「五十歩百歩(GS)」明 (2004.11.22 17:45)
(あーもーっ!! 何が悲しゅーて、こんなに緊張せにゃーならんのだっ!?)
横島は、苦悩していた。
目の前には、美神の顔。
それも、ドアップ。息がかかりそうになるほどの距離で、美神の香りが横島の鼻腔を微かにくすぐっている。
ばくばくと、心臓が煩い。
(治まれ、俺の心臓っ!! やかましいーっ!!)
さすがに口には出せないので、心の中で叫ぶ。
「…あんた、何考えてんのよ」
――表情には出ていたようだが。
「あ…いや、何か、えーっと…」
しどろもどろになる横島。前置きばかりで主語が出てこない。
「…ったく、折角人がキスしてあげよーってんのに」
雰囲気ぶちこわしてどーすんのよ、と美神。
しかし、横島のほうはというと、美神の台詞の意訳に苦労していた。
(えーっと、キス、って、あのキスだよな…? で、してあげるってゆーのは、つまり、美神さんが俺に…してくれるという事で……)
そこまで考えて、横島の脳は白旗を揚げた。
極度に緊張した横島の頭は、これ以上自我を保つことができなくなったようだ。
横島は意識をどこかへ飛ばし、ぽてっと美神の胸元に倒れ掛かった。
「だあっ!? ちょっと、何よ!? ちょっとーっ!!」
そこであわてたのは、美神のほうである。
もうすこしで触れそうだったのに、横島の百面相のおかげで気を抜かれるし。
様子がおかしいから、何かと問いかけたら、いきなり横島が気絶するし。
「…折角、してあげようと思ったのにね…ま、いいか」
美神は気絶した横島の体を支えると、自分の唇を横島の頬に軽く触れさせた。
「…まだまだかな、私も…もうちょっとで、どうにかしそうだったしねー…」
呟く。
結局は、彼女も横島と同じく緊張していたらしい。
オーバーヒートが、横島より少し遅かっただけである。
なんだかんだと言いつつも、このカップル、五十歩百歩であるようだ。
どうも、おひさしぶりです。
ちょいっと、前に書いたネタを一本。軽く修正もしてあります。
やっぱり、横島も意外にオクテそうだなー…とか思って、これを書いたような覚えが。
美神が恋愛にオクテなのはもうお決まりですね(何)
とにかく、何が言いたかったって言うと…私は横島×美神が好きです、って事で。(マテ)
△記事頭 こちらでもUPしたんですか〜。でもそうなると気になるんですが、もう少し長いほうがよいと思います。あちらの自サイトではそういうこと気にしなくてもいいんですけど。
【九尾(2004.11.22 18:33)】
九尾さん、返信どうもです。
そうですねー。なんというか、もう書けなくなってきたというか。
そのうちに、もう少し長い作品をUPするつもりです。…多分。
【明(2004.11.23 16:50)】
なかなか楽しい展開でした。
横島君より長くもった美神がかわいいです
長さに関しては私は別に良いと思うんですけどね…
ここは「小ネタ」ですし、一般的(?)に「SS」にはショートストーリの意味もあるようですし
【矢沢(2004.11.24 10:27)】
矢沢さん、初めまして。
横島はすぐにぷっつんと途切れそうなので、とりあえず。美神のほうが、理性が持つのが長そうなので。…逆にしたらどうなるかな…
確かに、そういわれればそうですねー。<長さ
「SS」にはいろんな意味がありますからねぇ…サイドストーリーに、ショートストーリー、エトセトラエトセトラ。これはショートストーリーになりますかね。
感想ありがとうございました。
【明(2004.11.24 22:08)】
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