「じゃあ美神さん、除霊に行って来ます」
「ん・・・」
美神はパソコンに向かって仕事をしながら曖昧に返事をする、今や横島は美神以上の実力を持っているため信用しているのだ。
横島はタマモと事務所を出て行く、最近美神はもっぱらデスクワークに入り実際の除霊は横島とタマモがやっている。
「ううう・・・・今日も拙者は置いてけぼりでござる・・・」
シロは今勉強と言う意味で美神の手伝いをさせられている、
では何故タマモだけが・・・それはタマモはすでに社会情勢をつかんでいるからだ、かつては政治すら操ったことのある九尾の狐の生まれ変わりだけあってそういう分類の吸収は異常に早かった、今やその気になれば六法すら把握している。
さて話を横島たちに向けよう。
明治頃建てられた古い洋館の除霊、それが今日の仕事だ。
依頼人は古い家が好きでつい最近格安でこの屋敷を手に入れたのだが実はこれが悪霊付きときた屋敷であったのだ。
「さ〜て今日も行きますか、なっタマモ」
文殊を剣に変え陽気に霊の集団と対峙する横島忠夫。
「あんまり油断してると足元すくわれるわよ、ヨコシマ!」
その後ろで数個の火の玉をお手玉のようにしながら言うタマモ、前衛の横島に後衛のタマモ、これが二人の戦いのスタイルである。
屋敷に入りすでに数分で横島は文殊で屋敷中の霊を庭に集めた、あとは一つに固まったこの物体を倒すだけだ。
「GO!!!」
横島の叫びとともに戦いは始まった、霊の集団が二人に襲いかかる、タマモは火の玉を弾丸のように飛ばしていく火の玉に当たった霊たちは燃えずまるで静止したような状態になる、この理由は後で話すとして横島は霊たちの集合体に向かって走る、目標は只一つ、固まっている中心にいるリーダーらしき悪霊だ。
リーダーは他の霊を盾にし身を守ろうとするが。
「・・・・・」
横島は剣を突く構えをする、すると剣から青白い光が出て
(伸びろ)
そう念じるだけで青白い光はリーダーに向かって突き進んでいくその光は盾になっている霊達をすり抜け後ろに居るリーダーに突き刺さる。
「ギャアアアア」
横島の剣によってリーダーは串刺しにされる。
「お前はもうこの世の物ではないんだ、安らかに・・・・」
横島は手に持っている文殊を「剣」から「活」に懐から一個取り出し「殺」に、その二つが光り悪霊と先ほど霊達を合せて成仏させる。
これぞかつて伝説の念法使い十六夜京也の活殺剣【活かしたまま殺す】を文殊式にアレンジした活殺文殊である。
これにより成仏できなかった霊達は安らかな顔で消えていく『ありがとう』
と言い残し。
後に残るは悪霊に操られていた霊達とタマモが止めていた霊達。
「お前たち、ここの守護霊になるなら見過ごしてやるぞ」
横島は霊達と交渉し文殊で成仏したいものだけ成仏させあとは守護霊に変換させる。
「凄いわね!その文殊、まさに万能じゃない!しかも以前は一度使用すると消滅したのに今や何度でも使えるなんて」
タマモが感嘆する、すると横島は・・・。
「お前の火炎術だって進化してるじゃないか霊たちを燃やさないで仮死状態にするなんて俺にはできないぜ」
今や二人とも凄い勢いで進化している、だが横島にしろ変ったのはそれだけではない。
「これで今日の仕事は終わりね」
「ああ・・・あとは依頼人に仕事料を貰うだけだ」
「でも・・・そのほとんどを美神が持っていくんでしょ?割に合わないわね」
「しかたないさ、一応オーナーだしな」
見つめあう二人、互いに相手の目を見ており他には何も映っていない、タマモは両手を横島の顔を掴む、横島は黙ってタマモを見て微笑む、タマモは背伸びをして顔を近づける、重なり合う二つの影。
夕方
「「ただいま〜〜」」
「あっお帰りなさい、横島さん、タマモちゃん」
オキヌが優しく出向かう。
「お疲れ」
オキヌちゃんの淹れたお茶を飲みながら言う美神
「うじゅ〜〜〜」
シロは伸びている
「はい、美神さん今日の仕事料」
「おっごくろう〜」
お金を受け取りホクホク顔の美神。
オキヌちゃんが夕飯の仕度をしているので横島は食べて行く、団欒とした食卓、そうまるでいつもの用に。
夜もふけり
「じゃあ俺帰ります」
「ん〜お疲れ〜」
と美神
「先生〜おやすみでござる」
「お疲れ様です横島さんおやすみなさい」
シロとオキヌ
「じゃあねヨコシマ」
とタマモ
横島は全員に微笑んで手を振り出て行く。
横島が出て行ったあとタマモとシロは屋根裏部屋に、事務所には美神とオキヌが居る。
「なんだか横島さん落ち着きましたね、最近は女性の依頼人にも手を出さないし・・・」
「それだけ大人になったんでしょ、考えてみればセクハラ時代が異常だったのよ」
オキヌちゃんの淹れたコーヒーのズズーの飲む美神。
二人は気がついていなかった横島とタマモのことを、無理も無い二人とも恋愛経験が少ないから、シロに至ってはまだ子供だし。
翌日も横島とタマモは除霊にでかけ三人は事務所に・・・・
そんなある日
「じゃあ行って来ます、美神さん」
「う・・・うん、気をつけて」
「はい。」
横島は今日もタマモと出て行く。
まっすぐ目を見て言う横島に思わずドキッとしてしまった美神。
(横島君・・大人の顔になった・・・まさかタマモが関係してるんじゃ・・・まさか・・・)
まさかと思うのはこんなことがあるからだ。
除霊の無い平和な日、タマモは珍しく綺麗な服を着ていた。
「あら?タマモちゃんお出かけ?」
オキヌちゃんが言うと
「うん、真友君とデート」
あっけらかんと言う、そこに横島が居るにも関わらず。
「楽しんでいけよ、タマモ」
横島は爽やかに言う。
「うん、じゃあね〜」
ルンルン気分出て行くタマモ。
ちなみにその日横島はソファで居眠りをしていただけであった。
そんなことがあるため横島とタマモが何かあるとは考えないのである。
そしてその日とは別の数日後のタマモと真友のデートの日
「真友く〜ん」
「タマモさん」
公園の時計台で待ち合わせていた、そして二人は仲良く歩いている。
「今日は何所行こうか?真友くん」
「ん〜デジャブーランドも飽きたしな〜、そうだマリンデジャブー行こう」
「OK」
マリンデジャブーは・・・(まぁようするにディズニーシーみたいなものである、説明終わり)
「あ〜楽しかったわね〜」
「うん」
【作者はディズニーシー行ったこと無いので内容が書けない〜><】
「タマモさん!」
真剣な顔をする真友。
「ん?な〜に真友くん」
微笑むタマモ。
「タマモさんと僕って・・・恋人同士なのかな?」
「・・・・・・」
タマモは答えない、顔は微笑んでいる、だが真友はその微笑が何故か悲しんでいるように見えた。
(やっぱりタマモさんは・・・・)
真友がそんなことを考えているとタマモの表情が一変する。
「あぶない!真友くん!」
続くっちゃ(古い)
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え〜どうも、作者です、はじめまして、駄文で誤字が多いと思いますがよろしく。