「なあ、本当にここでするのか?」
「そうでちゅ」
横島は恋人であるパピリオに尋ねたが即答で返された。
ここはデジャブーランドの片隅、周りは木々で囲まれており人目にはつかない。
「でもなあ……」
横島が口篭る。
パピリオと付き合い始めて一ヶ月、今日が初めてのデートだ。
横島は何時ものジーンズにジージャンでパピリオは半そでシャツにオーバーオールである。
「据え膳食わぬは男の恥と言うでちゅ」
『する』とはつまり男女の営みの事だ。
横島が戸惑うのも仕方ないと言えるだろう。
屋外でしかも横島はまだ未経験だ。
「嫌でちゅか?」
パピリオが涙目で横島を見上げる。
破壊力は抜群だ。
「うう、でもその小さい身体で出来るのか?」
「大丈夫でちゅ。パピリオはこう見えてもルシオラちゃんやべスパちゃんとは生まれた時間は数時間しか違いまちぇんし、性行為だって出来まちゅ」
パピリオが言った通り、見た目が全然違うルシオラやべスパとは誕生日は一緒だ。
(今考えれば俺、まだ一歳未満のルシオラの事を好きになったんだよなあ)
横島は思う。
ルシオラに誘われた事がある横島には納得できる言い分だ。
ルシオラが性行為が出来るのなら、同じ霊気構造のパピリオだって出来るはずだ。
「ヨコシマはパピリオの事、嫌いでちゅか?」
「そんな訳ないさ。大好きだよ」
横島はパピリオの肩を抱き、唇を重ね合わせた。
「んん……!?」
横島が呻く。何とパピリオから舌を入れてきたのだ。
よく分かってないのか出鱈目に舌を動かすが、横島にはとても気持ちよかった。
(舌ってこんなに柔らかいんだな)
グーラーやメドーサにディープキスをされた事がある横島だが、パピリオの方が舌が柔らかい気がした。
今度は横島が舌で舌を押し返し、パピリオの中に捻じ込む。
何故だが甘いミルクの味がした。
何度も何度も口内を舐り、舌と舌を絡み合わせる。
「んはっ……すごかったでちゅ」
唇を離し、パピリオが呟いた。
口の周りは自身のと横島の唾液でべたべたになっている。
横島は『柔』で地面をベットみたいに柔らかくし、その上にシートを敷いた。
忘れずに文珠で結界を張り、誰も来ない様にする。
そして二人は服を脱ぎ、またキスを交わした。
唇を話した後、横島はパピリオを仰向けにする。
「ふにゅ。ヨコシマ……」
パピリオはぼーっとした表情で横島を見つめた。
横島はまず平らな胸を撫で始めた。
「どうかな」
「何か変な感じでちゅ」
手を滑らせ、お腹を撫でてていく。
ほとんど胸とは大きさは変わらない。
「ん……」
何かを感じたのか、パピリオが声を出した。
横島は何度もお腹をさすった。
「ここがいいのか?」
「……何かいい気持ちでちゅ。安心しまちゅ」
とろんとした顔で言うパピリオ。
これは感じているというより、親が子供の痛い所を撫でてているのに近いみたいだと横島は思った。
さらに手を進め、女の子の秘唇を触る。
(濡れている……?)
横島は驚愕した。
若干だがそこから、愛液らしきものが出て濡らしていた。
横島はヒートアップし、身を屈め顔を近づけた。
ある意味、夢にまで見た女性の―この場合は少女のあそこ。
そこは裏が付くビデオとは違い、一本の線しかなかった。
だが、そこからはほんの少しだけ愛液が垂れていた。
横島は意を決し、口を当てる。
「ひゃん!」
パピリオが叫ぶが気にせずに舌でそこを舐めていった。
「ヨコシマ、ヨコシマ! そんなとこ!?」
ぴちゃぴちゃと音を立て、舐める横島。
指で小さなお豆を発見し、軽く摘んだ。
「ああああっ!?」
一際、甲高い声を上げパピリオが全身を振るわせた。
(今のがイクって奴か?)
