ヒイロノカケラ 新玉依姫伝承

おすすめ度 7 満足度 5 まとまっている

イラスト
シナリオ
システム
配役
主題歌
音楽
萌え
切なさ
ときめき
好きキャラ 犬戒、狐邑、伊勢、父

ブランド:オトメイト
ジャンル:女性向け恋愛ADG
発売日:2009年10月1日
CERO:B

名前変換有り(固定でも呼んでもらえない)
イラスト回想有り
シーン回想あり
クイックセーブ、クイックロードつき
セーブ数12
キャラクターごとに音声調節機能あり
総プレイ時間、初回6時間、周回3時間前後

以下敬称略

イラスト

原画:いけ

3から続行です。
シリーズ仕切りなおしということで、もっと絵柄を変えても面白かったんじゃないかとも思いました。公式サイトでの人気投票お礼絵ぐらいの感じのほうが、個人的には好きですが、シリーズ全体通しての共通性も狙っているのかも知れず、一概には言えないかもしれません。

シナリオ

キャラによってルートのばらつきがまずかなり大きい。
キャラによってはダイジェストすぎるのでプレイヤーとしてはおいてゆかれる。
それから、翡翠のときや蒼黒のときにも書いたのですが、キャラルートの分岐部分は削らないでほしい。
シナリオの優遇されているキャラでさえ、尺がたりない部分が否めない。

全体的にはそうなのですが、個別に見ると、性格付けをがらりと変えたキャラほど旨みがましているようでした。犬、蛇はかなり変わってきてそれが話とあわさって盛り上がって感じました。狐と鬼と狗はキャラはいいのですが、犬・蛇に比べると、ダイジェスト感がします。そして鴉もキャラはいいのですが、シナリオ組み立て上の割りを食わされている感が否めません。

システム

セーブがもう少し増えたらいい。
周回で共通ルートを飛ばすのがとても長く、正直なところだれる。もう少し高速スキップにするか、ルート分岐を初めの方から大きいれてもらえたらやりやすくなると思わざるを得ない。実際図ったらもっと短いのでしょうが、体感時間ではとても長く、五分以上画面がスキップしているのをただ眺めていたような感じがする。

巻き戻し機能は相変わらず便利です。章だても好感度を自分で設定できるのはとてもありがたく、バッドを見るにはとても便利でした。

配役

鬼崎刀真 杉田智和
大蛇凌 平川大輔
鴉取駿 岡野浩介
狐邑怜 浪川大輔
犬戒響 下和田裕貴
狗谷志郎 野宮一範


音声調節機能は活用しました。キャラクターによって声の大きさが違うんですよね……。いつものことなんですが、いくら物静かな設定だからってそこまで音声落さなくてもとおもうのです。
その点はまあ、小さな声のキャラクタの音量を最大にしたりできてよかったんですが、そもそも、初めから音量差というものの調節をもう少ししていただけないものかと。なので、システムからはその部分もひいています。

主題歌

OP曲:Double eyes 唄:瀬名
ED曲:all allow 唄:美郷あき
しっとり系からアクティブでポップな感じに、シリーズ仕切りなおしということで歌の転換もまあ、わかりやすいかな。

音楽

いままでの緋色の音楽のアレンジバージョン。
でも、もっとがらりと変わってもよかったんじゃないかなと思わないでもないです。緋色04とかじゃなくて、ヒイロにしたんだしとか。

萌え

蛇と犬はてこ入れして強化してきたなあと。
ルート自体も相対的に丁寧に作られているので、優遇されています。
あとは個人的には狐がかわいかった。
他のキャラクターたちもそれぞれキャラ萌えしやすく作られているのですが、諏訪兄弟ほど目立ってたひともいなかった気もする。

切なさ

ヒイロにも悲恋エンドは残っているのですが、全体的にはポジティブだと思います。

ときめき

甘さ特化ではないものの、そういう場合かと思わないでもなく、どっちつかずかもしれません。

総評

犬と蛇は楽しくプレイしました。
沙弥はとてもかわいらしく、あいらしく、やさしく、美しく純粋だということは、よく伝わってきます。守護者たちが沙弥にめろめろなのもわかります。
悪い点といわれたら、スキップの遅さとかぐらいですが、作品全体の印象がいまいちが弱かった気はします。






