許せないものがある……
男には、許せないものがある……
引けない思いがある……
例えそれが間違いだろうと……
例えそれが、自分にとって、茨の道となろうと……
この思いは、自分のものだけではないから……
この誓いは、唯一絶対の誓いだから……
"あいつ等のような奴を許さず"
"あいつ"の思い、自分の思いを貫き……
あいつとの、"誓いをこの胸秘め……"
そして……
男は目の前の、クズを見た……
今回のターゲット……
自分の手下を盾とし、男の手から逃れようと、
必死に後ろの壁に手をやり、喚き、叫ぶ
見ているだけで、嫌悪感が膨らむ……
奴らのように、仲間を、他人を道具としか思えなく……
自分を、この世界で絶対な貴重な存在……
そのようなくだらない自己意識を持つ……クズ……
「あいつの残してくれた、この世界を、
お前らのような奴で、汚さないためにも……」
そう言って、男は"相棒"の引き金を引いた……
ドンッ……
目の前の、男にとってのクズは、眉間に、きれいな風穴を残し
動くこともなく、ただ、赤い赤黒い、血という名のものを残し、
その場で、動かなくなった……
「……任務完了……か」
そう言うと、男は、淡い光に包み込まれる、
淡い光が、強く光、そして四散した時には、
男の姿は、何処にも見られなかった……
後に残るのは、ただ、"蛍"の光の如く広がる、
淡い、光の欠片……
???
全体に、"和"……和み、安らげ、心が落ち着くそのような、
場所……だが、どこか、鋭く、静かな場所……
そこで"女性"は、ただ静かに机に向かい、何かしらの
書類と思われるものに目を通していた……
だがふと、女性は、目の前の、壁を見る……
否……正確には壁ではなく、誰もいないはずの、
目の前の空間を………
瞬間、目の前の空間が揺らめく……
一瞬の閃光……
その閃光の後には、黒い、漆黒の服を着て……
黒い、これもまた漆黒のバンダナを頭に身につたけ……
男が立っていた……
そう、先ほどまでは確かに、誰もいなかった、
その空間に……
男と女は目を合わせ……しばしの沈黙の後……
ふと、女性が呟く
「……今日は、帰ってくるときに、連絡がなかったですね」
その言葉には、何かしらの思いが見える気もするが……
男はそんなことにはまったく気づきもせず、
ただ、申し訳ないという感じで
「あ、すんません、忘れてました」
と答える、男にとってはこれが普通のはずなのだが、
この態度に女性の機嫌は更に下降する
そして、次に悲しげに呟く………
「……私との約束、守ってくれないんですか?」
その、憂いをおびた声、瞳で、男を見つめる……
「そそそ、そんなわけないじゃないっすか!?
今日は、本当に悪かったと思ってるんすよ!
すんません、許してください!」
そういって男が慌てだし、精一杯目の前の女性に謝りだす
それをみた彼女は、
クスリ
と笑い、そして微笑み……
「冗談ですよ、横島さん、それでは、そろそろ、本題に入りましょうか」
そう言いながら、彼女の顔は真剣になっていく……
「……もうですかぁ?ちょっと、早すぎじゃないっすかね?」
そう、ため息混じりに、男、横島は返した……
だが、女性は真剣な顔を崩さず……
「……これは、あなたの望んでいる仕事です……」
そう答えた……
「セフィリアさん……?」
あまりにも真剣な、セフィリアに、横島も、
いぶかしげな顔をしながらも、真剣になっていく……
「これを……」
そう言って、彼女から手渡された、任務内容には……
暗殺
ターゲット名
<美神 玲子>
<美神 美知恵>
また、敵対する勢力も殲滅するべし
そう、書いてあった……
止まりかけた、歯車が動き出し……
蛍の輝きが目を覚ます……
どうも、狼虎といいます。
「夜に咲く話の華」にて、
記憶と思いの果てに
を書かせていただいていました、
覚えてくれている方がいましたら、
とてもうれしいです><
この作品は、前に書いていた作品を
コーピーしていなかったため、新たに再考築して書いた作品です、
なので、前読んだ方には、前と違わない?
と思われると思いますが、そこは、どうか見逃してください><
では、ここらへんで、
できれば、ご意見ご感想よろしくお願いします