第三話 野望
横島はぜかこの時代に戻ったのかはわからないがとりあえず体と霊力を鍛えることにした。
元の時代に戻ろうにも、原因はあの蛇の液体なのだろうがなぜそうなったのかは分からないためだ。
文殊も使えなければ元に戻る方法も思いつかない。
また使えたところで元の時代に戻ろうにも子供の姿なのだ。
訓練はいきなりGSになるといっても、どうしても疑われると思ったので、体力づくりと妙神山で習った霊力を練り上げる技術などの基礎をとりあえずひとりでやることにし、他に合気道をやることにした。
そんなことはさておき横島は念願の野望を果たそうとしている。
そうそれは子供しか許されないこと。
事の起こりは、自宅の給湯器が壊れたために今回のことが行われることになってしまったのだ。
今、横島は銭湯の前に立っているのだ。
そうそれも男風呂の前ではなく、女風呂の前に立っているのだ。
(うおー俺は今、魅惑の花園へとの道に今手を伸ばそうとしている)
「こら、忠夫何してんの。早く来なさい」
「わかった、いまいくよ」
そうして横島は女の花園絵と一歩を踏み出した。
(おぉー、感動じゃ。夢にまで見た女の園に今、俺は偉大な一歩を踏み出したのだ)
横島は歓喜の雄たけびを上げたくなるような衝動を何とか抑えながら、できるだけ不審にならないようにした。なんといっても今の自分は小学三年なのだ。凝視したりしても怪しまれる。まあ、若い女性は湯船の中以外はタオルを巻いている人が多かったのが自生できた理由のひとつであるといえよう。
横島がそんな女性の花園を堪能しながら、体を洗い、銭湯の湯船に浸かっていると、そこに一人の少女が入ってきた。
「横っち?」
声のほうに横島が振り返るとそこには横島がよく知っている少女、夏子がそこにいた。
「夏子、お前どうしてここに」
「うちの風呂は三日前から改装してんねん。でもそれはこっちのせりふやわ、ここ女風呂やで」
「い、いやそれは・・」
女風呂には入れたころを喜んでいたが改めて知り合いにそれを尋ねられるとなんか恥ずかしいものがあり、悪いことをしているような気がしたためどもってしまったが、そんな彼に吸いの手を差し伸べる人がいた。
「あら、忠くんこんにちは」
その救いの手を差し伸べてくれたのは夏子の姉で二歳ほど年上の春香さんだ。夏子が元気いっぱいな活動的な感じを受けるのに対して、柔らかい印象を受けるが。
「春香さんこんにちは」
「こら、よこっち。ごまかそうとしてもあかんで」
しかし横島がほっとしたのもつかのま、そんな救いの手もやはり問答無用に無視された。
「こら、夏子。横島さんち、今お風呂が故障しているから銭湯に来ているのよ。そんなところに立ってないで、体洗って早く風呂に入りなさい」
(奥さん、ナイスバディです。いや、今俺が子供だから恥ずかしがらないんでしょうけどもう少しかくしたらどうでしょうか。)
横島が何とか本当にらしくないことを考えながら、鼻血を出さずにこらえることができたが夏子と春香の母親である関内冬希さんはその二人の子供生んだと思えないすばらしい体をほとんどかくさずに立っていた。
「でも」
「好きな子に恥ずかしがるのは分かるけど、そのへんにしときなさい」
それでも何か言いたそうな夏子に、冬希さんはそっと耳打ちをした。
「おかあちゃん」
「それともそんなに忠夫君といっしょにお風呂入るのがいやなの」
「いやじゃない」
少し間を置いてか細い声で、夏子は何とか真っ赤になりながらそう答えたが、冬希さんのナイスバディと風呂によってのぼせかけていた、横島はそんな様子に気づくことはなかった。
(あとがき)
時間を空けるといっておきながら次の日に投稿しています。今回はほとんど変えなくても最後までいけると思ったためです。次回は本当に時間が空きます。
オリジナルの設定がだいぶ出てきました。好みが分かれるところかなーと、思ったりしています。夏子の名字の公式なのはわからなかったので、関内(せきうち)というのを名字にしました。
九尾さん、毎回のレスありがとうございます。
ありきたりではないと受け取ってとてもうれしいです。
黒刻さん、書き手のイメージ力ですか。
がんばらさせていただきます。
綱原さん、直させていただきます。期待にこたえられるようにがんばります。
レスが少ないのはやはり寂しいですね。
批評、こうしたらいいんじゃないのというのや一言でもレスもらえるとうれしいです。