暗闇の果てで君を待つ(DS)

おすすめ度 8 満足度 9 18以上の人にならおすすめしたい

イラスト
シナリオ
システム
配役
主題歌
音楽
萌え
はらはら
どきどき
好きキャラ 全員

ブランド:製作D3PUBRISHER、制作WITCHCRAFT
ジャンル:サバイバル・ラブADV
発売日:2009年10月23日
CEROB(12才以上対象)

名前変換有り(固定でも呼んでもらえない)
イラスト回想有り
シーン回想あり
クイックセーブ、クイックロードつき
セーブ数18
キャラクターごとに音声オンオフ機能あり
プレイ時間、初回6時間、周回2時間前後

以下敬称略

プロデューサー:大池香里・鈴木淳
企画・シナリオ:犬堂まゆ
キャラクターデザイン・原画:ほたか乱
ディレクター:阿久沢幹・岩瀬繁功
ゲームデザイン:末廣彩乃・阿久沢幹

イラスト

ギャラリーCG鑑賞で確認できる枚数は差分等含めず86枚
穂波関連はとても美しいものが多いし、葵もとても美しいものが入っていたりするのですが、たまにあれっというのとかも。
特に立ち絵とのギャップがあるように感じた。

シナリオ

DSという媒体はテキストが二行か三行しか一度に表示されない形式です。しかしテンポよくすすむので、もたつくことがなかったです。これはすごい。
そのように速く進むのに、「その設定いつでてきた」と思う部分が少なく、かつ各キャラクターにもそれぞれ入れ込め、更に真相が気になって先を読みすすめたくなる。一文が短いことで読みやすく、バックログで文章を読み直すことができないにもかかわらず、状況等はわかりやすく、キャラクターの人柄や問題も読み込めるのもすごい。
各ルート、トリックと動機と、大きな展開は同じであるため、繰り返しの労はすすめるほどにつもりはしますが、長さの点でさほど苦にはならない。
ただし、フラグ管理の面は構成の話ですからシナリオで語るのは違う気もしますが、そのあたり少し甘い点はありました。まだでてきてないこととか、そういっていたっけというところが当然の如くの事実として語られていたりとか。

個人的には物凄く満足しています。すごく楽しかった。

システム

シーン回想はTrueエンドの7つのみ。
推理ゲームなので、セーブがもう少し増えたらいい。
まあ慣れてきたら、一周一時間で終わるぐらいなので、みたいところまでスキップしてればよいという話もあるのですが、回想のたぐいもそうはないしバックログもないので、セーブ数は多分これでも頑張って18個つけてくださったのだと思いつつも、もう少し。
それから、やはりいくらわかりやすい文章でも読み飛ばすことや連打で送ってしまうことはあるので、バックログは必須だと思う。
ゲームプレイ中にタイトル画面に戻ることが出来ないのも地味に面倒。
あと、ゲームシステム上しかたないとはいえ、クリックゲーであるのは確かです。

配役

葵水央:cv高橋広樹
桜葉克己:cv岩田光央
風野太郎:cv藤原祐規
穂波陽介:cv斎賀みつき
秋山朋:cv阪口周平
高坂貴彦:cv成田剣


DSでもフルボイスです。
キャラごとに別れていて聞き取りやすかったです。

主題歌

OP 「断罪の月」 葵水央(高橋広樹)
ED 「アカツキ」 風野太郎(藤原祐規)

音楽

BGM鑑賞にて23曲収録
なかなか緊迫感があって、夜の廃校を彷徨う臨場感が高まりました。
それでいて恐怖心の方はあおらないようにつくられていて、綺麗な曲です。
音楽に含めますが、SEの類もそうで、シナリオで展開している事象に比べたら少し怖く、けれども極端には恐怖心をあおらないように作られています。

萌え

萌えというよりも、とにかくキャラが立っている。救出ゲーでは助けてあげたいと思わずにはいられないキャラでないとなかなか助けられませんが、皆生き生きとしていました。
その意味で、一般のゲームだったらキャラゲーと叩かれるとは思いつつ、乙女ゲームとしては萌えが控えめの仕上がりになっていると思います。

恋愛

この事態と話の流れ的には、これ以上恋愛いちゃいちゃされたらプレイヤーのストレスがたまると思う。
とにかく、攻略キャラたちが深雪さんを好きになる過程には納得である。

逆にいえば、深雪さんが彼らを選ぶほうは少しつり橋効果かもしれない。

総評

面白かった!!!!!

