その少年は夢を見ていた
少女が泣いている
広場の中、一人で泣いている
「どうしたの?」
少年が少女に語りかける
だが、少女からの返事は無い
「どうしたの?」
再度、声を掛ける
「……だれ?」
「ぼくは、せかいいちのまじゅつし!」
「せかいいちのまじゅつし?」
「うん!」
「じゃあ、もうおひっこししないようにって、できる?」
そういうと少女は語り始めた
「わたし、もうどこにもいきたくないもん。ずっとここにいたい。ともだちだってつくりたい。もう、おひっこしなんてやだ」
そして、一言
「ねえ、まじゅつしだったら、わたしのおねがい、かなえてくれる」
少女の願いを聞いた少年は口を開き
「ムリ」
即答した
「うそつき!」
当然のごとく少女は怒り出す
「どうせ、まじゅつしだっていうのも、うそなんでしょ!?」
「うそじゃないよ!」
「じゃあ、このおねがい、かなえてよ」
少女の次のお願いを言う
その内容は
「ゆき。わたし、まだゆきみたことないの。だから、ゆきをみせて」
というものだった
そのお願いを少年は
「ヤダ」
拒否した
その返答に少女は
「キシャァァァァァァァァァァァァ」
キレた
背中からなにやら凶悪なオーラを出している少女は、少年の服の襟を掴み片手で持ち上げる
いったい、どの位の腕力を持っているのだろうか
そんなマネをされた少年は真剣に生命の危機を感じる
〈いきのこるためにはなんだってやってやる!!〉
同時に、少年はそう決心した
少年は両手を天に突き上げ、叫ぶ
「えぇぇぇぇぇい!!!!!」
少年の手の平から眩いばかりの光が、空に向かって伸びる
その時、奇跡が起きた
白い塊が降ってくる
肌に当たると冷たく感じる塊
それがひらひらと落ちてくる
「あれ?つめたい?ゆき?」
少女は呆然としながらつぶやく
少年は必死に頷いた
「ありがとう!おれいに、およめさんになってあげる!」
少女は、少年に対して、清純な笑顔を浮かべて言った
「イラネ!」
少年の答えは拒否だった
「キシャァァァァ!!」
少女はまたもや、奇怪な叫びを上げた
10分後、半死半生の少年が広場に横たわっていた
それは少年の夢
十年以上前に実際にあった記憶
少年にとって人生で1、2を争うほど嫌な記憶
それは少年にとっての悪夢
あとがきという名の言い訳
久しぶりにSS書きました(言い訳)
まあ、プロローグみたいな感じですから短いです(ぉ
本編はコレよりかはマシになるかなーとか思ったりしています
んで、なんでレベル高いココに投稿したかというと……多分、エロが入るからですw
ちなみに、コレはクロス作品になる予定です
それでは、上手くいけばいいなーとか思いつつ逃走!(ぇ