久しぶりにあった親友の顔は驚愕に満ちていた。
地球軍の新兵器を奪取するために潜入したヘリオポリス。
そこでアスランはキラと再会した。
最後に別れたのはいつだっただろうか?
月の幼年学校での別れ。
「父は深刻に考えすぎなんだと思う」
アスランのその言葉にはにかむキラの笑顔を思い出す。
それはアスランにとって大切な記憶。
忘れることのできない、心に刻まれた思い出。
ヴェサリウスでは現在敵の新造戦艦への攻撃のための準備が着々と進んでいる。
もう間もなく自分もイージスで発進するだろう。
ふっ、と息を吐きながら運命のいたずらというものを考える。
なぜ自分とキラが戦うのだろうか?
幼年学校で過ごした日々。
キラは自分にとって親友だった。
その彼が、再び出会った時には敵となっていた。
何が自分とキラを引き裂いてしまったのだろうか?
やはり戦乱か…
そう思うとアスランは少し悲しくなった。
荒れ果てた大地。
いくら綺麗に咲いていても花は枯れていく。
どれほどの花が枯れていっただろうか…
それでも…それでも、アスランは花に栄養を与える。
少しでも…少しでも、その命が長引くことを祈って…
そんなアスランだからこそ、許せなかった。
そう。キラは笑ったのだ。
アスランが丹精込めて、大切に守ってきた花たちを。
キラはあの戦艦を守るためにあのMSに乗って再び出てくるだろう。
ならば…
思い知らせてやらなければならない!
真に守るものがある者の強さを!
守るべきものを虐げられた悲しみを!
アスランの心の中にあるのは憎しみのみ。
そこには再会を喜ぶ気持ちなど微塵もない。
キラが敵になるというのならば…自分が討つ!
この残された花たちより大切なものなど何もないのだから!
「落ち武者・アスラン・ザラ!出る!」
後頭部までハ○あがったアスランの背後には、リ○ップが浮いていた。
あとがき
えーと、はじめまして。ダヌと申します。即興30分で作った話なので、どうか石は投げないでください。短すぎ&完全一発ネタすいません。笑って頂けたら嬉しいんですが…ムリですかね?それじゃ、失礼します。