「おひゃぁぁぁぁぁっ!!」
我ながら情けない叫び声が響き渡りました。
だってしょうがないじゃないですか。
ぐっすりと寝ているイタリアさんにプレゼントを置いていこうとしたら、
いきなり何者かに捕まってしまったのですから。
最初は強盗かと思いましたけれど、殺意は感じられませんでした。
ずるずると引きずられていき、ある一室に押し込められました。
暗闇の中、じっくりと目を凝らし……

「あ、わりぃ。驚かせたようだな」
視界に入ってきたのは、がたいの良い男性。
どことなくイタリアさんに似ている気がしますね。
「な、お前サンタクロースって奴だろ。早速でわりぃが、プレゼントよこせ」
沢山の戦場を駆け抜けてきたかのような手を差し出され、きらきらとした瞳で僕を見つめてきました。
こんな期待されては、プレゼントを渡さないといけませんよね。
でも……

「ところで貴方は……?」
「俺か? 聞いて驚け、見て笑え! 天下無敵のローマ帝国様さっ」
妙に派手なリアクションで自己紹介をしてくださり……少しだけ僕は反応に困ってしまいましたよ。
確かローマ帝国さんは、すでにいなくなってしまった方。
それなのになぜ、ここにいるかと首をかしげ。
「ま、深く考えても仕方がないですね。
プレゼントですか。それでは……」
真っ白い袋の中に手を突っ込み……この瞬間が非常に楽しいんですよね。
袋の中が段々と変化していき……おや?
何か温かく柔らかい何かが手に触れましたよ。
まるで焼きたてのパンのような感触で。
「えいっ!」
一気に袋の中から取り出す。
あまりに大きなものだったせいか、僕は思いっきりバランスを崩し、床に倒れこみました。
その上にプレゼントである大きなものが重なり。
「……えっち」
「おひゃぁぁぁぁぁぁっ!」
二度目の情けない叫び声。
……この状況で声を上げないほうが変ですよ。
だって、女性が僕の上にのしかかっているんですよ。それも全裸の女性が。
白い肌、長い髪、気の強そうな瞳。紛れもなく、女性です。それもベラルーシさん。

「おおっ、いい女じゃねーか。これがプレゼントってもんか」
ローマさんが彼女の腕を掴み、自らの胸の中へと誘導する。
そして、軽く顔を上げさせ、熱い口付けを……ってあれ?
何であのベラルーシさんが抵抗もせず、ローマさんの口付けを受け入れているのでしょうか。
滑らかな首筋を通り、ふっくらとした胸へとローマさんの手が移動していき。
背後から抱きついて、両手で胸を楽しそうに揉み上げています。
それなのに、ベラルーシさんは抵抗する事もせず、
彼の手によって与えられる刺激に甘い声を漏らしていました。
「あ? 何そんな不思議そうな顔してんだ。みんなのアイドルローマ帝国様だぞ。
女の子がめろめろになる理由はそれで十分。なぁ」
「……うっさい。ヘタクソ……んんっ」
整った眉を顰めながら、毒舌を披露するベラルーシさんですが、
明らかに感じているらしく、息が荒くなってきてました。
それに気がついたローマさんが、更に胸と……その下半身に手を伸ばしてきました。
彼の手に弄られて、とろりと蜜をたらす姿は女神のように美しくて。

……恥ずかしながら、僕の下半身も少し反応してしまいましたよ。
僕だって健全な男なんですよ。女性の裸に魅力を感じてしまってもおかしくはありません。
「えっと……その、ぼ、僕はまだ仕事がありますのでこれで」
熱くなってしまった股間を隠しつつ、袋を持って退散しようと……

「まあ待てや。男ならば楽しまないと損だぞ。よっと」
1歩早く、ローマさんが僕の手から袋を奪い、手を突っ込み始めました。
もちろん、ベラルーシさんの胸を揉んだまま。
「望んだプレゼントが出てくる袋ってとこだろ。えーと、俺の望みは……あったあった」
袋から手を抜くと、次々とそれが出てきました。
髪飾りの花が良くお似合いのハンガリーさん、日焼けした肌が魅力的なセーシェルさん、
大きな胸のウクライナさんと、対照的に無い胸……じゃなくて控えめな胸のリヒテンシュタインさん。
何故か各国の女性がでてきました。それも全員全裸で。

