リトルアンカー

おすすめ度 7 満足度 6 アニメ風

イラスト
シナリオ
システム
配役
主題歌
音楽
萌え
切なさ
ときめき
好きキャラ 謎の男が見ていて面白かった

名前変換あり(デフォルトネームでもよんではもらえない)
セーブ数100
エンド回想、イラスト回想あり、キャラクターデータあり
バックログ、スキップ、強制スキップあり
プレイ時間初回7時間程度、周回は一人5時間前後

以下、敬称略

イラスト

原画 川人やすたけ

立ち絵やウィンドウ横の目パチも含め、一枚絵も全部綺麗です。
たまに艦長こんなに胸大きかったっけと思うときもありましたが、違和感はそれぐらいです。
艦長は概ねかわいい。

シナリオ

コメディとシリアスの緩急ですが、個人的には小さなやり取りはともかくとして、後半に大きなコメディ部分はいらなかったんじゃないのかと思います。イベント自体は好きですが状況的にそんなことやってる場合じゃないだろうと思ってしまう。重くなってきたところでの抜きの効果を考えての配置だとは思いますが。

伏線の取りこぼしが若干あります。それについてはルートが削られたのかなと思わないでもないですが、キャラルートである7章以降が更にアニメのダイジェスト風に良くも悪くもなっていました。
ガンダム風を目指してみたのかなとは思います。ただロボットでの戦争もので平和を希求するという話の核はゲームのトータルでの時間やコストの問題かもしれませんが、ここまで軽くするならとことん軽くしちゃった方がよかったのでは。

あとはまあ、大筋が同じなのですが、そこにいくまでがキャラによってト書きの勢いになるのが、難点です。

システム

スキップ遅し。選択肢選ぶごとにまたスキップボタン押さなきゃいけない。
周回するに当たってスキップは必需品です。そのスキップの性能がいまいちだと、根性のないプレイヤーはへたれます。
戦闘シミュレーションは同じ章なら二回目からはスキップできるので、助かります。
あと気になったのはイベント回想が実装されてないということが、残念です。
セーブ個数は多いですが、セーブ数が20程度でもイベント回想を実装してあるほうが便利ではあります。
ウィンドウ横で喋っているキャラが目パチ口パチするのですが、それがかわいかったです。その効果でよりアニメのように見えてよかったです。

配役

白波雪乃 緑川光
ヴィオレ・ラファール 谷山紀章
ヨシュア・ラインベルガー 岡本信彦
ルシオ・ソアレス 大河元気
リウ・レイシェン 杉田智和
アルヴァ・ローレン 藤原啓治
謎の青年 日野聡
ラルフ・フリクセル 鈴木裕斗
リヒャルト・クロイツァー 阪口周平

ソフトパッケージの裏に記されている方だけ上げました。
画面を見なくてもどのキャラが喋ってるのかわかってよかったです。

主題歌

キャラソンなんでしょう。
アニメ形式で一話のOP、ED、二話の……と流れるので何度も聞くことにはなるでしょう。
前半と後半でOPが変わり、キャラによってはEDも変わるんですが、アニメの前半クール後半クールの変更のようで楽しかったです。

音楽

全体的にアニメ音楽のように拝聴しました。この作品にはあっていると思います。

萌え

キャラクターの要素は萌えポイントをついているので、はまる方にははまるのでは。
それぞれクルーとして顔が浮かぶのでキャラクターとしてたっていて好感を持ちやすいです。
とはいえ、各キャラの性格としてはさほど冒険していないのでインパクト勝負で内面や事情の書き込みが少なくとも誰にとっても強烈な印象で逃げ切れるかというと疑問。
個人的にはどのキャラもアニメの登場人物として好きです。

