あとがきにお知らせあります。（ＧＳ）

お袋の策略から三日後。

俺はアメリカのハイスクールに転校することになっていた。

・・・・・・・・・何でやねん。

あれから強引にニューヨークで家族と住むことになった俺こと永遠の美少年、横島忠夫！！

・・・アカン、ツッコミがないとサブすぎ。

もちろん黙って逃げようとしたが、空港に行ったら中に入った直後に警察に捕まり留置所で一日過ごした・・・・・・・・・いったいどうやったんだ、お袋！？

で、次に日本に連絡しようと前回の教訓を生かしお袋のいない隙をついて事務所に連絡をする。

『もしもし、美神除霊事務所ですが・・・』

「おキヌちゃん！！俺、横島！！」

『横島さん！？』

何故か電話口で驚くおキヌちゃん。

まあ、いきなり事務所を止めるって連絡があったからなあ、そりゃ驚くか。

ただ・・・

『美、美神さん！！横島さんから電話が！！』

『な、何ですって！？ソイツ本物なの！？』

『声は似てましたけど・・・よく解りません』

『解ったわ。私に代わって、おキヌちゃん』

と。何故そこまで二人が慌てているかは解らなかった。

『で、アンタ誰？』

いきなりだった。

というか質問の意図が解らん。

「誰・・・って、横島ですって、美神さん！！」

『フン、嘘ならもう少しマシな嘘をつくのね！横島クンはお父さんが重体と聞いてそのまま倒れて入院したって連絡があったもの！！』

「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・は？」

どういうこと？

俺の頭の中は疑問でいっぱいになった。

しかしそれでも誤解（？）をとこうと美神さんに話をする前に誰かに受話器を取られる。

「誰だよ！？」

と睨んだら物凄い目をしたお袋だった。

すぐさまダンゴ虫のように縮こまる俺。

向こうでギャーギャー言ってる美神さん、お袋がそれを無視してさっさと電話を切る。

そして俺を見て一言。

「次やったらその命ないものと思いなさい」

俺は顔から血の気が引くのがいやでも解った。

そしてコクコクとひたすら首を縦に振るのだった。

その後は日本へ戻ろうなんて自殺行為をせず、ただひたすら英単語を覚えた。

何でも単語さえ解れば、とりあえず向こうの言っていることは大筋で理解できるとのことだ。

本当か？と思わなくもないが、今さら一から英語を勉強する気などこれっぽっちもないので言うとおりにする。

そして今日、朝早くいきなりお袋にたたき起こされ、地図を持たされ家を追い出された。

で着いた先がハイスクール、どういうことだと思っていたら裏に簡潔な文が書いてあった。

『今日から通うこと』

「そういうことは事前に言っとけーーーーーーっっっ！！！！！！」

持ってた地図を地面に投げつけ、叫ぶ俺。

その上足でげしげしと踏みつけていたが、周りからの"コイツ何やってんだ？"的な目線に恥ずかしくなり、そそくさと建物の中に入った。

中を歩き回りやっと『Staff　Room』（教員室）の文字を見つける。

中に入ると男の担任―――厳密にはカウンセラーと言うそうだ。日本で言う担任は存在しないらしい―――が俺の教室を教えてくれる。

そこで助かったのはその先生が片言だが日本語を喋れたことだ。

少し単語を間違っていたが、それでも英語で話されるよりずっとマシだった。

その先生―――本人はマークと呼んでくれと言っていた―――に連れられて教室へと向かう。

転校は前に経験したことがあるが、海外の学校ということでやはり緊張する。

何でもアメリカのハイスクールはクラス自体がないということだ。

日本で言うと大学のやり方に近く、生徒にはロッカーが与えられ、そこに教科書などを放り込んどくらしい。

授業は選択制で自分のレベルに合ったものをとるということだ。

で、今向かっているのが俺が取っている授業の一つらしい。

らしいというのはお袋が勝手に授業を選んでしまったからだ、まあどれもレベルが低いとのことで『それでいいのか？』と聞かれたが俺は頷いておいた。

レベルが低いところは日本の高校よりも楽らしいと聞かされたがそっちの方が俺にとっては嬉しいので問題なかった。

でいよいよ教室に到着、日本と違いさっさと中に入らされる。

中にいたのは１０人ぐらい、日本と違いかなり少ない。

ちなみに内訳は男子４、女子６と俺にとっては嬉しい感じ。

ぐるりと見回し、女子をチェーック！（男はあえて視界から外す）

全員かなりのランクだが、その中でもひときわ目立つ女の子が！！

"う、嘘だろ・・・美神さん以上のスタイルの女の子だと！？し、しかもこっちに手まで振ってるじゃねーか！！こ、これは人生の春到来かーーーっ！！？"

『それじゃ自己紹介でも・・・』

「I　love　you！！！」

マークの言葉を遮り、今のところ唯一知ってるナンパに使えそうな言葉を叫びながらその女の子の前まで行き、手を握る。

クラス中がシーンとなる。

そこで俺もハッと我に返る。

"し、しまったーーーっ！！！ついいつもの調子でやってしまったーーーーーーっっっ！！！！！！"

一瞬にして緊張がなくなるのは自分でもすごいと思うが、何でこう欲望と行動が直結しているのか自分でも時々悩む時がある。

しかし次の展開はさすがの俺も予想外だった。

何と女の子がニコッと笑って「オーケー。まずはお付き合いからネ」と了承し、クラスの全員から『転校早々やるじゃねーか』などと喝采を浴びた。

どうやら俺はこのクラスに受け入れられたらしい。

らしいというのはその時俺は人生で初めてナンパが成功しその場に固まっていたため、その時点では解らなかったからだ。

のっけからいきなり今までの人生観変わるような出来事が起こったが・・・、いったい俺これからどういった生活を送るんだろう。

おまけ

同時刻、日本にて。

横島に惹かれている女性は例外なくムカついたそうな。

けどその理由が判明するのはまだまだ先のことであった。

あとがき　とりあえず前回の続きが思いついたのでサラッと書いてみました。アメリカのハイスクールについてはあまり詳しくないんでネットで簡単に調べて書きました。ですのでどうか広い心でお読み下さいませ。
で、話は全く変わりますがHP作りました。といってもまだほとんど何もないのですけどね。興味があるという方は『http：//www.h7.dion.ne.jp/~ayaturi/』にありますので、どうぞいらっしゃって下さいませ。

以下は前回レス返せなかった方々へのレス返しです。

kuesuさん＞とりあえず車に跳ねられた方が生存率は高いかと。（笑）
何てったってここの母は最強ですから。
『親友を救う為・・・』ですが、これは自分のサイトの方で細々と続けていく予定ですので、はい。どうかそちらでご覧下さいませ。まあ、まだ全然進んでないんですけどね。

迷える駄犬さん＞ありゃ、ばれてましたか。まあ、あの親父がそう簡単に死ぬわけないですからねー。
どちらかというと10人も手を出した大樹の方が恐ろしいような・・・。

矢沢さん＞名作というほど出来のいい作品ではないですが、とりあえず続きは書きますのでご安心を。
結構展開読まれてますねー。まああの人が重体という時点で少し無理があるかなと書いてる本人が思ってましたからねー。
とりあえず女性陣はまだ百合子さんが抑えてます。せっかく呼んだのにすぐに帰すつもりはまだないようです。

柳野雫さん＞お返事が遅くなって申し訳ありません。弁解につきましてはへたれアシュのレスのところに書いていますので・・・。
クロサキさんは・・・知ってたんじゃないですかねー。どうも用意周到という感じでしたし、あの人なかなか侮れない感じですから。

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