美神除霊事務所……
「これ!どういうことよ!!ねぇ!!」
事務所の外まで聞こえるのではと思えるほど大きな
声で、少女は目の前の女性に向かって叫んでいた
叫んでいる少女は、目を赤く充血させ
涙を流しながら叫んでいる……
一方叫ばれている女性は、顔を青くさせながら
震える体で呟いた……
「こ、こんな……こんな事に……こんな事になるなんて
し、しら…なかったのよ……私……本当に
知らなかった……どうして、こんな事になるのか……
解らない、解らないのよ…………解らないのよ……」
と、顔をうつむかせながら言う……
その顔は、青ざめまだ、完全に理解ができていない
そんな表情をしていた……
「だったら……だったらなんで!!なんで、
なんでこんな事になってるのよ!!!!」
そういい、少女は右手に持っていた、手紙を
目の前の女性めがけて投げつける……
そこには……
オカルトGメン本部
元GS 横島 忠夫を危険度S級の危険人物
と認定する、これに辺り、A級以上のGSは、
この人物を発見しだい、捕獲してもらいたい
捕獲が不可能と確認できた場合
殺すことも、今回に限り認める
報奨金 100億
オカルトGメン日本支部 支部長 美神 美知恵
と、書いてあった……
「ねえ!答えてよ!ねえったら………
お願い、こたえてよ……」
少女の声は……思いとなり
思いは……目の前の女性を動かす糧となるのか……
まだ、解らない……
記憶と思いの果てに……第4話
「ここは………」
そのころ横島は、闇の中にいた……
360℃見渡す限りの闇……
いったい、ここがどこで、何がどうなっているのか
何も解らない、ただただ、広がる闇の中にいた……
「………俺、誰だっけ……?」
不意に、思った、自分は誰だ?
横島忠夫……
横島忠夫って誰だ?
…………
ここはどこだ?
自分は、誰だ?
解らない……
ワカラナイ………
そう思っていると、腕が見えなくなった……
闇の中、何故か見えていたはずの体が
腕が見えなくなると、足が、胴体が、そして……
全てがやみに包まれようとしていた……
だが、そこで、確かに目の前が光った……
目の前が強い光に包まれ、光が徐々に収まると
目の前には、輝く光を放つ女性がいた……
あれは……
あれは……
「……誰だ?」
自分は、彼女を知っている……?
いや、自分は彼女を知らない……
そう思っていると、その女性は
横島のすぐそばまで近づき……
「横島……」
そう呟いた……
「……横島……?それが君の名前なのか?」
そう、横島は呟いた……
すると、彼女は少し悲しそうに微笑み
「何言ってるのよ、それがあなたの名前でしょう?」
そう言った
「俺……?俺が、横島?じゃあ、君は、君は誰なんだ?」
その横島の呟きに、更に悲しそうな顔をして
「私は…… よ」
と言った、いや、正確には名前の所だけ聞き取ることができなかった
「やっぱりもう……聞こえないのね……
でも、それでも……」
そういうと、目の前の女性は、横島を包み
更に強く光りだした……
「それでも!あなたを消えさせない!
あなたは私が守る!!」
そういい、更に強く発光する……
「君は、いったい……何故、きみは、きみは……」
そういい、彼女の顔を見る、
ズキンッ
「君は……、君は……」
何かを言おうとする横島に対し、女性は微笑み
「あなたは、自由に……思うままに、生きて……」
そう呟き……
そして、光の粒子となり、消えた……
「まってくれ……君は、君は……
る……ルシオラーーーーー!!!!!」
「う、ぅぅ……うわぁぁあああああああああ!?」
がばっという、ベッドから起き上がったような音とともに
絶叫を上げながら横島は起きた……
「ああああああぁぁぁぁ………………………」
という、声とともに呟く……
「ここ、どこ………?」
先ほどまでの出来事を、忘れているかのように
「ここは、私の住む仮宿です」
不意に後ろから聞こえた声に
横島は後ろに振り向き、そして固まった……
そう、横島が"いつもの横島"でなくなるほどに
目の前の女性は……美しかった……
背中まで流れるように伸びる
美しい金色の髪……
心の奥まで見透かされてしまいそうな
透きとおった青く美しい瞳……
完成されたようなプロポーション……
ソプラノの美しい声色……
ドキッ
と横島が思うほどに目の前の女性は
ただただ美しかった……
「私のお顔に何かついてますか?」
ふいに、目の前の女性が横島の顔を見ながら言った
その発言に、今までずっとその女性の顔ばかりを見ていたことに
気づき、慌てて横島は顔を背けながら
「い、いや、なんでもないっす」
と、言った……そして、不意に思い出した……
自分がここに起きる前に、起こった惨劇を悲劇を……
そして、とっさに両手を見る……
が、見たその両手には何もなく、ただ手のひらが見えるだけであった
「な……ない……」
呆然として、横島が呟く……
「ルシオラ……」
その呟きを聞き取った女性は、
「ルシオラ……もしかして、これですか?」
そういい、服のポケットから何かを取り出し、
横島に手渡した……
横島に手渡された、それは、ルシオラの魂の欠片だった……
だったが……前まで、僅かに光っていたその光をなくし
まるで、もぬけの殻のような、ただの石のような
そのようになっていた……
「光が……光が、なくなってる!?」
そう、呆然と呟く……
前に、小龍姫様から聞いた話では、
「たぶん、このかすかな光は、霊気によるものです、
ルシオラさんの、集められた魂の輝きのような
そのようなものです、つまり、この輝きは
命の輝きのような、そのようなものです………」
つまり、その輝きが無いと言うことは……
横島は、目の前が真っ暗になるような気持ちを
抑えられなかった……そして、そのまま
落ち込みかけていた横島に………
「あなたが落ち込んでいても……
どうにもなりませんよ」
そう、声がかかる……
はっとして振り向くと、そこには、横島に
ルシオラの魂の欠片を、渡したままの体制で
立っている、女性がいた
「それって……どういう……
あなたは……いったい……」
呆然として、混乱気味の頭でなんとか返す……
「私は、セフィリア……
セフィリア・アークスといいます……
ルシオラさんから、あなたへ伝えるよう言われた、
言葉を……今から伝えます……」
目の前の女性、セフィリアは
凛とした声で、横島を見据えながら言った………
続く
どうも、狼虎です
今回は、少し複雑?に言ってみました
前と少し違います
なので、前呼んだ方には、あれ、前と違わない?とか
前のほうが良かったかも……
と言うのがあるかもしれませんが、そこら辺は
なにとぞ……
次回、セフィリアが伝えられたこととは!?
あと、純米酢様 水カラス様 ほんだら参世様
suimin様 片やマン様
ありがとうございます
おかげで、自分の書きたいことを書くというか
書く気力がわきました、
これからもがんばって、書いていきたいと思うので
よろしくお願いします
あと……ダークかな?と言う意見があったので
一応ダークにしましたが、ダークじゃないだろう
と思った方がいたら、書いてください
では、ご意見ご感想よろしくお願いします
BACK<
>NEXT