切なさ

恋愛の盛り上がりとしての配置はなくはないのですが、その部分が短いので効果として役立っていない部分も多いです。

ときめき

恋愛描写はないわけではないです。ただ、戦争描写やヒロインの成長描写も少なければ、恋愛描写も少ないというどっちつかずにはなっています。

総評

物語の筋と恋愛が、どちらも頑張ろうとしてみましたが結果的に両方で尺が足りませんでした、という感じです。
だから、スペオペ風を楽しめたらいいなと思った人も、パイロットなどとの恋愛を楽しみたいと思った人も、どちらのタイプでも満足できずに終えてしまう人が多かったのではないでしょうか。
ヒロインの性格はどんなに好意的に見ても艦長としては失格なので、ストレスを感じる人も多いのでは。
これが他の学園ものや会社のOLとかだったら、かわいいヒロインだと思います。ただ大勢の命を握っている責任者としてはいくら設定と伏線があったとしても勘弁して欲しい性格です。
シナリオ欄でも書きましたが、ガンダムやマクロス風を狙ってみたのかなとは思います。ですが、ガンダムファンが満足するかというと難しいと思います。

主観は恋愛描写や心境の移り変わりの点はさほど気にならなかったのですが、戦争描写とヒロインの平和主義等々の扱い方が若干引っかかるのでキャラ萌えを入れて6にしてあります。一般的には恋愛描写が少ないゲームは好まれにくいことを勘案し、かつシナリオの省略部分を引いておすすめ度を7にしてあります。






以下、ネタばれ満載突っ込み日記






どこから突っ込めば……とりあえずアルヴァ

いや、この人の嫌味でサドな悪党の演技はよくゲームで拝聴しているんですが、こんな見るからに優男でちゃらっとしているようで、実はすごく考えてる役はどうなんだろうと思って。……すごいな、役者さんて。

まあ、なんていうか、ガンダムとかマクロスとか目指そうとしてみたんですけどって感じなんでしょうか。ああいうの好きなので楽しみでした。

うーん、ナデシコの艦長はいわば攻略対象ポジだから許されるのではないかと思わないでもないんですけど、うーん。



あー四話までの時点だと、ヒロインが、なんつうか、わたしには今のところあわない感じです。
平和を求めるキャラ設定はヒロインだからいいのですが、徹底的な非暴力だというなら己の足をひたすら使うべきで、少なくとも士官学校でて艦長になんかなるもんじゃねえだろとか思います。
最新の武器満載の戦艦にのっておきながら戦い避けたいとか、乗員全員の命握ってて誰か一人のために無茶命令とか、平和を求めちゃいけないんでしょうかとか、コントローラーを握る手も弛緩します。あくまで徹底的非暴力だというのなら、反戦運動家になれよと。なんで軍人やってんだよと。軍人になったうえで戦争を終わらせるためのおとしどころを探していくんだったらまだわかるんですけど、軍人になったくせに戦いたくないってなあ……。このあたりはキャラ設定の問題なんでしょうけど。
艦長にするなら、ああいう普通の感覚の子を主役に持ってこなきゃいいのにと。あの性格でこういった話の流れにするならパイロットやエンジニア、オペレーター設定にしたらいいのに。あるいは平和を目指した前大統領の娘でお嬢様にしちゃったほうが無茶感は少ない。
恋愛描写のシナリオだけほしかったら平和な普通の学園ものとかやればいいわけですし、なんでわざわざ戦艦での戦争ものとかかってるのかというあたりをさー……。

物凄くこの後成長するのかもしれませんからそれを楽しみに頑張ります。



……あー、うー、あー……。

いや、成長しましたって〆てるのはわかるんですけど。



1ルート終えたら、アニメなんだと思えば、許容範囲だなと。アニメを目指しているんだなという視点を忘れないようにしていたら楽しく読みすすめられたんですが……。
恋愛過程とかは別にあんなんでいいんですけど、いや、あれ以上に恋愛にさくと、話の筋がますますぽかーんになるんで。問題はその恋愛描写でのヒロインちゃんが……クレジットみたときアルヴァルートの責任者っぽいライターは男性なのかなと勝手に思ったのですが、ええと……まあ、男性がああいうタイプの女の子が好きだと思うならそれはそれなりにリアルなのかもしれませんが。……自分の思慮の浅さのせいで窮地に陥り怪我をしそうだからと身を呈して庇ってくれる人にたいして、まるで痴漢にでもあったように何するんですかはねえよな……。ソフィアに言わせた台詞をせめてヒロインに言わせてやれよ、スタッフ……。まあそれはそれですすめても、ラスト家を探してるとこでも、臆病だからとかヒロインに言わせるか、そこで。心配してたからこその棘のある言葉とか、そういうのなんですっていうのかもしれないが、正直そこまでヒロインちゃんに好意的解釈できる親しみ持ってない。なんつうか、……まあ、アルヴァの趣味が悪いってことなんでしょう。

