おすすめ度 7 満足度 7 必殺技を叫ぶのはお家芸
| イラスト | 8 |
シナリオ | 7
|
システム | 6 |
| 配役 | 9 |
主題歌 | 8 |
音楽 | 9 |
| 萌え | 7 |
切なさ | 7 |
ときめき | 7 |
| 好きキャラ | 蛙とハーメルンは人格者すぎる ルーイと夢魔は不憫。特に夢魔 |
企画・制作:花梨エンターテイメント
ジャンル:メルヘン ゴシックAVG
発売日:2010年04月28日
CEROB(12才以上対象)
名前変換有り(固定でも呼んでもらえない)
イラスト回想有り
シーン回想あり
セーブ数:32
キャラクターごとに音声オンオフ機能あり
プレイ時間、初回9時間、周回3間前後
以下敬称略
プロデューサー・ストーリー原案:風之宮そのえ
原画:キリ
ディレクター:瀬戸トミコ
アシスタントプロデューサー:白洲春・祐希
シナリオ:菜摘かんな・瀬戸トミコ・小和泉いづみ
プログラム:WAND
腰の細さと必殺技のところの絵がなんというか、いつもの花梨なんだろうと思います。原画さん違うそうなんですが、プリンセスナイトメアをしみじみと思い出した。ブランドの特色として、いいと思います。
短めの一話ずつが重なっていってひとつの物語というのは、確かに童話モチーフの話の中では童話の本を一冊ずつ読んでいっているように感じられ素敵だと思います。
ヘンリエッタの性格は、従兄三兄弟に開始時点で溺愛されているのがよくわかるとおり、加えて10歳から5年眠ったままで体は高校生、中身は小学生、という設定がよく生かされており、その生かされた部分がシナリオにもよく絡んでいて、面白い話だなと思いました。
制作側はヒロインが反省しているときなどのほかにも、彼女がいい子だということをわかりやすく示してくれます。物語自体も伏線をわかりやすく提示して簡易な表現を心がけているように感じました。
召喚するものも可愛らしさが重視されており、やはり小学校高学年の子供に楽しんでやってもらいたいなという心意気は強く感じます。ヘンリエッタの性格も、とても子供らしい子供なので、10〜15ぐらいの同年代の子がわくわくしながら楽しめるのではないかなと思うんですが、無茶なことをしたのを反省したり、そういう子供向けでいいかなと思う部分と、10〜15ぐらいの子にはあまりやらせたくないなという部分を両方持ってはいます。よってCEROBなんでしょう。個人的にはCのほうが安心できると思いました。
倒錯した性的イメージを想像させるシーンを声付きで表現するのも、グリム兄弟がラプンツェルやらを編纂するときに当時の有識者たちに母親が赤面せずに娘に読めるのかとか批判されたことに対するなんらかの意図があるのかなとか、童話のもつ残虐性と性的描写を印象付けたいのかなとか、受け取る方としてもいろいろ考えはしたんですが、役者が臨場感のある演技をするゲーム媒体での表現であるという、作品の外側の理由から少し控えめに7としてあります。
未読スキップがないのが個人的には痛い。
しかし建前的には、皆始めは読むだろうし、読んで欲しいという気持ちもわかる。
だが辛い。
その辛さを感じるのが必殺技をキャラが叫ぶシーン。あれが肝の演出だということはなんとなくわかる。お家芸だとも思う。だからレーベルの特色として大事にするのは賛成ですが、スキップする選択肢も欲しいと思う。最初は楽しいがラストのほうは辛い。
あの部分をせめてRPG的戦闘シーンを入れたらどうだろうかと一瞬思ったが、そのようなゲームでうまく作用しているものもないので、難しいのだろう。
はじめは見ても、後からは選択できるように機能でスキップオンオフが簡単に作られていると嬉しいものだ。
