▽レス始▼レス末
「Shoot(SEED)」555 (2004.11.28 14:42)
遠く弾け飛ぶStarLight

散り急ぐ夢の欠片投げ捨て

さしのべられた手のひらを傷つける

ただ殴りあう日々に

何を語り合うことがあるだろう

孤独な拳の強さだけ信じて

憎しみさえも力に変えて

背中合わせのDeepEmotion

すれ違うほど近くなってく

瞳響き合う未来へ

shoot for the future まだ光るその場所へ

勝ち残るためスピードを上げてゆく

加速するほど側にある輝きを

いつしか守りたいと願ってた


―Shoot―(SEED)


俺は戦時中、一隻のシャトルをおとした。後から知ったことだがそのシャトルはナチュラルの民間人しか乗っていなかったそうだ。

そのことを知ってから俺はよくここに来るようになった…
「今日もいらしたんですね」
「丁度、暇になったからな」
「そうですか」
「ああ」

顔なじみになったシスターと会話を交わした後、俺は教会の祭壇の前で祈った。
自己満足だということは百も承知だ。しかし、これは殺めてしまった俺がやらないといけない懺悔だと思えた。

「隊長」
仕事の帰りまた、教会によるつもりで車に乗りかけた俺に部下のシホ・ハネンフースが声をかけてきた。
「どうした?」
「ここのところなんですが…」
「ん?どこだ?」
「ここです」
「そこのことか」
シホが言っている部分はかなり複雑なところだった。
「シホ」
「はい」
「お前のシフトはもう終わっているな?」
「はい。ですが、私は…」
どうやら彼女は咎められると思ったようだ。
「別に咎めているわけでわない。ただ聞いているだけだ」
「すいませんでした」
「いや気にしなくていい。俺もいい方が悪かった。で、どうなんだ?」
「はい。ここが済みしだい帰るつもりでいました」
「お前の家はどのあたりだ」
「え、ああの…です」
「そうか…近いな…送りながら教えてやる。乗れ」
「えーー!!」
グアッ!ここは地下だぞそんな大声で怒鳴れば反響して…む!警備員が痙攣してるぞ。間近でよく平気だったな俺(汗)
「で、ですが隊長!た隊長のご自宅はマティユスなんですから反対ですよ」
なぜ知っている?
「気にするな。俺もそっちに用があるんだ。だからさっさと乗れ」

「あの隊長…」
「ん?なんだ」
シホの持ってきた資料についての話(何故聞きにきたのか疑いたくなるほど彼女は理解していた)を終えた後、シホが話しかけてきた。
「あの、この先にある教会でおろしてもらえますか?」
「わかった。だが、俺もそこに行くぞ」
「隊長はキリスト教だったんですか?」
「いや違うがな。個人的なことだ。シホは?」
「私は墓参りです」
「そうか」

教会間での間にある花屋で花束を買い教会に着いた。
誰の墓か聞かなかったが、シホにとって大切な存在だったと判断し、俺はいつものように祭壇の前で祈って(懺悔して)いた。
不意に背後に人の気配を感じた。
「墓参りはすんだのか?」
「はい。何を祈ってらしたんですか?」
「俺の誇りにかかわる罪を懺悔していた」
「罪ですか?」
「ああ、抵抗することも何もすることのできないナチュラルの民間人のシャトルを撃ち落とした」
「そんな…戦場ではその様な事故…」
「俺は狙って撃ったんだ」
右手に水の様なものを感じた。どうやら握りすぎて血が出たようだ。
「隊長…」
「おかしな話だな。この手で引き金をひいて多くのナチュラルを殺しておいて」
「ですが、隊長は敵が偽装したと思ったからでは?」
「ああ、自分にはそう言い聞かせた。小さな少女を見たくせにな!!」

