はじめに
ここで使われているデビルマンは岩本佳浩先生の『闘神デビルマン』です。



「人間、お前はそのまま、死んだ両親の所に行くか？それとも足掻くか？」

……………

「…死にたくない…死んでたまるか」

「これだ。この死すらも拒む、この波動」

「なるほど『降魔体質者』か。神族が狙うはずだ。崇められているくせに、飛行機ごと破壊するなどなんてバカなやり方を…」

周りに倒れる天使達に軽蔑の視線を送るが、既に事切れている者に向けても何の意味も持たない。

「さあ、受け入れろ。これが力だ！！己の魂に従い闘ってみせよ！！」

死にかけた少年に側に立っていた二人の男の内、一人が少年の中へと消えた。

「我が友、アモンよ。そして自らを盾にしてこの少年を守った親達よ。約束する。私が…このアシュタロスが、この少年を戦士にしてみせる」

―――――――


悪魔の力を持った少年の物語が始まる



「いきなり、人間界に帰ってGSにでもなれ。なんて何考えてんだ。アシュは」

（何か理由があるのは確かなのだ。奴を信用しろ）

（それもそうですね。アモン師匠）

―――――――


（ここが最高神どもが言っていた。唐巣とかいう神父の教会か）

（ボロいけど大丈夫だよな）

アモンをその身に宿す者、横島忠夫は目の前に立つ教会を見て心配になった。

（んじゃ、いきますよ。師匠）

扉を開けると髪の後退の始まった男と赤髪の美少女が祈りを捧げていた。

「すみません。唐巣って神父さんいますか？」

「私がだが、何のようかな」

「あ、これを見てもらえれば」

「フム」

唐巣に魔界を出るときアシュタロスに渡された手紙を見せた。

「なになに…………本気かね」

「はい」

と横島は正面から向き合った。

「…わかった。今度のGS試験、私の名前で君を推薦しよう」

「ありがとうございます」

「ち、ちょっと先生！何でそんな子供が…」

「俺、あんたと年そうかわらんでしょ」

「いくつよ」

「14」

「私より三つも下じゃない」

「美神君、確かに彼は君より年下だが、ＧＳの世界では歳なんて関係ないんだよ」

「そんなことはわかってます！」

美神はどこからともなく現れて自分が目指すものの試験を受けようとしているこの少年が気に入らなかった。

「そういえば君の名前を聞いていなかったね」

「横島忠夫といいます。今日は挨拶にきただけなのでまた明日きますね」

そう言い残して横島は教会を出た。

―――――――


「いつまで着いてくる気だ？」

横島は振り向かず問いかける。

「『降魔体質者』横島忠夫だな。ここで消えてもらう」

「イヤだね。デェビィィィル！！」




解説

『闘神デビルマン』とはコミックボンボンで連載されていた漫画です。
中学生、神代慶がアモンと融合しデビルマンとなってデーモンと戦うはなしです。

では