ネタバレしかない突っ込み日記






大蛇

新シリーズ仕切りなおし。
まあ、三種の神器全部終わりましたしね、一プレイヤーとしては解らないでもないです。なんか玉依姫じゃない姫も古事記のなかにはぎょうさんおるんじゃないかと思うんですけど、新シリーズ楽しみです。
前作でいまいち人気……と思わないでもない、蛇と犬に、特に今回はスタッフの気合を感じる私は間違っているでしょうか。でも、他のキャラも導入部分はいい感じです。この先の展開が楽しみですね。役目と役者据え置きでキャラを変えてくるというのは、珍しくはないですが、好きです。……次は中の人をシャッフルするんですね。
音楽とかは今までのシリーズのアレンジですね。もっとアレンジされていてもよかったかなあと思うのですが、好き好きかな。



いろいろいいたいことはあるんですが、集約すると、なんだあのバルーン……。
確かに前作の蛇変身は、なんか変わった? え、あんまかわんなくね? とは思ったんですけどまた、意表をつく方向で変えてきましたね……。
一番気になったのはそこなんですが、このルートだけなのかもしれませんが、ものすごくヒロインが成長していました。「あ、このひと、だめなんだわ、私がちゃんと導いてあげないと」みたいな。好きになった経緯というよりも、選んだ理由と経緯と思いやりと信念がよくわかったというか。逃げようといわれたら、私しかできる人いないんだからちゃんとやることやりたいし、信じてくれている人たちを裏切れないときちんと断っておりましたし。歴代玉依姫の中でも、実は一番立派かもしれない、玉依姫さまでした。蛇についてはへたれでした。好きな言葉、監禁、独占、みたいですがへたれでした。蛇ルートではヒロインに好感を抱きました。とりあえずその彼氏の監督更正、頑張ってください。
あとは他の仲間が皆いい人過ぎました。いつから蛇を仲間だと思ってたんですか。蛇の方はパセリのみじん切りの欠片ほども思ってなかったというのに、戻ってきたからそれでいいとか、なんだこの青春絵巻。皆いいやつらすぎる……。まあ、蛇と犬は裏切るのは緋色の様式美だと思うんですよね。多分犬のほうも已むに已まれぬ事情で裏切りますよ。また。様式美だから。
しかし、緋色世界で始めて(まだ真翡翠やってないので、確実ではないですが)お父さんでてきましたね。今まで父性排除の世界だったので、急にパパが出てきて、しかもへたれなりに最後頑張ってたのでびっくりしました。いやへたれだよね。娘奪い返せずにずっとじりじり見守ってて、いよいよになってやっとでてきてさ……でも、もっと早くに娘奪還しとけよ……。真翡翠やってないので変動するかもしれませんが、今までの緋色世界の親の中では一番頑張ってた親かもしれません。娘を質にとられてそれに耐えてきたというだけで、今までの親たちとは段違いです。すごくいいお父さんだと思います。
ヒロインは世界は善意で出来てると思っている子なので、それでいいのですが、蛇はなんつうか、美保を信じる点でもう駄目だと思う。まあ、かろうじて、高校生だから仕方ないとしても、美保は出てきた瞬間に悪役決定の顔してるじゃないか。(根拠、緋色であの手のたれ目がボスでなかったことはない)

狐邑

この笑顔、くったくなさ、それでいて色々知ってる。ということで、裏切ったりしたら楽しいな!! なあんて思いながらここまで来ました。私、最近、攻略対象に罵られるのが好きなのかもしれません。オトメイトによってますます信者体質に調教されてます。

まあ、そんなことはちっともなく、狐はとてもいい子でした。
変身シーンはどこからが尻尾でどこからが髪なのかがわかりませんでしたが、尻尾は何本あるんでしょうか。
ちょっとこのルートでは、前向きになった沙弥が、それはやる気ではなく無謀というのですみたいな行動を取りがちなのが気になりましたが、冷めてる狐のハートに火をつけるためには必要なんだろうなと思いました。
それにしても、諏訪兄弟が攻略できないのはおかしいと思います。カップルにならなくても良いので、兄弟と沙弥できゃっきゃうふふしているルートがあってもよいと思いました。

鴉取

元気、しかし儚い先輩から、儚い先輩にシフト。儚いのは一緒ですね。
なんというか、共通ルートの位置からの派生がちょっと厳しい方向に作用した、なんつうか、あれですね、はい……。そういう制作側の大人の都合が透けて見えるのは、まあ、なんていうか……。


