『こんなものに乗って動かせる人間なんているのか?いやそもそも乗るような人間がいるのか?』
それを見て最初に思ったのはそれだった。
まぁ、確かに今までの自分の常識で計ればそう思ってもおかしくはないだろう。
そう、あくまでも自分の常識で計ればなのだ。
世界は広い。自分の常識が何なのかと思えるほど広いとは思っていた。
だが、目の前にあるそれは自分以外でもかなり、いや、ほぼすべての人間は同じ意見に達するであろうことは容易に感じ取れる。
それだけ常識はずれのそれは今自分の目の前で動いている。人の手によって。
世界は広い。それを今思い知らされた。
ある組織の悪夢
>某組織の基地にて・・・
ヴィーーーーヴィーーーーヴィーーーーヴィーーーー
「何事だ」
「て、敵襲です」
「敵襲だと!?いったい何処の軍だ」
「通信妨害が激しくてわかりません」
「回線を切り替えろ。情報が入り次第すぐに知らせろ」
「りょ、了解」
「くっ・・・何が起こったのだ」
>そのころ現地司令室は・・・
「小隊長、何があった!?」
『分りません』
「現状を報告しろ」
『わが隊は何者かによって襲撃を受け先頭続行不能の状態です』
「何処の軍の所属か分らないのか」
『分りません。あんな兵器など見たことがありません。・・・な、何でこんなところに。・・・や、やめろ・・・来るな、来るなーーーーーー・・・・・・・・・ブツッ』
「どうした、何があった。おいどうした小隊長、小隊長!!」
『ザーーー・・・・・』
「だめです。連絡が途絶えました」
「くっ・・・これで六つ目か。他のところは回復してないのか」
「はっ。まだ回復しておりません」
「まだ動ける小隊には警戒するように伝えろ」
「はっ」
「いったい何がおきているのだ・・・!?」
>その少し前の最前線では・・・
木の陰に隠れこっそりと道のほうをうかがう陰がひとつ。
その視線の先には武装した兵約20名がくつろいでいる。
どうやら今は戦闘もなくゆっくりできる時間らしい。
そのとき木の陰に隠れていた影に無線が入る。
『ザッ・・コードαスタート』
「ラジャー、コードαスタート」
そう返すとその影が銃を構えて兵たちの中へ突っ込んでゆく。
兵たちは油断してはいたがそれでも訓練をつんだ強者である。
その中に単機で突っ込むのは明らかに自殺行為のはずなのに、その影はたった一機で突っ込んでいく。
「な、何だあれは」
「突っ込んでくるぞ、迎え撃て」
パン,パン,パン,パス,ポス,キン
「な、効いてないだと!?」
ズドン
「ぐあぁ」
「く、ひるむな。通信兵、至急応援を!!」
「隊長、あれは何なのですか!?」
「分らん。何が起こっているんだ」
ズドン
「ぐあぁぁぁぁ」
「た、隊長!!」
「く、撃ち返せーー!!」
ズドン
「うわぁぁぁ」
>再び司令室・・・
「何がおきているのだ」
「分りません。通信によると『鼠が・・・』と言っておりましたが」
「それは一体何なのだ」
「分りませ・・・」
『何だお前は!?うわぁぁぁ』
通信士が全部言う前にドアの外で撃ち合う音と何かが倒れる音がする。
「な、何だ!?」
バタンという音と共にドアが開けられ、何か円柱状のものが投げ入れられる。その円柱状の物は床に転がるとすごい光を発する。
「うあぁぁぁ」
「くそっ」
「な、何だこれは」
司令室の中の光が納まると何者か数名の入ってくる音が聞こえ、そこで司令官の意識は途絶えた。そのとき彼は「ふもっふ」という言葉を聴いた気がした・・・・・。
The end
あとがき(?)
初めまして秋桜と申します。今までは読んでばかりだったのに、何が起こったのか「○ルメタルパニック ふ○っふ」というアニメを見ていると何かを受信してしまい、かなりの勢いでこんな物が・・・
某組織については皆さんの想像に任せます(アメリカ軍でも、ロシア軍でも、はたまた北朝鮮軍でも(爆
こんな駄文ですが読んでくれるとうれしいです。