『如何にして小悪魔は大妖精に出会ったか』サンプル



「え……」
 大妖精は戸惑いと共に視線を落とす。ワンピースの股間部分に異様な膨らみがあった。
 こぁが嫣然とした笑みを浮かべ、裾をめくり上げる。
 露わにされた下半身には、少女の身には存在しないはずのものがあった。
 傘の開いていない茸か、鎌首をもたげた蛇か。
 そそり立った男性器が熱く脈打っていた。
「なに、これぇ……」
「男の人のですよ。こっちの方が味見――じゃなくて魔力を取りやすいんです」
 いつの間に抜き取ったのか、大妖精のショーツを手にこぁが答える。
「では……」
 白い布をどこかへしまってこぁは肉棒に口づけた。
「ん……」
 硬さで唇を開いていくように太いモノを飲み込んでいく。
 垂れた赤い髪をたくし上げて、肉棒を含んだまま唾液を塗りつけるように舌を動かす。
「ああ……、あぁ……」
 こぁの頭が動くのに合わせて大妖精が喘ぐ。
 暖かい口腔にぴったりと咥えて、こぁは口全体で大妖精を愛撫した。
 すぼめた唇の端からいやらしい音が漏れ聞こえて、しゃぶられる者の耳朶をくすぐった。
 じゅぶ、じゅぼ、と音を立てて悪魔の翼が生えた頭が上下する。
「やぁ……ふあぁ……」
 大妖精の口から蕩けた声が出る。肉棒から溶かされそうな心地よさが立ち昇っていた。
 じゅ……、とこぁは肉棒から口を離した。手を添えて亀頭よりも少し下の幹をチロチロと弄う。身動ぎしたくなるような、こそばゆい感覚が大妖精の下肢を震わせる。
「あっ……んっ……」
 物足りないような、そうではないような感じがもどかしい。
「ふふっ……」
 焦らすように舌を動かす小悪魔が笑う。舐めていたところにキスをしてこぁは再び肉棒を咥えた。亀頭を含んでカリ首を掃除するように舌で弄う。
「ひにゃっ! やっ、あぁっ!」
 逃げ出したくなるような快感が流れ、大妖精から高い声が出た。
「あっ、あっ、あっ、あっ、あっ……!」
 断続的に喘ぎ、強すぎる刺激から逃げようとする。
「やっ、ぁ、それっ、だめっ、出る、出ちゃうッ!」
 身体を強張らせ、切羽詰った声で叫ぶ。びくっ、と大妖精が震えた刹那、
「ん……まだイッちゃダメです」
 こぁは口を離した。唾液の糸を引いたモノがお預けをくらった犬のように震える。
「え――」
「いっぱい我慢した方が濃くて粘っこいのがたくさん出ますからね」
 ふぅ、と吐息を掛けてこぁは身体を起こした。何か言いたげな大妖精の見つめる前で、見せつけるようにゆっくりと服を脱ぎ始めた。タイを解き、ベストを脱いで、ブラウスの前を開けていく。黒いブラジャーに押さえられた豊満な膨らみが窮屈そうに姿を現した。さらに背中へ手を回してホックを外し、ブラウスごと肩紐をずらすと、かわいらしい乳首までがまろび出た。
「今度はこっちでしてあげます」
 組んだ腕の上に載せた膨らみを揺らして、こぁは大妖精ににじり寄った。
 唾液に塗れた肉棒が二つの乳房に挟みこまれる。
「ひゃうんっ!」
 柔らかく張りのある膨らみに包まれた大妖精が鳴く。
 こぁは小さく愉しげに笑い、胸を使って肉棒を愛撫し始めた。
「んあっ、あっ、あぁっ!」
 口とは違った質感に亀頭を嫐られて大妖精は腰を引こうとするが、その余地はなかった。
 それが分かっているこぁはフェラチオの名残を潤滑油に滑らかな乳房を上下させて。
「ん……香油でもあればよかったんですけど」
 口をもごもごさせて、さらに潤滑油を注ぎ足した。艶かしい唇から垂れた唾液が、胸の谷間に落ちてとろりと流れた。
 増した水気に二つの膨らみと肉棒がにちゅにちゅと音を立てる。射精寸前で止められた大妖精が再び快楽の頂に追い上げられていく。
「やっ、あっ、これ、あっ!」
 こぁは胸の中でびくびくと動く肉棒に射精の前兆を感じて。
「だ、だめっ!」
 しかしそのとき、強すぎる快感から逃れようと大妖精がこぁの身体を押しのけた。
「あっ」
 その瞬間、肉棒がびくんっと跳ねた。
「――――っっ!!」
 持ち主の意思とは裏腹に射精に達したモノが収縮し、こぁの鼻先へ噴火のように精液をぶちまけた。眼鏡を掛けた顔から張りのある乳房にまで白い粘液が降り掛かる。
「あはっ」とこぁは笑った。
 射精は一度では収まらず、二度三度と肉棒を跳ねさせてこぁを白く汚した。










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