石長姫は迷惑五月蝿いよけいなことせえへんといて、といわんばかりなのがよかったです。もうめんどくさいから寝ていたいそうです。
ラストの戦いは羽を使って空中戦で、楽しかったのですが、少しコミカルにも感じました。

犬戒

すげええ、プロすげえええ……。あの女の子っぽい高めのやわらかい配役と同じ人とは思えねえ。
個人的にはこっちの配役の方が好きです。
ちがいますよ犬戒先輩。蛇はそういうところにほだされてるんじゃありません。単に美少女で家庭的でかわいい沙弥が大好きなだけです。束縛系だから何も出来ないほうがむしろオールオッケーなんです。そこを間違えちゃいけません、依存させたい男なんです。出来ないように仕向けているんです。狐もそういってたじゃないですか。

しかし結構早々に美少女沙弥にめろめろになりつつある先輩。なんというか、仕方ないです。美少女ですから。だいたい虫唾が走るといいつつ、先輩はちょっとSぶりたいお年頃。S心がくすぐられてたまらなかったはずです。
とにかく、寂しい部屋を見て先輩は骨抜きです。兄妹喧嘩はあれでしたね。妹もつんとしてかわいかったですね。
ところでここまでの間、初めの一回以外いつも美保先生はあっさり瞬殺されております。もしやこれは全てのルートでラスボスが違うんでしょうか。そっちの方向で頑張ってきたか、オトメイト。
犬飼先輩のところのお母さんは、もうちょっと娘をかわいがってほしかった。最後正気を取り戻してくれましたが。このルートは甘かった。ラストのエピローグとか腿をたたきながら笑った。
割と、犬飼ルートでは沙弥が何も出来ないまま後半までいくので、それを守る犬飼との絆があがっているのがよく伝わってきた。

あの覚醒のときの肩のはなんなんですかね。あと、結局、犬で言霊なのがわからない。前作は理由があったけど、今度のはなんでなんだろう。分家として血が混ざってても、守護者には優性遺伝子で犬の力が行くんじゃないのかなあ。

鬼崎

彼がメインヒーローなのはヒロインの名前が沙弥であることからも明らかで、名前については公式でもはっきりと明言されているから私の妄想じゃないんですけど、……。とても王道で、とても盛り上がっていて、最後みんなが助けに来て一緒に闘って、バッドでも俺たちの戦いはこれからだ!みたいな感じでした。

でも、あの封印って、彼女が後ろ振り返らなかったら鬼崎まで行く前に終わったんじゃないのと思わないでもない。だいたい何故一人ずつたたかうんだろう。ヒーローだから?

狗谷

直截に申し上げてとてもよい子なのはよくわかるのですが、非常に、なんていうか、あれでした。
それについては本人も反抗期に仰ってたので、狙った上での鬱陶しさだったということはよくわかりましたが、不幸な人しか居ない場所で「俺だけこんなに不幸だ!!」と展開するので、面倒見がよく付き合いがよい鬼崎さんぐらいしかそりゃ迎えに行ってくれませんよと思いました。もっと不幸な人に対して、お前にはわからないだろ! ってキレるのは様式美ですよね。
まあ、四時間しか家出してないとかそのあたりも、ちょっとまあ、なんだか……でも、あんな事態が起こってるときに四時間も家出するのもすごくあれなんですけど……。

で、まああとは、ヒーローだな。……ヒーローきたのがな……。

全体

こうやってシリーズものを追っていると、一番初めにやったものへの思いいれが強くなるから、どうしてもそれと比べてしまうということでしょう。
一作目も、文章のテンポはよくなかったし、共通部分も長かったし、意味がわからない部分が幾つも残ったし、そもそもルートごとに矛盾していておかしかったのだけれども、真弘先輩と祐一先輩と拓磨にとても萌えたから満足しているのだということは自分でもよくわかっているのです。
というわけなので、色眼鏡を極力外すように努めてみると、キャラ萌え以外の面ではこっちの方がまとまりもよいし、整合性もとれているのだと思う。しかし、もりあがりは少しかける。敵にたいしてやっつけられないので、相手との力の差がどれだけ大きいのかというのがあまり伝わってこない。だから封印に至るまでたいして大変ではないように感じた。この、敵にめたくたにやられる、というのが、とてもうっとおしくていらなく感じたという不評の声が大きいのは私も見ていますので、減ったのはそういうことなんだと思います。

2009/11/17

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