「おおっ、やっぱり可愛い女の子はいいねぇ。さあ、爺ちゃんのとこおいで」
いつの間にか全裸になって椅子に腰掛けているローマさんが、パンパンと手を叩くと、
まるで蜜に誘われた蝶のように彼の元へと歩み寄っていきました。
ただ切なそうに唇を求め続けるハンガリーさん。
足を大きく開き、大事な所を自ら弄り、彼の目を楽しませようと自慰をしているセーシェルさん。
彼の傷だらけの胸に唇を落とし、乳首に刺激を与えるベラルーシさん。
豊かな胸を使いペニスを攻めるウクライナさんと、可愛らしい舌で陰嚢を舐めるリヒテンシュタインさん。
まるでポルノ映画のような光景に、僕は視線を逸らせませんでした。
身体にとてつもない快楽が走っているはずですけれど、彼は不思議と余裕がある表情で。

「ああいいねぇ。やっぱ生は最高だ。
ところで、んなとこに突っ立ってないで、参加しねぇか? 女の子一人貸してやるよ。
どの子が好みだ?」
「いえ結構です。それでは僕はこれで」
回れ右でその場から立ち去ろうとした時でした。
背中に当たる柔らかな感触。
こ、この柔らかさは……
恐る恐る振り返ると、予想通りでした。
うっとりとした瞳で背中に抱きついているセーシェルさんの姿。
胸を擦り付け、足を絡めて、彼女のしなやかな手が僕の股間に……

「ちょっ、セーシェルさんやめてくださ……あっ」
「何だ? もしかして童貞か? よし、それならばセーシェルだっけ? 犯ってしまえ」
「はいです♪」
活き活きとしたローマさんの指示に、やはり元気に返事をしてきたセーシェルさん。
彼女は僕の耳を軽く唇で噛み、首に舌を這わせてきました。
快楽によって前進に鳥肌が立つのがはっきりとわかりました。
ズボンの中にセーシェルさんの手が進入してきます。
すでにたぎってしまったペニスを探り当てると、一瞬だけ彼女の身体の動きが止まります。
頬を赤らめ、僕を見上げてきて……
「……おっきいです。こんなの私の中……入るんですかね」
潤んだ瞳で見上げてくる少女。

……これでやらないと失礼にあたりますよね。
あまりの出来事に、もうすでに焼ききれてしまった僕の思考回路が現状打破の答えを導き出しました。
「ごめんなさい」
彼女の肩を掴み、ゆっくりと床に押し倒します。
本来ならば、ベッドか……ソファーがよかったのですが、
あいにく倉庫として使っていた一室だったのでしょう。
彼女の身体を包み込むものはありませんでした。
「へへっ、嬉しいです」
照れた笑いを浮かべる彼女の頬に口付けを一つ。
結構豊かな胸を舌でなぞり、下半身へと移動させ。
とろりと蜜をあふれ出している割れ目を指でかき分けてみました。
僕の指に反応して、ぴくりと身体を震わし、切なそうな声を上げてくれます。
可愛らしいピンク色をした突起を指先で軽く擦ると、更に蜜があふれ出して。

 

「んー、中々やるじゃねぇか。あのガキは。
じゃ、俺も。どの子から突っ込もうかな」
ローマさんに群がる女性達を値踏みしながらも、彼女達に触れる手は動きを止めませんでした。
迷うように視線を動かし、一人の女性に目を留め、
「よーし、それじゃあお前から……ぐはっ」
部屋に響き渡る鈍器の音。うめき声を上げるローマさん。
だけれども、倒れる時ですら、ウクライナさんの大きな胸を狙って倒れこんだのは
さすがというべきでしょうね。
頭にできた大きなたんこぶをさすり、その鈍器をもった男を睨み……
って、いつの間に僕ら以外が現れたのでしょうか。
金髪のやはり体格の良い男性。どこかスーさんやドイツさんに面影が似ている気がします。

「たくっ! いきなりなんだよ。俺に恨みでもあ……」
「……ないとでも?」
ローマさんの言葉にすかさず答えを返す男性。
ローマさんは、しばらく視線を泳がし、がくりと肩を落としました。
「あるよな。そりゃ。
で、何の用だよ。まさか俺の楽しみの邪魔しにきたのか?」
焦った様子で女性達を両手に抱き寄せました。
女性達も抵抗はせず、彼のたくましい腕の感触に頬を染めていました。
まるでハレムのようなローマさんの姿に、男性は大きくため息を一つ。
「……こんな奴がライバルだった事もあるだなんて……屈辱的だ」
呆れたような男性の言葉に、ローマさんはへらへらと笑って見せました。
「まあまあ、そんな生真面目だと世の中楽しめないぞ。
ゲルマンもどうだ? 女の子可愛いぞ」
「断る! ……馬鹿やってないで帰……」
「断るを断る! いけ、女の子達♪」
下劣な……いえ、ご自分に正直な笑いを浮かべると、びしっと男性……ゲルマンさんを指し示す。
途端にベラルーシさんがゲルマンさんの手首を掴み、続いてハンガリーさんが足を固定しました。
さすがに女性相手では本気を出せないのか、眉を潜めるだけで抵抗らしい抵抗はしません。
それを予想していたのか、ローマさんは両手に巨乳と貧乳を抱き、ゲルマンさんの目の前に立ちました。