アルヴァルートは伏線が全部わかりやすいように作られてて、王道でよかったんじゃないでしょうか。

ヨシュア

なんという、わかりやすいツンデレ。

ただまあ、彼の駄目なやりすぎはもう少し、減らしてあげればよかったのにな、スタッフ、と思いますが。自国民巻き込むのももう、軍人としてパイロットとして致命的な失敗ですが、命令拒否して艦全体を危険に陥れていくら人材不足でもそのままにされてるわけがないと思うんですが。こいつのせいでみんな死ぬんだからさ。そこまで駄目な子にさせちゃうかー……みたいな。

そして艦長の的外れっぷりはどうしたら。この場合、艦長は艦全体、作戦全体、の成功と安全を配慮しなくちゃいけないのに、仲良く出来てたのに、とかまだ怒ってるのかなとか、艦長ってクラス委員じゃないんだよ……。ほんとに士官学校でたの……?



なんで色ボケ艦長と命令違反のパイロットのために全てのクルーと作戦全部危険にさらさねばならんのか……なんでヒロイン艦長にしたんだろう。パイロットが命令聞かずに彼氏探しに行くほうがまだ納得できるのにな……。ていうか、ここまでヒロインアホに作らなくてもいいと思う。
ヨシュアもヒロインもキャラ自体は悪くないんです。ヨシュアのツン部分をあそこまでアホに作ってやるなよってのと、ヒロインの普通っぽさをそういう方向で作ってやるなよって話で。

フェンネル

……ああ、いや、エンド1ですけど。




うーん、別に死に別れエンドが悪いとは思いません。でもそれには理由が欲しいと思います。古い人間なんで。
……花売り助けるいい人描写で事故……。

最後のでぽかーんとなりましたが、それ以外の部分でも弟のために一人探しに行く兄はまあ、ともかくとしてそれを艦全体でフォローとか、なんだろう、せめてヒロインたちに反対する意見の人間がでていればこんなに違和感を抱かないのかなあとは思うんですよね。
家族で争っちゃダメとか、好きな人と敵対しなくちゃいけないなんておかしいとかまあ、それはいいんですけど、その艦には相手国に大事な家族を殺された人も、たくさん乗っていると思うんですよ。よく出てくるクルーだけしか乗っていないなら、確かにありだと思いますけど、他にもいるのに、よくなりたつなと。
兄弟ルートは今までの二人よりも更に強引でした。

雪乃

弟のと最後のプレゼントが対比になってるんですね。
弟のほうはメリケンサックで兄貴が指輪。
G討伐は楽しかったですが、あの部分で入れられても、そういう場合かよとつい思ってしまいます。エピソード自体はとても面白かったんですけど。
兄弟ともゴキブリが大嫌いなのは面白かったし、エンド2は弟も交えて三人幸せそうで弟のエンド1が意味不明だっただけにほっとしましたけども。

レイシェン

強すぎてびっくりです。……強すぎます。まあエンド2はフェンネルのところであげたような意見を持っているので、ありだろうと思います。しかし、エンド1のほうはなんつうか、無事に帰ってきた辺りとかその辺りのほうが見たかった……な。
そういえば、ヨシュアのときも思ったんですが、その後退役軍人として専業主婦っぽいんですよね。あんな無茶な行動で平和実現したんですから、その後も責任もって働きなよ……と思うんですけど。うまく行ったからよかったものの、艦に残ったクルーの地上に残してきた家族全員反逆者としてEUGに酷い目に合わされるというのに、彼女の行動に巻き込んだわけですからね……。責任のある地位で影響ありすぎる行動をとった以上、責任取れやと思う私は一般庶民です。