少しばかり感動する横島だった。
しばらくしてパピリオが回復し、身体を起き上がらせる。
「今度はパピリオの番でちゅ。横島はそこに座ってくだちゃい」
横島は胡坐をかき、言われた通り座る。
パピリオは股間に顔を埋めた。
「うわっ!? これが男のモノなんでちゅね!!」
感嘆の声を上げ、新しい玩具を見るような目で横島の肉茎を見つめた。
「どうすればいいんでちゅか?」
おずおずと聞いてくるパピリオ、何をすればいいのか分からないみたいだ。
「そうだな。まずは手でしごいてくれないかな」
横島はパピリオの小さな手を取り、肉茎に当てこすっていく。
「これでいいんでちゅか?」
ぎこちなく小さな手が大きな肉茎をしごく。
初めて自分以外の手でしごかれ、横島はあまりの気持ちよさに呻いた。
「うん。気持ちいい。両手でやってくれないか」
「はいでちゅ」
両手を肉茎にあて一心不乱にしごいていく。
初めての経験の為、横島は直ぐに達してしまった。
「で、出る!!」
びゅっびゅっと白濁の液が飛び散り、パピリオの顔にも降りかかった。
「すごいでちゅ。何か白いものが出たでちゅ!」
好奇心をそそられ、顔に付いた精液を指でぬぐい口に運んだ。
「苦いでちゅ……」
顔をしかめるパピリオ。まあ、仕方ない事だ。
「よかったよ。パピリオ」
「えへへ」
横島はパピリオの頭を撫でた。途端に笑顔になる。
「挿れるぞ。パピリオ」
「……」
無言で頷くパピリオ。
体位は正常位である。
濡れたそこに先端をあてがい、力を込め前に進んだ。
「えっ!?」
にゅるんと呆気なく入ってしまい、横島は間抜けな声を上げた。
「大丈夫か?」
「平気でちゅ。動いてくだちゃい」
パピリオは別に痛がってはいないみたいだ。
少し苦しい表情をしているだけだ。
「ん! ん!」
何度かスライドさせる。
狭くて、とてもキツイ。
ぎゅっぎゅっと横島の肉茎を締め上げる。
初体験な為、横島はすぐに限界が来てしまった。
「すまん。パピリオ、もう出る!!」
「ああ、熱いでちゅーーっ!!」
パピリオの奥底に大量の精液を注ぎ込んだ。
「……ヨコシマ、もっとしてくだちゃい」
「分かった」
二回発射したが、硬度はまだ保ったままだ。
横島は腰を動かす。
「うあああああああっ!!」
「んおおっ!!」
パピリオが喚起の叫びを上げ、横島は獣みたいに吠えた。
何度目かの射精でついにパピリオは絶頂に達した。
「はあっ、はあっ、はあっ」
しばらくして横島は肉茎を抜いた。
どろりと白い液が溢れ出した。
少女の穴は少し歪んでいた。だがそれがとても厭らしかった。
「大丈夫か、パピリオ?」
ぐったりとするパピリオを見、横島はやりすぎたのではないかと心配になった。
「大丈夫でちゅ。パピリオは幸せでちゅ」
横島の頬に手を当てるパピリオ。
少女だが、その気だるげな表情に横島はどきりとした。
「そうだな」
キスを交わす、二人。
時間は既に夕刻となりパレードの音楽が聞こえてきた。
「相棒、どうやら終わったみたいですね」
「そうだな兄弟。いやはや激しいね」
木の陰に隠れていたのは大人の手の平サイズのキャメランと、野球のボールぐらいの大きさの大魔球だ。
「若いですからあの二人は」
「おいおい。俺らの方が生きている時間は短いだろ」
「はっはっは。そうでしたね」
何故この二匹が居るのかと言うと、霊気片をカオスが回収しており復元に成功したのだ。
霊気片は足りなかったので、この様にサイズは小さくなってしまったが色々と改造を施されている。
その後はパピリオの元に戻り、妙神山で暮らしていたのだ。
「ところで録れましたか?」
「ばっちり、もう毛穴まで確認できるぞ」
キャメランは名前通り、カメラ機能を内蔵された。
静止画はもちろん動画もこなす。
動力源は大魔球の電力だ。
よく見ると甲羅の一つが飛び出ており、コンセントが大魔球に突き刺さっている。
「これでパピリオ様もお喜びになるでしょう」
「ああ」
この二匹は別にデバカメをしているのではなく、パピリオの命令で動いているのだ。
つまり行為の最中を逃さず、収める事。それが命令の内容だ。
「でもこんなのが他の女性にばれたら『死ぬ』よな。横島の奴」
「そうでしょうね。『殺される』でしょうね」
パピリオは不安なのだ。
こうして付き合うことになったが、まだ横島に好意を寄せている女性は多い。
そして自分が一番、子供体型なのも気にしていた。
「パピリオお嬢さんもそこまで気にしなくてもいいと思うぞ。俺は」
「私もそう思います。横島さんは何だかんだ言っても一途な人ですから」
ここでしんみりとする二匹。
「ま、俺らにはこんな雰囲気は似合わんな。次はホテルだったな兄弟」
「ええ相棒。パピリオ様はこの近くのホテルに予約を取っています。行きましょう」
二匹はこの場を立ち去った。
あとがき
やばいですね。ええ私が。何だか最近危ない橋を渡っている気がします。
これは司様の「宴・・・ディスカッション」を読んで天啓(電波とも言う)が聞こえたので書いてみました。
『炉』マン溢れる人達、全てに捧げます。
特にキャメラン様と大魔球様。それに『目覚めた』司様に捧げます。