかよく分からない。
過去が分からないんで同情できない…。どっかで説明あったのかな?
でも、脇キャラの女の子は良かった。あっけらかんとしてて主人公にも主人公と相手の関係にも理解がありそうで、いい子なんだろうなぁって感じ。
そういえば『狼さん〜』でも女の子キャラが可愛かったなぁと。

次はあれです。『だっておうさまは彼が嫌い』をぜひ読もうと思います。楽しみだ!

2013.06.13

著者:山田2丁目
出版:コアマガジン
発行:2013年5月16日

[内容]
「魔王」の末裔である眞王には、目が合った人々を「下僕化」させてしまうという特殊な能力があった。そんな力を疎ましく思っていたある日、「勇者」だと名乗る神子が現れ、「魔王を征服する」と言う。しかも、その方法がセックスをする事で…!?
(裏表紙より)

[感想]
甘々でエロエロでギャグっぽくてハッピーエンドなんだけど…何だか非常に「おしい」感があります。
大昔から「魔王」と「勇者」が争いを繰り返し(?)、それが現代まで受け継がれるも、「魔王」は善人、「勇者」は元ヤ●ザのちょい悪という逆転現象。
魔王が「下僕化」させる能力があるように、勇者にも能力があったり、魔王は貧乏(?)で勇者はお金持ち(?)だったり――
設定もそこそこ面白かったは面白かったんですが、何となく活かしきれてないような気がしました。
どの辺がっていう説明は難しいんですが、何となく盛り上がりに欠けるな〜という感じ。
「魔王」と「勇者」という存在が確かにあって、それが血脈として代々受け継がれている。
でも、だからと言って魔王側が本当に世界征服を狙ってるように見えないし、何らかの形で実行してるのかも知れないけど描かれてないっぽいから、やっぱりよくわからない。
普通なら魔王と勇者はいがみ合ってるはずなのに、主人公の眞王の祖父(先代魔王)と勇者である神子が何だか親しげ(?)で馴れ合ってる感じ。どうなってるんだろう??
その辺、頭の中で「?」がいっぱいです。
カバー取ったところの表紙や裏表紙に、本編では語られなかった設定とかが描かれてて、たぶん作者の頭の中では「これがこうで〜」という設定など詳しく決まってたんだろうけど、それがどうも本編で上手く描かれてないんじゃないかなと思いました。
設定が面白いだけに、あとエロシーンが良かっただけに(笑)、すごく「おしい」です。
今までの著作『狼さん〜』『左手が〜』から考えるに、あんまり細かい設定が必要だったり説明が要るような物語は、ちょっと慣れてないんじゃないだろうかと思ったりして…。
作者さんは「楽しく描いた」って書かれてましたが、自分は置いてけぼりくらった気分です(^^;

2013.06.18

『睨めば恋』 ★★★☆☆

著者:ゆくえ萌葱
出版:海王社
発行:2013年5月10日

[内容]
割愛

[感想]
硬派なヤンキーに何故か睨まれ、それに気づいてからヤンキーが気になる主人公。とある縁で知り合ってから急接近し、ヤンキーが睨んでくる理由も判明して……

という感じの、ヤンキーのツンデレ受なお話でした。
要所要所の設定は良かったのですが、読み終えてみると「惜しい」という感が拭えない。
主人公がけっこう淡々とした性格っぽいので、ちょっと盛り上がりに欠けるような気がしないでもない。
もう少しキャラクターを掘り下げて描写するか、コメディ要素を入れるかすると面白くなったんじゃないかなと思います。

あと、絵柄も私的に惜しい。
私はもうちょっと丁寧に描かれてるのが好きかな。

とはいえ、だいぶ前に読んだのをだいぶ経ってから感想書いてるので、記憶があやふやですが(汗)
どうやら2巻が出ていて、そちらで2人の詳しい背景が読めるらしい。レンタルで出たら読んでみようかなと。

2014.09

著者:ヨネダコウ
出版:大洋図書
発行:2008年9月15日

[内容]
新しい職場に初めて出社した日、嶋はエレベーターで二日酔いの男と一緒になる。それが、新しい上司・外川との出会いだった。無遠慮で図々しいように見えて、気遣いを忘れない外川に惹かれる嶋だが、傷ついた過去の経験から、一歩を踏み出せずにいる。一方、忘れることのできない記憶を抱えながらも外川は傷つくことを恐れず、嶋を思う心を隠さない。好きだけど、素直にはなれない――……不器用な想いの行方は?
(裏表紙より)

[感想]
シリアスって苦手なんだよなー、と思いつつ、どっかのサイトで数ページ試し読みしたら何となく気になって、評価も高かったので買ってみました。
読んだらまぁ面白い。面白いってのが萌えでイチャイチャでキャッキャッって面白さじゃなく、普通にドラマとして面白いんです。
基本、恋愛漫画だけどもそれぞれ過去話もあり、特に主人公の嶋の相手の外川って人の過去がちょっと壮絶。なのに、当の本人が結構淡々としゃべるので、そこまで酷く重い感じがしない。
まぁ、作品の雰囲気自体が全体的に少々重いのだけども。

何か私としては欠点が見当たらない、非の打ち所のない漫画だなと思うんだけども、じゃあどこが良かったのかと言うと…説明が難しい。
例えば私的ランキング上位に入るくらい好きなBL漫画に『アイツの大本命』があるけども、この作品はキャラクターの面白さとか萌えを主体にしたもので、丸きり漫画!っていう感じの作品ですが、この『どうしても触れたくない』はそれとは逆で、リアルに寄ったストーリーに深みのある漫画かなと思う。
自分は男ではないし、ましてやゲイでもない、ノンケだったけどゲイに惚れたわけでもないから、現実にあり得るのかということは分からないんだけども、でもリアルでこういうのありそうだなと思いました。
何となく雰囲気で関係を持ってしまうのも、外川が嶋を好きになるのも、何だか自然な感じがするから「なんで?」なんて疑問もわかずに読んでました。
あまり盛り上がりもない淡々とした作品なんだけども、それでも葛藤したりぶつかったりっていうのはあるし、それぞれの表情や脇キャラの言動から「今こういう気持ちかな?」とか「こういう雰囲気なんだな」とか、そういうのが伝わってくるから、ジワジワと心に響いてくる気がします。
うむ、だから面白さの説明が難しいのかも…
最後とか、おまけの後日談とか、何かこうジーンとして温かい気持ちにさせられますね。

あ、でも気になった点をあげると、主人公の嶋は感情を表に出さない、周りに壁を作るタイプですが、そうなった経緯(?)が知りたかったなぁと。
前の職場でうんたら〜とありますが、それ以前からも壁を作る癖はあったんじゃないかなぁと推測。ずっとゲイって自覚してたらそれも仕方ないかもだけど、あの頑なな性格はホントにそれだけなのかなぁと。

2013.06.11

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