そして最も未読スキップが欲しくなるのは、尺の問題だろうが同じ展開で喋る人間が違うだけの同じ台詞のところで飛ばせないところ。
全スキップが欲しいと、そのようなシーンが人数分あるので強く感じる。
ヘンリエッタ・グリム:cv伊瀬茉莉也
ルートヴィッヒ・グリム:cv水島大宙
ハーメルン:cv寺島拓篤
あかずきん:cv柿原徹也
ラプンツェル:cv阿澄佳奈
蛙の王子:cv岸尾だいすけ
いばらの王子:cv諏訪部順一
いばら姫:cv水原薫
ヤーコブ・グリム:cv成田剣
ヴィルヘルム・グリム:cv平川大輔
他
OP 「秘密の森の舞踏会」
ED 「優しい月のおとぎばなし」
切ない展開は結構あると思います。
守銭奴のハーメルンの他ルートでの人格者っぷりとか、なかなか可愛らしい蛙の王子の蛙っぷりとか、はじめはかなり嫌な女の子?と思わせるいばら姫の男気あふれる部分とか、見ていて楽しいキャラがたくさんです。
あかずきんもいいこだし、三兄弟はオープニングの時点で従妹にメロメロというシスコン成分はたっぷりなので、そっちの萌え属性がある人にとってはたまらないだろう。
ラプンツェルのゲーマーっぷりは自分を見ているような気さえするときがある。
しかしその分、いばら兄は空気。キャラは濃いが空気。自分のルートでさえ妹にくわれている。
強制スキップがほしかった。
ヘンリエッタは15歳の外見ですが、10歳から寝ていた設定なので、とても子供らしい子供であるシーンが多いのです。一方で10歳でかなり女性女性した感情ももちあわせており、なかなか末恐ろしいと感じることもあり、つまり、多分、アンバランスさが魅力なのかもしれない。
その点も含めて童話っぽさを意識して作られていて、15歳ぐらいの子にはオススメしやすいゲームなのかなと思います。
個人的には後半に行くほど物語が楽しくなっていったんですが、後半はますますシステム面で読み込みの遅さとかものしかかってくるのが大変です。
童話絵もポップで、インターフェースも可愛らしく、良作だと感じましたが、ヘンリエッタの個性とシステムに癖があるかなとおもいます。読み込みの遅さとカットイン等のスキップ不可から、全体的にちょっと低めの評価にしていますが、強制スキップについては私には必須ですが、二度目からのスキップはあるので大きく引いていません。
立派な人でした。いやあ、年が上設定で、へたれな部分はあるけれど本質的には立派な人というキャラは久々です。年上キャラの面目躍如という感じです。
ヘンリエッタは途中途中、子供らしいわがままっぷりとグリム兄弟に大事にされてきたがゆえのお嬢っぷりで、ああ、子供らしい子供だなあと微苦笑が洩れはしますが、肉体は15歳でも精神年齢は10歳だから仕方ないですよね。うん。15歳だとしても、現代で考えれば思春期真っ盛りの反抗期。そう考えるととてもいい子です。ノイゼスの王様のいなくなった奥さんと子供については違うルートでわかるんでしょうか。ラストはあからさまに秘密を抱えている次男が気になりましたが、後半に回します。
なんか、ものすごく、冤罪な気がします。
魔女の狼はおばあちゃん殺してないように伏線張られてますよね。
あかずきんも子供なので、ヘンリエッタと並ぶと釣り合いが取れていていいと思います。
ルードヴィッヒのサッドをみようとこの前に五回ぐらい繰り返したのですが、ルートに入らないで夢魔の選択にいくまでにバッドでおわってしまいました。うーん、攻略本買おうかなあ。でもなあ、3000円近いんだよなあ……。
それであかずきんに入ったんですが、さっき疑問だった王妃と王子が地下牢から発見されて、疑問が解けました。しかし、なぜあかずきんはさっき無理して連れ出してたおれたのを見て反省したのにもかかわらず、またつれてくんですかね。さくらんぼを取って宿に持ってくるとかでもいいと思う私は間違ってるんでしょうか。……まあ、このふたりは一緒に少しずつ大人になっていく子供カップルということでこれでいいんでしょう。