トリック暴いたりというよりも、殺害阻止かな。
全体的に推理しているという感じはさほどないですし、脱出してやるぜ感も個人的にはそれほど感じませんでした。とにかく、囚われの身の王子様たちを名探偵にして頼りがいのある主人公さんが救出していた感じが強く残っています。
信じる男性と生き残れというより、信じる男性を生き残らせろみたいな……。
そのような主人公さん(お任せネーム支倉深雪)ですが、推理ゲーというのはそもそも主人公が名探偵であるのが様式美ですから違和感がなく、むしろ大変好ましく受け止められます。まあ気づいてみたら、プレイ中一度も攻略対象たちに主人公名前呼ばれてなかった気がしますが。君とか、あなたとか、二人称代名詞ばかりだった気がする。それもうまくまとまってた。
あと、怖くはなかった。音響や背景も含めて、恐怖感をあおる作りではなかったのは、配慮なんだろうなと思います。
まあ、上記の通り、私自身は大絶賛なのですが、ファンタジー異世界ならそのようなものかと流すものの、現代サスペンスであるがゆえに若干すすめるには引っかかる部分があります。審査はCEROBではあるものの、Cで15歳以上であったほうが心置きなくおすすめできたかなと。

ルートはどこからやってもいいつくりですが、桜葉を最初にやっちゃうと、だいたい全部わかっちゃって続きをやる気が失せる、かも。






ネタバレしかない突っ込み日記






乙女ゲ大好きノベルゲ大好きあんまりこわくないホラー大好き簡単な推理ゲ大好き!!

な私が買っていないはずがなかった、引っかからないわけがなかった。ヒロイン名はデフォルトで支倉深雪ちゃんですか。よしまってろみゆき!!

関係のない人間が巻き込まれる。それが主人公の場合、名探偵になるのは天命です。
やる前からの決め付け推理では神子元怪しいと思ってたんですけど、ごめんなさい。神子元先生。
だって、王道じゃないですか、サスペンスの。死体の振りするの。みんな調べないし。

この初めの部分から、あれって引っかかる部分とか、キャラの会話で出てくる言葉とかがちゃんとのちのちへのヒントになってて、わくわくしました。

それにしても、どうなんですかね、七つの原罪ちょっとひどくないですかね。あんなに細くなったのに暴食とかいわれてるのもどうかと思うし。嫉妬っていったって割に合わないとかちょっと思ってるぐらいで、根本的にルナいい子じゃないですか。嫉妬につながれてるとまで決め付けられるとルナかわいそうだよ。憤怒も冷静だし安定感あるし動けなくなっているといわれるとあんな大人な子そんないないよといいたくなる。会長は傲慢というより無知だし、怠惰はまあ、臆病につながる、とはいえ、彼の生命さえも脅かすことだし。強欲と色欲ぐらいじゃないかあってたの。
社会性のないペルソナが決め付けてることだから、そんなものかもしれないが、感じ悪いなもう! あの兄弟最後まで悔悛しないしな!!

初めに風野をクリアしたため、彼を助けることもまあできました。生徒会長やハーフのところでいやんな恐喝者になってても、「妹の基金開き直ってやっちゃえばあっという間にたまるのに、恐喝で手に入れた金は働いて手に入れた金とは間違ってもいえないよ、馬鹿にしている基金より遥かに悪いよ」などとうそぶきたくはなりましたけども。深雪さんと出会わなきゃ、彼はその後恐喝を繰り返し、そのうち誰かを自殺に追い込んだり誰かに殺されたりする末路が待ってたんだろうなあと。深雪さんすごいです。彼女はこの先恐喝される人を減らし、脅迫されることによって追い詰められて殺人を犯してしまうかもしれない人を減らしました。立派です。もう彼女は名探偵にならないなら教師になるべきだと思います。

まあ、恐喝やら殺人動画を売ることなどで金を稼いでいるくせに、高一なのに妹のために金稼いでる俺すげえ、な彼が、深雪さんと知り合い、自分の行動で葵の株暴落させておきながら買い占めた株で妹の治療を終えたあとは、真面目に働くということを知ったのはよかったのではないでしょうか。
ぬるい同世代を見下すのはまっとうな仕事で金稼いでからにしてほしいですしね。恐喝や殺人動画がOKで寄付が駄目なその倫理感は絶望的だ。ほんとに。

まあそんな風野くんのルートの最後では、天然どじっこ、皆の足を引っ張る優等生の御曹司、パッケのメインにいるっぽい会長がちょっと暗闇の果てで深雪ちゃんを待っていたりしたのはよかったです。