「さーて、お前はおっぱいはどっちの方が好みかな?」
ハンガリーさんによってズボンを勢い良く下ろされ、雄雄しいペニスが露になりました。
それでも、微かに眉を動かすだけで、動揺もしないのは凄いことでしょうね。

「まずは大きいおっぱい……っと」
ウクライナさんは大きな胸を両腕で押し上げ、
挑発するかのようにゲルマンさんの目の前に歩いてきました。
ちらりと胸に視線がいきましたが、それっきり。
「ふーん、それじゃちっぱいいってみるか」
『ちっぱい』という言葉に、一瞬だけリヒテンシュタインさんが動揺しましたけれど、
小さな胸を手で隠し、ゲルマンさんの前まで歩いていきます。
ウクライナさんの時と同じように、ちらりと視線が動き、それっきり。

……いえ、それっきりではありませんでした。

ペニスが天を向いていました。しっかりと反応したのでしょう。
それにローマさんも気がついたのでしょうね。笑みを深くしました。
「そうかそうか。お前はロリ娘が好きか。それじゃあしゃーねーな。
リヒテンシュタインちゃん襲え」
「はい……わかりました」
ゲルマンさんの前に跪き、そそり立ったペニスをそっと手に取り、
「……失礼いたします。んっ……」
小さな口にペニスが吸い込まれる光景は非常に官能的で。
黒いペニスに絡まる赤い唇と舌。舌先で先端をくすぐり、丁寧に根元までなぞっていく。
細い指がしっかりとペニスを押さえつけ、時折、様子を見る為に上目遣いになる。

……ここまでやられれば、さすがにゲルマンさんも耐えられなかったのでしょう。

「……んっあっ」
荒々しく彼女を押し倒したゲルマンさん。
小さな胸にしゃぶりつくと、滾ったペニスを彼女の淫唇に押し付け、一気に貫きました。
「ふぁっ! やぁっ」
すでに濡れていたとはいえ、ゲルマンさんのペニスを受け入れるには少しきつかったのでしょう。
瞳に涙を浮かべ、痛みをこらえるかのように強く彼の胸に抱きついています。
大柄な男性に覆いかぶされ、泣き声をあげる少女。
だけれども、ゲルマンさんはすでに理性を失っていたのでしょうか、更に深く彼女の中へと進入しようとし、
「……ぐっ……キツイ」
「いやぁ! 壊れちゃいます! そんな強く……んんっ」
結合部からとろりと蜜があふれ出し、床を濡らして。
「もっと鳴け……もっともっと」
言葉少なめに、身体で熱く語るゲルマンさんの姿に、僕は漢を感じましたよ。

 

「全く、最初から素直になりゃいいのによぉ。
ま、いいや。俺らも楽しむとすっか」
ローマさんは楽しそうに女性三人を抱き寄せました。
両手にはスラブ姉妹。しっかりと胸を揉むことは忘れていません。
背後からはハンガリーさんが抱きついて、絶え間なく唇を求めています。
三人も抱えているのに、どの女性も休む間も与えられず、甘い声を漏らしていました。
指先でウクライナさんの豊かな胸を揉み、ベラルーシさんの下半身に手を伸ばしていく。
胸を押し付けてキスを求めてくるハンガリーさんには、唇を割りはいり、口内の奥までじっくりと味わう。
さすがはローマさんです。どの行動も滑らかで見習いたいぐらいですね。

「畜生。ちんこがあと2本ありゃ、喜ばせてやれるのにな……っと」
彼は気楽な顔で、お尻を突き出しているハンガリーさんの中に挿入し、腰を振りながら、
すぐ横の机で、股を広げて待っていたウクライナさんの淫唇に舌を伸ばしました。
「ふぁっ! 中ごりごりしてるぅっ!」
中を動き回るペニスの感触に、甘い声を上げるハンガリーさん。
いつもの清楚な姿とは違い、長い髪を振り乱し、快楽におぼれている姿は……美しいです。
ウクライナさんも……下半身を襲うローマさんの舌技に、大きな胸を震わせ、身をよじっています。

