平和な日も、そうでない日も。 日は東から昇り、そして西へ落ちる。
我輩は時の旅人・・・
我輩、今日はチビメドちゃんの忘れ物を届けに学校へ。
お弁当の日にお弁当を忘れるチビメドちゃん。 こんな時に見える子供っぽさに思わず笑みがこぼれます。
トランザーを駐車場に置き、お弁当を唐草模様の風呂敷に包み。 丁稚のように背中に背負っていざ教室へ。
無事に教室にたどり着けた我輩。 そっとドアを開きチビメドちゃんを探す。
「あぁ〜〜〜〜ん。 ねこポシェしゃん、ありがとなの♪」
「駄目ですよ、ちゃんと持っていかないと」
首から風呂敷を外し、お弁当箱をチビメドちゃんに渡す。
「では、我輩用事が終わったので戻りますね」
しかし、チビメドちゃんが我輩の後ろの方に視線を向けている。
嫌な予感がバリバリ伝説。 対抗馬は750ライダー。
見たくないが、お約束をしないとさらに不幸になるのを学習している我輩。 勇気を持って振り向くと。
「猫(マオ)様、さむい・・・」
なぜか、煎餅布団から首だけ出した姫が、恨めしそうな視線で我輩を見ている。
たすけてぇーーーー すーぱー・ぴんちくらっしゃーーーー
桃色の行灯。 ふりふりフリルが付いたティッシュ箱覆い。 その上に微妙に見え隠れする、明るい家族計画・・・
姫、洒落にしては強烈過ぎます。
「私としては、速く手をつけてもらって。 自己主張していただきたいのですが。 式場とか新居とか、その後の雑用が目白押しなので。
婚前旅行は熱海の温泉でしっぽりと一ヶ月なんて素敵ですね♪」
姫の思考が素敵過ぎて、我輩胃が痛いです。
「ひなげし様。 学校では邪魔が入るので学校が終わってからのほうがよろしいのでは?」
チビメドちゃんが女神に見える。 我輩を逃がす為に時間を作ってくださるのですね。 我輩、感激です。
「それに、メドも後日の為にいろいろと教えていただきたいですし」
!!
「でも、私もそれほど知らないのですよ」
「それなら大丈夫です。 ねこポシェしゃんで全て解決です。 ひなげし様もご一緒に♪」
そう言って、チビメドちゃんは我輩を猫掴みで持ち上げ。 謎の呪文を・・・
「「それ〜いっ ぐるぐる パピンチョ パペッピポ 吐血 喀血の ポ〜〜〜シェしゃん♪」」
にゃふぅぅぅぅぅぅぅん!!
なぜか過去に戻った我輩達は、横島殿の新婚旅行を観察。
『せっかくだから、この赤いDVDカムで撮影保存なの♪』
と、撮影を始めるチビメドちゃん。
『キースー マカウケ?』
と、見入る姫。
自分の体が、一段と信用できなくなってしまった我輩なのでした・・・
後日、あの機構はただの擬似空間だというのが分かり、ちょっと精神的に楽になったのを記す。