再び始まった魔物たちの戦い。
その激烈な戦いの中を突き進む一組。
相棒を乳母車に乗せ、「子貸し腕貸しつかまつる」などという幟を立てて孤独に歩む、その名を高嶺清麿、又の名を拝一刀。
しとしとぴっちゃんしとぴっちゃん などと妙なBGMと共に彼らは旅を続けていた。
「清麿、ブリが食べたいのだ」
「ブリかぁ・・・生憎安芸の国(中国地方)の山中だからなぁ。
名物の魚といえば・・・サメかな?」(本当)
「サメ?丸かじりかの?」
「残念だが、煮凝りだ。和風ゼリ−みたいな感じだ」
などとやっていた二人の前に姿を現した二組の乳母車。
「よぅ、ひさしぶりだな」「また会えたな。嬉しいぜぇ」
舌なめずりしそうな表情でガッシュ達に語りかける魔物たち。
「ひさしぶりだの」「会えて嬉しいって顔じゃねぇけどな」
「・・・一応聞いてみるがな。お前ら俺の名を覚えてるんだろうな」
「・・・・・・・・・・・・・・・勿論おぼえておるぞ」
「・・・・・・・・・・・・・・・あたりまえだろ」
「同じネタは二回も使わないだろうな」
「・・・・・・・・・・・・・・・ちょっと待ってろ」
後ろを向いて「少年サンデ−コミックス 金色のガッシュ」を急いで読み始める清麿。
(どうするんだ、あいつらすっかり忘れてるぞ、お前の事。なさけねぇ奴だな)
(お前もだろうが。俺ら二人して『ただやられるためだけに出てきたマヌケ』としか皆に認識されてねぇぞ)
(一緒にすんな。俺は一応メインキャラが出会うきっかけ作ったんだからな)
(そんなモン『ウルトラマンとハヤタが出会うきっかけ作ったベムラ−』と同じだろうが)
「清麿。あの者たち何やらもめておるぞ」「もうちょっとまってろ・・・おお!そうかそうか!」
「思い出したか!」
「いや、ようやくお前らが出て来る所まで進んだ。そうかお前らマルスとエシュロスか!」
「・・・今一釈然としないがまあそうだ」言うなり乳母車から飛び出す二体の魔物。
僅かに左右に別れ、ガッシュ達と相対している。
「で、シンイチ殿。オヌシは?」「いやぁ、やっぱりまた出番欲しくて」
「強くなったの・・・」「図太くなったともいうな」
「それにこの戦い勝てば次の主役になれるそうなんで」
「主役?」「そうさ」誇らしげに(いや、キミが威張るこっちゃないんだが)するマルス。
「前に俺たちが負けたのはお前のほうが強かったからじゃない。お前が主役だったからだ」
「だから今回の『主役争奪バトル』に勝てば俺が主役となる」
「主役になれりゃどんな相手にもかならず勝利し、ティオなんざ屁ぇでもねぇ美人とカップルになってウハウハだ!」
「ンなギリギリの発言を」
「という訳でいくぜ、ガッシュ!俺ら二組四人の友情のコンビネ−ション受けてみろ」
身構えるマルスとアシュロス。ガッシュが戦うため乳母車から出ようとしたら
その瞬間攻撃をかけようと言うハラだ。
しかし決して完全に左右に散ろうとはしない。
何故ならば
(ガッシュが乳母車の中から俺に向かって攻撃してきたらレバ−二回入れの横ダッシュで回避だ)
(コイツに攻撃したらその際は回避を邪魔してやる。そして攻撃後硬直してるガッシュに一撃叩き込んでやる)
(そして弱った両方を纏めてブッ飛ばす)
(そうすりゃ俺が次の主役だ!!!!)
などと考えてるのだった。
つまり・・・ガッシュがピクリとでも動いた瞬間が勝負!
緊迫感あふれる睨み合いが続く。
「二対一とは卑怯と思わんか」
「卑怯結構。勝った奴の勝ちなのさ」
その時!
ズバババババ!!!
突如ガッシュの乗る乳母車の下部が火を噴く!
「あててててて」「痛たたたた、何だ何だ!」
次々とマルスとエシュロスに銃弾が降り注ぐ。
致命傷にはならないが、その一撃はかなりイタい。
「わははは、子連れ狼こと拝一刀が大五郎を乗せている乳母車には装弾数不明なガトリング砲というか
マシンガンが仕込んであるのだ!」(本当)
「痛い痛い痛い」「止めんかこら」
「この程度まだまだ。やれ、ガッシュ」で、ガッシュが乳母車の底から取り出したものはというと・・・
「お・・・おいお前ら・・・何だそのジャガイモ潰しみたいなのは・・・」
「『ジャガイモ潰し』さ。正確にはそれに似た手投げ爆弾だ。
子連れ狼こと拝一刀が大五郎を乗せている乳母車にはほぼ無限に等しい数の
手投げ爆弾が積んであるのさ」(本当)
「喰らうのだ!」
ちゅど−ん
「ふんぎゃ−」「あぎゃぎゃぎゃぎゃ、止めんかこら、卑怯だぞ」
「卑怯結構、勝った奴の勝ちなんだそうだよ。
まとめていけぇ!」
「うむ」
十発を超える爆弾を一斉に投げつけるガッシュ。
「「ふんぎゃあ−!!!!」」
「いつも思う・・・なぁガッシュ・・・戦いとは空しいものだな」
「まったくだ。いつまで我らは戦い続けねばならぬであろう・・・」
「また生まれた新たな戦い・・・その根を絶たねばならん・・・な」
「うむ・・・」
「だから俺たちはどんな相手であっても戦い、必ず勝つ!
冥府魔道の道を歩む・・・それが例えビクトリ−ムやデモルト・・・キャンチョメが敵であっても必ず倒す。
判ってるな、ガッシュ」
「しかし清麿」「何だ」
「パティが相手でも・・・戦わねばならんのかの?」
「も・・・・ももももももももももももももももちろんだ。
パティであっても戦い、必ず倒す!」
「では・・・」「では?」
「ティオと恵殿であってもか」
ここで清麿フッと笑って「何を当然の事を」
「おお、当然なのかの?」「当然、前に知り合いの武道家に教わった奥義を持って立ち向かう」
「武道家に教わったというと・・・アレかの?」
「そう。究極奥義『猛虎落地勢』で謝って謝って謝り倒し、スキを付いて逃げ出すのだ」
「ウム!それしかあるまい」力強く頷くガッシュ。
ちなみにその武道家はある道場の後取り娘と結婚したそうだが、二人の女性に無理やり愛人に成られてしまい、
今その道場は武道を学べてお好み焼きも中華料理も食べれるおもろい道場と化しているそうな。
そんな彼らの後姿を見守る謎の影一組。
(あんなコト言ってるわよ。失礼しちゃうわね。今やっちゃう?)
(今は駄目よ。あの乳母車は、まだその能力の全てを見せていない。(本当)
それに、正直私たち戦闘力は低いわ。清麿君達に露払いしてもらって、二人がピンチになったら助けに入ろう)
(そして恩を高く高くたっか−く売りつけるのね)
(モチロンよ)
続き・・・・ません
いやぁ、ただの思いつきです。