歌姫を守れ!!
第一話
「歌姫に出会った夕暮れ」
夕暮れの公園で・・、僕は彼女と出会った。
「・・・まったく、なんでこうなったんだろう・・・。」
夜の人気のない公園で、茶色い髪をした少年は呟いた。
彼がそう呟くのにはきちんとした理由がある。
その理由は彼の置かれている状況にあった。
時は夜、場所は人気のない公園。
彼のすぐ後ろには桃色の髪の少女。
少年がその少女を庇うようにして立っている。
そして彼のまわりは怪しい黒服の男たちで囲まれている。
これで普通の状況だとおもう人はいない。
彼がこんな状況に陥った経緯はまず二時間ほど前にさかのぼる。
「遅くなっちゃつたなー。」
彼、茶色い髪のブレザー姿の少年は呟いた。
彼の名前はキラ・ヤマト。
茶色の髪に整った顔立ち。少し童顔だが、かっこいい。
作者にはよく分からないがこれがかっこかわいいという顔かもしれない。
彼は夕日に染まる細い路地を歩いていた。
「まったく、会長ったらあんなに仕事を押しつけるなんて・・・。」
キラは少し不満そうにぼやいた。
キラにはいくつかすごい特技がある。
そのひとつがパソコンの扱いである。
キラは天才と言えるほどの才能があり、プログラミング、及び情報処理等の腕前はプロ並みである。
そして彼は、その腕前をかわれて学校の生徒会になかば無理矢理入れられ、そっち方面の仕事をほとんどやらされるのであった。
「だいたいさ、いくら僕がやると早いからって、仕事を全部僕に回すことはないよね。」
そこまで文句を言うなら、断ればいいじゃないかという気もするが、彼はやさしいため、なんだかんだ言いながらも、仕事をやるのだった。
(決して意志が弱いわけではない。)
「だいたいさ、あの時だって・・・」
なおも一人で文句を言うキラ、ふっちゃけ怪しい人である。
そんな彼が裏路地の公園のまえを通り過ぎるとき・・・・・・・・・、
彼の耳に天使の歌が聞こえてきた・・・。
「静かな・・・・・・、
貴方を・・・・・・、
あのとき・・・・・・、
微笑みを・・・・」
いや天使ではない。
少女がベンチに座って歌っている。
桃色の髪に愛らしい顔立ち。
どこかほのぼのとさせる雰囲気。
しかし、彼女の歌声は全ての人を優しく癒す、まさに天使の歌声。
彼女を知る人は彼女をこう呼ぶ〈歌姫〉と・・・。
彼女はラクス・クライン。
キラは歌を聞いた瞬間、弾かれるように愚痴を止め。歌の聞こえる方向を見た。
(きれいな歌だな。誰が歌ってるんだろう。)
キラはそう思い、公園へ入っていった。
そしてラクスが気付かないていどの距離で歌を聞いた。
「・・・静かな夜に・・・。」
そして、歌が終わり、キラはすぐに立ち去ればよかったのに、ボーッとしていたため・・・、
「あら?」
気付かれてしまった。
「あっ!す、すいません。邪魔しちゃつて。」
キラは慌てて立ち去ろうとする。
「まってくださいな。」
しかし彼女はそう言ってキラを呼び止めた。
キラは立ち止まって振り向いた。
「少し・・・、お話しませんか?」
ラクスは微笑みを浮かべてキラに言った。
そんな彼女がキラには本当に天使のように見えた・・・。
つづく
みなさんどうも〜アクセルです。
まぶらほの方が少々てこずっていまして、ちょっといきぬきにこれ「歌姫を守れ!!」を投稿しました。
この話タイトル道理、キラがラクスを守る者としてクライン家に雇われるという学パロです。
これは私が運営している携帯サイト《水と暁のシンフォニー》に乗せていたもので、サイトを閉鎖しようと決めたため修正してこちらに投稿しました。
大筋としてこの話キララクにするつもりですが、“ヤマトラヴァーズ”を作くろうかな〜とか思ったりして。
まぶらほの方を考えていて思ったんですがヒロインは沢山いたほうが話が楽しいものが作れそうなのです。その分混乱しますが 。
今後アクセルはまぶらほを主に投稿し、こちらはちまちまやっていこうと思います。
よろしくおねがいします。
それではアクセルでした〜