やっぱり、魔女の狼は冤罪じゃんかー……。
と、あっちの狼が気の毒になりながら読みすすめます。狂犬病みたいなものですね、この世界の人狼。
なんか、ものすごく島流しっぽい職業なんですが。危険なところに追いやられて、保証もない、ものすごく、厄介払いっぽくないか……。追放の勢いじゃないか。
次はラプンツェル。魔女ルートの人たちを全員終わらせる所存です。魔女ルートではどうやら鍵の秘密とかはわからないようなので、そのあたりは魔王ルートなのか、兄弟ルートなのか、どっちかでしょう。
しかし世間知らず連呼されるが、ヘンリエッタも従兄に溺愛されて年頃の娘が他にいない村で五年間も寝てた設定なので世間知らずは同じぐらいじゃないのかしら……。同じゲーマーとして彼女には親近感を覚えずにはいられないわけです。セーブなしの縛りでゲームをするのは大変ですね、このゲームもセーブ全部使ったもの私。
セーラームーンは笑えました。メインターゲット層はプリキュアしかしらないと思うんですが、……どの子がマーキュリーだったのかとかはわかりませんでした。水色の子いなかったよね……?
ここでようやくいばらの兄妹登場
うーん、触手イメージして顔を赤らめる登場人物は必要だったのかわからない。いや、15歳までをターゲットに考えるなら、いばらの蔦に襲われるシーンを入れてともそれを性的イメージで捉えて顔を赤らめさせないほうがいいと思うんだが。……まあ、CERO審査した人たちがいいっていってるんだから、いいのか。
お姫様の童話が大好きだというヘンリエッタの基本情報と、童話の話が組み合わさってることを考え、兄弟の名前がグリムで、夢魔とかがでてくるから、真相としては全部夢なのかなあと思わないでもない。うーん。
ところで、蛙やってて思いましたが、ヘンリエッタ、お前がそこで二回も躊躇わなかったら、もう一人の兄とかは無事だったんじゃないのかね……。
いばら姫の兄はあれから一度も出てこなかったんですが、ルートではないからですよね! 空気だった!!
いばら姫とその兄は、まとめて大体同じというか、兄は自分のルートでもほとんど空気というか……。このルートでは、13番目のやつがヘレの孫ということで、ヘレはいったい何歳なんだろうか……というところでしょうか。兄貴のいばらが蛇ってのは、はじめのところで近づくものに襲い掛かってたのは兄貴の仕業って理解でいいのかな。
ルーイをここまで大事にとっといたんですが、三兄弟のうちどれから先に行こうかなあ……。
ルーイから。
技が嫉妬の炎でたところ、笑いました。うん、嫉妬してたのはみんなわかってた。君も自覚してたのか。
しかし、10歳でこんな一歩間違ったらヤンデレまっしぐらな思考はどうかと思う。先の恐ろしい子供じゃ……。霧の使者とかからデレっぱなしじゃないか。
この10歳児恐ろしすぎてなんかもう……。いや、大きくなるのは、ヘンリエッタを守れるように戦うに適した身体を欲しがるのかなというのと、兄さんたちにおいつくためにかなってので子供らしいといえば子供らしいのですが、覚悟の座り方とか、恐ろしい10歳児だ。
ついでに、このルートの最もおそろしいところは、ヴィルヘルム兄さんがルートに入っておらず、10歳児の彼女としか生活していないにもかかわらず、一人の男として彼女を愛していると宣言してるところですよ。こわい……これ真正のロリコン……。まあ、ヘンリエッタ限定だというのは、わかるんですが、同い年のルーイがヘンリエッタ命なのは恐ろしき子供たちじゃみたいなものですみ、、15歳の彼女と出会ってるハーメルンはまあ若い子が好きなのねぐらいなんですが、ヴィルヘルム兄さんには背筋が凍る何かを感じます。