そんな二人を羨ましそうに見つめているのは、ベラルーシさん。
気が強いのが災いしてなのか、ローマさんに更なる快楽を求める事ができず、
切なそうに自ら慰めることしかできませんでした。
「ん……んんっ」
濡れた淫唇を指でなぞり、つんと立った乳首を転がす。
小さく漏れる吐息が妙に色っぽくて。
「んぁ……ベラルーシちゃん……くぅん………ローマおじいちゃんにお願いしたら……んっ
気持ちよくし……てくれるわよ〜」
溢れ出す快楽に耐えながら、どうにかアドバイスをするウクライナさん。
しかし、すぐにローマさんの舌によって、快楽の波に飲まれてしまいました。
楽しそうに快楽を享受する二人の女性。
ベラルーシさんはしばらく、唇をかみ締め……やっと行動に移しました。
「……私も……気持ちよくしろ」
ローマさんの背後に胸を擦り付け、動く腰に下半身を押し付ける。
振り向いてにんまりと笑うローマさんと、すかさず視線を逸らすベラルーシさん。
「たくっ、素直じゃねーな。
ま、任せておけ。たっぷりと可愛がってやるから」
その笑顔は……男としてとても頼もしいものでした。

 

「あの……私もお願いします」
「うひゃぁぁっ」
耳元にかかる吐息に、思わず声を上げてしまいました。
僕の下には頬を赤らめたセーシェルさんが見上げています。
思わずお二人の技に目を奪われていましたけれど、僕も男として頑張らないといけませんよね。
唇を重ね、じっくりと口の中を味わい……

「ん……んぅ…ちゅ」
舌を絡めてくれる彼女。少しだけ強めに舌を吸い上げてから、上あごをくすぐるように動かす。
くすぐったそうに身をよじらせる彼女の肩を優しく抱き寄せ、唇を離しました。
切なそうに舌を出し、更なる口付けを求める彼女。
けれども、今度は滑らかな首筋に吸い付き、紅い痕を残します。
そのまま、唇をゆっくりと移動させ、魅惑的な裸体を下っていきました。
僕の唇が動くたび、甘美な歌声が彼女の唇から漏れます。
健康的な胸のふくらみが呼吸のたびに揺れ、僕を誘惑してきました。
ためらい気味にそのふくらみを両手で包み……
「くぅ……ん……胸気持ち……いいですぅ」
手に少しあまるくらいの大きさ。
手を動かせば、簡単に形を変えるのに、手のひらの中でしっかりと主張をする突起。
そして、僕の動きに素直に反応してくれる彼女。
あまりに可愛すぎて。もう我慢できませんでした。
蜜が溢れ出している蜜壷にペニスをそえ、静かに腰を落とし。

「ふぁっ! 入ってくぅ……んんっ」
もうすでに高められていたのか、少し進入しただけで大きく身体を震わせました。
どうやら軽くイったみたいです。
それでも更に腰を落としていくと、脱力していた身体はすぐに反応し、強く僕を締め付けてきます。
「お願いします……っ!! ぎゅっと! 強く抱きしめ……てぇ」
腕を空へと掲げ、僕を求めてくる彼女。それに答え、彼女の身体を抱え起こしました。
膝の上で潤んだ瞳で僕を見つめてくる。
立てひざのまま、もう一度深く唇を重ね……自ら胎内へペニスを誘導し始めました。
彼女の自重でじんわりと飲まれていく感触。
「……全部……入っちゃいましたね」
大きく息を吐くと、照れた笑みを浮かべ、唇を重ねてきました。今度は小鳥のように軽く。
それから彼女は少しずつ身体を動かし始めました。
動くたびに接合部分から水音が溢れ。
彼女は、最初、その音に頬を赤らめて視線を逸らしていましたが、
そのうちに襲い来る快楽に身を任せ、腰を激しく動かしつつづけました。
僕も彼女に快楽を与えようと、腰を突き上げ。

 

「おおっ、やるね。俺も負けねぇぞ」
すでに一回目は終わっていたのか、机の上で蜜壷から白い液体を溢れさせ、
くたりとしているハンガリーさんの胸をもみながら、
ローマさんは二回戦に差し掛かっていました。
自ら淫唇を広げ、彼を待つベラルーシさんに腰を打ちつける。
「えへ、ベラルーシちゃん、あんなに気持ちよさそうに……良かったわね」
ローマさんの背中に大きな胸を押しつけ、自ら刺激を求めるウクライナさんは、無邪気に微笑み。