全員天涯孤独だったら、まあ、いいですが。艦長のことみんなライクじゃなくてラブなんだと思うから。

でも艦長の言葉で復讐を捨てるあたりは世間で言われているよりはフォローされていると思いました。コロニーであれはEUGの仕業でしたと話し始めるあたりから、目の前の復讐じゃなくてもっと大きなものをっていっているヒロインちゃんにレイシェンが徐々に心を動かされていますというのはまあ、各章で一行描写ずつぐらいだけどありましたし。全然わからないということはなかった。

ヴィオレ

うーん、仲間殺しとかいってますが、傭兵で雇われたところが違えば知り合いでも割り切ってやっつけるんじゃないかと思うんですけど。ヴィオレがやらなきゃ殺されたようですし。脅しといういみだけで銃口を向けてたっていう描写はなかったですよね……?
ここでは最初にやったアルヴァルート後空気と化していたスパイさんに割りとスポットライトが当たっていて、よかったね、と思いました。いや、アルヴァでだけかなと思ったんだよね……。
全ルート中ヴィオレだけがヒロインを好きになる心の過程を何故か割りと丁寧に描いてもらっています。他のルートでは優しい言葉と笑顔で励ましつつ心の中では結構シニカルに思っているようです。
他の女のところでは心を休められずけして眠らなかった男がヒロインちゃんのところでだけは眠れるという、まあ、萌えろよといわれているのはわかるんですが、個人的にはレイシェンが馬鹿みたいに反則で強すぎてせっかく傭兵として生き残ってきた強いはずのヴィオレの肉弾戦と銃撃戦がなんつうか彼自身の葛藤描写も混ざるせいで全然強そうに見えないという衝撃に意識を占められております。

ルシオ

何故後半に入ってから戦場に出た新兵のような展開に……。まあ、相手が生きた人間だと思っていないから殺せるというのは真理だと思います。自分と同じ人間だと思ってたら戦争なんてできないですよ。チャップリンの一人の殺害は悪漢を生み、百万の殺害は英雄を生むってのは至言でしょう。
ヨシュアのときはレイシェンの前にやったのでそういう風に感じなかったのですが、お一人で母艦をいくつも沈めSGをいくつも撃破し、陸上では十人がかりでもおさえられないレイシェンさんのおかげで、ルシオさんのSG技術すげええとはなかなか思いがたいというか。まあ、シュミレーション部分ではターンは早いが壊れやすいヨシュアさんやターンが遅くて使いづらいレイシェンさんよりもルシオは安定していて使いやすいんですけどね……。

振り返って

ヒロインが英雄の娘であり艦長であるということの設定はラストにヒロインの行動で平和をもたらさなくちゃいけないということから外せなかったんだなというのはわかりました。性格も世間を知らないがゆえに一途に平和平和と唱えその純粋さに攻略対象もイーラさんもディックハウトおじさんもメロメロになるとしたかったのもわかりました。
わかりましたが、それでも展開の急さとヒロインちゃんの素直さで全て丸く収まるのはまあ、遊んでいて悩ましいところでしたが。
だいたい初めにプレイヤー皆が予想するこんなヒロインちゃんをいきなり艦長にしてみたり、問題児ばかりあつめやがってこれって初めから沈めるつもりの船なんじゃね、って言うのはちゃんとそのとおりだと二行ぐらいでルートによっては説明してくれますが、謎の男は謎の男のままでした。宇宙の軍事産業のトップだろうなということはクリアしたプレイヤーならわかりますが、勿体付けて出してそれだけか、みたいな釈然としないものは残ります。まあ、私はヨシュアやらレイシェンやら問題児しかいねえよと思ったんですけど、公式ホームページでの説明だと、ヨシュアや雪乃やらはイングリットさんがエリュシオンを生き残らせるためにねじ込んでくれた優秀兵さんたちだったらしいと知り、……そうか、能力だけなら確かにエースパイロットだったよねヨシュアと……。なんというか、公式ホームページの記載はそのままゲーム本編に組み込んでほしかったなあと思います。四コマとかも面白かったし。

話は面白かったしキャラクターもかわいいです。色々言いましたが、対象年齢12歳以上でプレイしてもらいたいと思っている年齢層が16ぐらいまでだとすると、問題ないと思います。

2009/07/07
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