プロローグ
―――フェベール暦44年 ウィルカニア大陸の東部のヴァール王国と同大陸の中央に位置するネヴァダ王国による2年にも及ぶ戦争が終わった そこで有名となったのはフェベール王国が誇る三つの騎士団―――
―――ラレド遺跡
『君達にはこれからラレド遺跡に赴き、戦争による被害を確認してきて欲しい。』
めんどくせぇ・・・。
この話を聞いたときに、最初に俺が考えたことだ。その考えを引きずったままのため、やる気なさげに歩いていると
「たぁいちょ〜。まぁだやる気でないんすかぁ?」
といったのは深緑色のローブを着た、眼に掛かるほど緑色の髪を伸ばした男で、リエカ=ドナウヴェルトといって俺の
部下だ。こんななりだが一流の魔法使い。・・・だと思う。
「リエカ、隊長聞いてないと思うぞ。」 ぷちっ
「その名で呼ぶなあぁぁぁぁっ!」
どごすっ
「ごうっ!?」
あ〜、またやってるし。・・・今、リエカに杖で鳩尾を強打されたのがローグ=ヴェステロースっていってこいつも俺
の部下だ。
短めの金髪とのんびりとした雰囲気が特徴だ。2mを超す重槍を軽々と扱う様は今のあいつを見ると信じられん。
「・・・ねえ、博士。あのバカに学習能力ってモノを着けられない?」
「無理だ。昔からよく言うだろう、“バカに何しても無駄だ”と。」
それを言うなら“バカにつける薬は無い”じゃないか?・・・ちなみに“博士”と呼んでいたのはトゥール=マンド。
さっきの毒の言葉を吐いたとは思えないほどの外見をしている。流れるような銀髪と銀眼だ。
そして“博士”と呼ばれていたのがシャルルヴィル=アングーレムという名前で、博識なのと白衣を着てることからそう呼ばれている。俺は“シャル”と呼んでいるが。
外見は長い金髪を首の後ろで留めていて、吸い込まれそうな紅い眼をしている。こいつらにもいろいろ特徴があるんだが・・・。
「たいちょー。そろそろ最深部に着きますよ。」
「いてて・・・。さっさと行こうぜ、隊長。」
「危ない世界から帰ってきなよ、隊長。」
「早く私は帰りたいんだが?隊長。」
・・・お前ら一言言わせろ。
「俺は隊長じゃなくて団長だ団長!第四騎士団なのに隊長はおかしいだろうがっ!」
俺が叫ぶとあいつらは、
「だって」←リエカ
「いまさら」←ローグ
「そんなこと」←トゥール
「言っても」←シャル
「「「「しょうがないぞ、隊長♪」」」」
・・・ぷちっ
「お前等なあぁぁぁぁぁっ!!」
と、俺がキレると同時に
「うわ、逃げろ!」
「あれぐらいで怒るなよ・・・。」
「短気だなぁ。」
「やれやれ。」
くそっ散らばって逃げやがった。・・・奥に進むしかねえか。
ラレド遺跡の最深部、まだ調査の行われていない部屋。本来、部下に行わせるのだが皆逃げてしまったので、仕方なく俺が調べている。
この部屋にあるのは、古代の言葉で書かれたであろう巨大な石版と中央に置かれた深い青の輝きを放つ珠がある。
石版を調べてみたが古代文字に関する知識がまったくないため、読むことすらできない。
「・・・・・・あとはこれだけか。」
中央に輝く珠を見ながらつぶやく。はじめこの珠を見たときから妙な胸騒ぎに襲われている。
手にとって調べようとしたとき、
「がっ!」
急に激しい痛みに襲われる。と、同時に珠が光を放ち始める。
「ぐっ!・・・・があぁっ!!」
光が強くなると、同じように痛みを強くなってきた。・・・そろそろ耐えれそうに無い。
「ぐぎぁあああああああ!!」
一際大きな光が放たれると同時に襲った激痛によって俺は意識を失った。
・・・最深部にある部屋の中心部で大きな輝きを放つ珠とすぐそばで倒れている男がいる。
ィィィィィィィィィィィィィィィィィ・・・・・
周囲に耳鳴りのような音が響き、珠を中心に光が包み始め、
カッ!!
と、光った後には男の影は無かった。
そのとき石版から文字が紡がれる。それは誰も読むことがなかったがこう紡がれていた。
“ここに残すは時と世界を越える兵器の試作品。その名を〈エンドレス〉終わり無き者”
―――ここより物語が紡がれる―――
――――あとがき
初めまして、逆十字といいます。あの、確認なんですがここはオリジナルOKですよね?違った場合はすぐに削除します。それでは、よろしくお願いします。