とりあえずこのルートで私にわかったのは、グリムの血、ぱねえってことでした。
ヤーコプ兄さん。
グリム三兄弟に対する従妹ヘンリエッタの魅力というか魔性というか、そもそも好みのタイプに育て上げたのか、とにかくロリコン半端ないですね。だいたいキスするとバッド直行なので、ほどほどに距離は保ってるような気はしますが、ルートだから仕方ないとはいえ、兄さん兄さん急に言い出してちょっと戸惑った。
hahaha
……いや、そうですよね、兄さん選びますよねそういうルートですもんね。
十歳、十歳ってよくわからなくなってきました。
ロリコンは世界を滅ぼすのかもしれないという気がしてきました。ヴォーダンとのシンクロは娘ラブってところなんですかねえ。
いつでも優しいがゆえに貧乏くじ。真ん中のヴィルヘルム兄さん。
まあ、依存させたい猫かわいがりしたいとにかく妹萌えの三兄弟、全員年齢差やらなにやらでやばいあたりが血の繋がりなんでしょう。
三兄弟はそれぞれの立ち位置等示しつつルートが面白かったです。三男は結構酷い目にあっているというか、三男が一番ヘンリエッタとぴったりそぐうように作られているんですが、ロリコン兄貴たち半端ない。というか三男も年齢急に上がったりするんで、この兄弟よっぽどロリ、じゃなく、シスコン?シスコン激しすぎるのか?
……なにこの献身……! 不憫だろ!!
ああ、兄弟に巻き込まれて一番迷惑こうむってるの夢魔だったんだなあ……。兄さんあんな偉そうなことをいって追い出しておいて自分が魔王になってたら世話ないよね……。
大団円では夢魔スルーなんで、あの献身っぷりを考えるにヘンリエッタの幸せを遠くから見守ってくれてるんだろうとおもうけども、気の毒です。
はじめに二人が眠ってしまったのは、魔王からかばってやろうとした夢魔の思いやりだったんでしょうか。おこしたのは自分の声を聞ける唯一の巫女に働いてほしいブリュンヒルデの都合というだけでしょうか。
確かに10歳の子供には見せたくない兄貴たちのダークサイド落ちなんで、夢魔の気持ちはわからないでもないですが、大人が子供に見せたくないと思って秘密にしてもやっぱりそれで失敗するという、あれなんですかね。
北欧神話で、オーディンとヴァルキリーって近親相姦でしたっけ。ワーグナーもちゃんと一回みたかどうかって感じで、ふくよかなブリュンヒルデとふくよかなジークフリートしか覚えていないだめっぷりゆえにわからぬ。うーん。そのあたり解釈なのか元ネタなのかこっちの知識不足でわかりませんでした。
プリンセスナイトメアの感想でも、何でキリスト教徒の中で異端であるヴァンパイア(十字架を畏れて倒されるのはヴァンパイアがキリスト教徒だからです)を倒すのに、北欧神話の力を使う、つまり異教徒のヘルシングがでてきて、彼が教会によって殺されないのは、どういう伏線なのかさっぱりわからないと書きました。これは結局当時プリナイをコンプリートしてもさっぱりわからなかったんですが、こうしてグリムにもでてきたことを考えると、花梨のゲーム全体に共通する設定として、上位概念として、世界創造とかは北欧神話の神様たちによるってことになってるのかなという推論をたてました。各作品を繋ぐ上位概念として北欧神話をチョイスしただけとなると、前作の疑問も上位概念に北欧神話あるんだよっていう世界観の共通を確認させるためのものだったのだろうということで解消されます。
それぞれのルートで盛り上がりはあったし、魔王編に入るとまたわくわくしてきて、後のほうに行くにつれ私のテンションはあがりました。とはいえ、ルート分岐は小さな違いという感じなのでラストの戦いのところとか、カットインが毎回入るのに根性を試され、人にすすめるのは悩ましい。内容自体は15歳以上なら問題ないのかなと思います。