「……んっふぁ…やぁ…もうダメ…これ以上は……壊れちゃ…」
切なそうに声を上げるリヒテンシュタインさんの身体を抱きかかえ、強く腰を打ち付けるゲルマンさん。
白い肌には、何箇所も紅い侵略の痕が見られ。
「ひゃ…やぁっ!」
大きく身体を震わせ、彼を抱きしめる。
だけれども、彼の動きは止まることはありません。
言葉少なく、何度も何度も刺激を与え続け。


――聖なる夜に何をやっているのでしょう――

少しだけ冷静になった僕が自身に問いかけます。
でも、高められた快楽に勝てるはずもなく、セーシェルさんに一段と強く腰を打ちつけ……
もう一度、彼女を横たわらせ、ペニスを引き抜き、彼女の胸に欲望を吐き出しました。
小麦色の肌を白い液体が彩り。
「ふぁ……とろりと……たくさんです……フィンランドさん……私嬉しいです」
顔にもかかったのでしょう。ほおについた精液を指で拭い、口元に運ぶセーシェルさん。
その仕草が僕の欲望を刺激してしまいました。
一度吐き出したばかりなのに、再びペニスは臨戦態勢になり。
もう一度、蜜壷に狙いを定め。


『ヴェ〜? なんだろ。倉庫から物音が……』
『ちぎぃ、恐ろしい事言うな! ちくしょう! 寝れなくなるだろうが!!』

ドアの外から聞こえてきた誰かの声。
アレは……イタリアさんとロマーノさんで……って!
「わわっ、ヤバイです! ローマさんたち、早くこの場から!」
「ん、いいんじゃねーか? 可愛い孫達も混ぜてやれば」
全く緊張感の無いローマさん。未だにウクライナさんに腰を打ち付けていて。
「ダメです! 忘れかけていましたが、僕はサンタなんですよ。
僕のこんな姿を見たら、世界の良い子達が絶望して、ぐれてしまいます!」
……僕は混乱していたのでしょう。
とりあえず、目についたリヒテンシュタインさんと繋がったままのゲルマンさんに、サンタの袋をかぶせ。
「収納完了です! 次、ローマさんたちも早く隠れて!」
ローマさんに絡みつく三人ごと袋をかぶせ……
しっかり収納されたことを確認すると、目の前のセーへシェルさんに大きく頭を下げました。
「すみません。セーシェルさん」
セーシェルさんも袋の中にしまいこみ、サンタの服を手早く着込むと、
窓の外で待機していたソリに乗り込み。

「あ、そうだ。プレゼントを……」
袋の中に手を突っ込むと、綺麗に包装されたプレゼントが出てきました。
そっと机の上に置き、急いでソリを夜空に走らせました。

 

「あれ、誰もいないよ〜」
「当たり前だ! ちくしょう、お前のせいで寝そびれたぞ」
「ヴェ〜あれ? これは……うわぁ〜♪ サンタさんからのプレゼントだよ」
嬉しそうにプレゼントを抱きかかえるイタリアさんたち。

やはり、こういう瞬間がサンタをやっていてよかったと思いますね。
「良いクリスマスを……モイモイ♪」
彼らに気がつかれないようそっと呟くと、更にソリの高度をあげ。
「そういえば……ローマさん、すみませんでした。いきなり袋の中に押し込めて……あれ?」
袋を広げてみても、中には誰もいませんでした。
あの時は混乱していたから、この袋の中に人間が収納できる事に疑問を抱きませんでしたが、
今考えると不思議な事でしたよね。
手を突っ込み、中を探ってみても、彼らは再び現れる事もなく。
「……もしかしたら、クリスマスの奇跡ってやつですかね」
ぼそっと呟き……気を取り直して、真っ直ぐに前を向きました。
まだ仕事は残っています。
「さ、次いきますよ。疲れているでしょうけれど、頑張りましょうね」
トナカイ達に労わりの言葉をかけると、僕は次の目的地に向かってソリを走らせました。

 

――ところで、あの女性達は本物だったのでしょうか。それとも、プレゼントとしての……

……頭の片隅に浮かんだ疑問に答えを出してくれる者はいませんでした。

 

 

2009/12/24初出
某所にて祭りネタとして書き上げたものです。
縛りは
・フィンランドの一人称
・サンタクロースの袋からは何でもでる
でした。
ローマ爺ちゃんとゲルマンさんは腐れ縁でイメージ的にはどことなく凸凹コンビなんですよね。



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