そういえば、穂波では目の色についてとかあれだけ出てきたのに、そもそも赤い目の風野君はなんなんでしょうか。この子の色彩のほうがよほど弄ってると思うんですが、その当たりなんかでてきたっけ……。でも、まあ、風野くんは只今黒歴史の真っ最中なので、赤い目も黒歴史の産物だと思わないでもないです。

秋山と穂波はお互い高校生っぽくて人間味があって楽しかった。どっちのルートでもあのあとは二人のダブルスはもっと息が合ってすごいんじゃないだろうか。
穂波は美少年設定だからか、一枚絵が美しいものが多かったですね。
ルナのルートだと風野がまあ、ほんとに下種でな。穂波のルートのルポライターもなあ、社会的正義感があれば一人の子供を見世物にして人間としていきていけなくしてもいいってことはねえよって思った。穂波の弱さは、恐喝者たちが死にかけてたらふらふらしちゃうだろうなあと。少なくとも目の前の恐喝や脅迫からは救われるわけだからな。
だからこそ穂波は深雪さんの恰好よさに惚れて救われただろう。

桜葉は、他のメンバーと比べたら抜群のバランス感覚と、冷静さとで、安定感がありました。深雪も名探偵であるということを考えると、彼らだけでなく姉ちゃんが立派なのも当たり前か。これは父母も間違いなく立派だな。

会長、会長は、あれ素で天然どじっこだという、もうどうしよう。
バールはわざとだと思ってたけど、あれマジだったんだよね……。叔父は全部わざとらしくわざとだったみたいだけど。会長は叔父に思いっきり騙されてるは、真っ正直すぎるわで、あれで後継者でいいんだろうか、と。どんな修羅場も動じず、臨機応変にくぐりぬける深雪さんに助けてもらわにゃ無理じゃないか? まじで。深雪さんにはこれからも会長を助けて守ってあげてほしいです。
結局母が精神的な問題で、手元において置けないからあの学校に入れたということらしいですが、穂波の父親を訪ねた理由とか、そのときは元気そうに見えたという発言が何かの伏線かと思ったらそういうことはなかったようです。よくわからない。この学校に前きたことがあるとしか喋ってなかったと思うんですが、あそこに通っていたということが皆の周知として保健室で語られるのにはちょっと戸惑いました。
双子の掟とかも何で出てきたのかいきなり感はあった。バッドのときに神子元先生が教えてくれてたらごめん。
まあ、でも、捕まえて引き渡す方がいいと思いはするんだよなあ、ラストとかは。

で、先生なあ……。いいのか、これ。色欲……色欲というよりもなんだこれ。

あっち視点って一個はほしいルートだけど、これ区分Bなのか……。
まじで相手には罪悪感さえないから、道を踏み外すなんてものじゃないし、現代ものだからかなり後味も悪い。特に幼馴染かわいそうすぎる。まだ犯人側視点だけならこんな気にしないんだけど、深雪が恋愛におかしくなってやることだからなお後味悪い。まあ、このルートがあるから人にはすすめづらいけれど、一方でこのルートがあるから、引き締まっていると思うんだよな……。

暗闇の果てで「君」、つまり深雪をまっていたのがだれかというのは正直、ゲーム全編だと私にはわからなかった。
風野のルートだと会長だと思った。幼なじみだとお姉ちゃん(真実が明らかになる日を待っている)だと思った。だけど、他だと先生や仮面、風野、おっさんだとするとちょっとなあ。確かに待ち構えてはいるんだが。
「暗闇の果て」も文字通り、夜の明ける間際のことでもあり、深い闇の底にいる人たちのことでもあり、のように感じたけれど……。
そして「待つ」というのも、暴かれるのを待つ、救われるのを待つ、のに加えて、殺すために待っている、というのもあるのかなあ……。
結局深雪を連れてきたのは先生なんだろうけど、何のために連れてきたのかというのはいまいち私にはわからない。先生ルートとおらなかったら、潜在的に暴かれるのを待っていたのだとも思ったんだけど、先生ルートだとなあ……。

こういうゲームが増えるといいなあと思います。今度はもっと推理部分とかが多いといいなあ。犯人の正体を探索や会話で推理しうる部分がなかったのがちょっと残念だった。
これが名探偵深雪シリーズなら、幼馴染とコンビでいつも事件を解決していればいいと思うのですが、これは恋愛ゲームなのでこの中の誰か引きついでの続編とかは無理そうですよね。全く一新してになると思うのですが、これからも楽しみにしています。

2009/10/31

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