シホと俺の間で沈黙の風が流れた。それが一分だったのか一時だったのかはわからない。
「すまない。家まで送る」

それからシホの家に着くまで俺達は一言も交わさなかった。
「ありがとうございました。あのあがっていきませんか」
「いや、いい」
「そうですか」
「…」
俺は黙って車を出そうとしたが、
「あの…その…隊長がその罪を許さないのなら、私が許します。だから…御自分を責めないでください」
「…」
何故だろう。今の言葉だけですくわれた気がした。
「すみません。出過ぎたことを」
「いや」
俺はシホを見た。辺りは薄暗くなっているのにシホが眩しく見え目を細めた。
「ありがとう」
「い、いえ!(赤面)」
シホの顔が赤くなった。何故だ。
「明日、俺の新型が来る。相手してもらうぞ。覚悟しておけ」
「はい!」
そういって微笑んだシホが一層眩しく見え、目を背けてしまった。
「隊長、お休みなさい」
「ああ」

何を弱さと呼んで何を強さと名付けて

闇を駆け抜け

分かり合えぬまま明日があればいい

どんな戯言よりも生き残る力だけが全て

ぬるい慰めを振り払う角度で

温もりさえも置き去りにして

競う速さで飛ぶから

いつか誰も見えない空へと

二人だけが届くのだろう

Shoot for the future まだ光るその場所へ

流星の夢撃ち付けて砕け散って

傷つけあったその日々の輝きを

いつしか守りたいと願ってた



闇の向こうへ

まだ光るその場所へ

勝ち残るためスピードを上げてゆく

言葉にしない約束を目の前の背中に撃ち付けて走る




お・ま・け
数日後

「ジュール隊長!!」
大勢の兵達(男)が駆け寄ってきた。
「どうした?そんなに慌て」
「隊長!シホさんとつき合ってるって本当ですか?!」
……ハッ!いかん、合ったことのない。祖父母が「渡っちゃいかん」と川の向こうで叫んでいるのが見えたぞ。
「どこのどいつだ!そんな根も葉もない噂を言い出したのは!」
近くにいた整備士を締め上げた。
「ディ…ディアッカ…エルスマン…です…ガク」
「そうか…あのバカ野郎か」
ん?部下達が俺の顔を見て後退りしている。なんて無礼な。
「そのディアッカはどこだ?」
「しし食堂です!」
「何やってんだ。イザーク?」
後ろにターゲット…もといディアッカがいた。
「ディアッカ、貴様、何を寝ぼけたことを言いふらしているんだ!」
「いいやだってよぉ。この間、お前がシホを送るの見かけてさぁ、これはまさかって思ったんだけど、最近シホの機嫌が妙にいいんで間違い無いと確信したわけだ」
「このバカ野郎が!俺とシホは何でもない!」
「ど〜だか」
まだ言うか。
「ディアッカ、誤報の罰としてデスクワークを手伝ってもらうぞ」
「お、おい」
「貴様に拒否権はない」
「今日、ミリアリアとディナーの約束が!」
「そんなことは知らん」
俺はこのバカ者の襟首を掴んで引きずっていった。
「NOooooo!!!」
「ディアッカ・エルスマンに敬礼」
そんな声が聞こえた。


シホには悟られないようにしろと言っておかねば。


あとがき
kUROKUさんのところでアンチから少女殺しといわれていることを知り書いてみました。
誤字がありましたら目をつむってください。それでは

ダン!!

ぐは

シホ「どういうことですか!?このSSで隊長とキッキスさせてくれるっていったじゃないですか」

いやね。そのつもりだったんだけど…

「だったんだけど?」

予定がくるっちゃて。テヘ

「なにがテヘですか!!」

逃げきれて何かを書く気になったらお会いしましょう。

「まちなさーい!!」

MSを使うのは卑怯でしょ!!

ではでは



△記事頭
  1. ディアッカ結構好きなんで楽しく読むことが出来ました
    無印の頃は絶対最終回あたりで死ぬと思ってたので種死での活躍を見るととてもうれしく思ったりします。というか新主人公目出たなすぎ
    出来れば新シリーズにリンクして続きを希望します。

    L、L(2004.11.28 15:43)】

▲記事頭


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