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!警告!壊れキャラ有り
15禁注意

「剣の魔法使い〜外伝その1〜(まぶらほ+オリジナル?))」

ラフェロウ (2005-09-24 20:01)


その日俺は珍しく一人で家路へと向かっていたんだ。

いつもの帰り道を歩いていると、少し前にある小道から、何か白い物体とそれに群る猫の群が出てきた。

立ち止まった俺の元へ転がってくる物体。と言うか毛玉。

俺の脚にポコッ・・・と軽い音を立ててぶつかると、その毛玉から取って付けたような翼と無意味なくらい小さな手足が出てきた。

そして、球体の表面に浮ぶ瞳と口。

何と無く、ウサギかなんかの顔を広げたような、そんな顔。

「むきゅぅぅぅ・・・・っ」

で、そんな鳴き声をあげて俺を見上げてきた。

毛玉の周りには、俺を警戒して近づかない猫たち。

よく見れば毛玉は汚れていて、しかも翼(キューピットとかのアレみたいなの)からは血が出ていた。

「・・・・・・・・・助けが必要か?」

「むきゅむきゅむきゅっ!」

俺がそう尋ねると、毛玉は激しく首・・・と言うか身体を縦に揺らして頷いた。

俺はそのバスケットボール大の大きさの毛玉を抱え、家路を急いだ。

「むきゅぅ〜・・・・。」

毛玉は安心したような鳴き声を上げ、脱力した。

さて・・・・拾ったはいいが、これ・・・・なんなんだろ?


剣の魔法使い外伝〜「やっぱマスコットは必要でしょ。」


寮に帰った俺は、とりあえず毛玉の手当てをしてやった。

ついでに汚れていたので蒸しタオルで拭いてやったら、中々良い触り心地な毛玉である事が判明。

しかも中身は弾力に富んでいて、抱き心地抜群だった。

低反発マクラにも勝てるだろう。

まず飛ぶ事は不可能と想われる翼も、それほど酷い怪我ではなかった。

喉が渇いているかもしれないと、牛乳を小皿に出して与えたら・・・顔面から突っ込んだ。

形を考えなかったのが拙かった。

今度はコップに入れて、さらにストローを刺してやった。

「ちゅう〜〜〜〜・・・ぱっ。むきゅむきゅ。」

上手に飲んでいる。知能は高いようだ。

しかも何か牛乳を品評してるっぽかった。

益々謎な毛玉だ。と言うか毛玉かこれ?

あまりにも謎すぎて現実として受け入れられない可能性も高い。

なにせ毛玉。なんていうか、こう、その、人形?ぬいぐるみ?

それが突然動き出したとかそんな感じのファンタジーorホラー?

いや、見た目は大変女性に人気が出そうな感じなのでホラーは無いだろうけど。

千早とかが見たら可愛いと言って抱きつくかもしれない。

「むきゅぅ〜・・・(すりすり)」

牛乳を飲み終わったのか、胡坐をかいて眺めていた俺に擦り寄ってきた。

しまった、物凄く懐かれた。

下手をするとこのまま居座られるかもしれない。

ただでさえ夕菜に部屋に住むと言って暴れられているんだ、下手をすればこの不思議謎生物も嫉妬の対象に・・・なるのか?

いや、流石に小動物(?)までは・・・そんな・・・まさか・・・・・・・・・ありえそう。

「最近見境無くなってきたしなぁ・・・・。」

「むきゅ?」

首を傾げているのか、身体全体で傾いて俺を見上げる毛玉。

その触り心地の良い頭と思しき場所を撫でながら、ここ数日の被害状況を確認してみた。


ケース1、朝。

朝起きて学校へ行こうとすると通学路の途中で待ち伏せされている。

その時は大抵誰か一緒(自分又は相手の部屋に泊まっているのだから当たり前)なので、朝から嫉妬オーラ全開で睨んでくる。

この時は実力行使は少ないが、一緒なのが複数になると攻撃される可能性が高まるので困る。

その後いつもの様に玖理子さんが襲撃に来るので更にお仕置きと偽っての理不尽な攻撃が慣行される。


ケース2、学校の午前中。

登校すると俺は大抵は机で眠ってしまうのだが、ここ最近(更衣室の蜘蛛事件以来)頻繁に関係を持った女子達が集まるので眠れない。

そしてそれを見てまた夕菜が嫉妬純度100%の視線(本気で刺さってる感じがする)で睨んでくる。

女の子達はそれを気にせずに俺に近寄るのでさらに悪循環。女の子って強いんだね・・・。

その後、HR後にかおり先生の手伝いをさせられたり、保健室に拉致られたり、授業中に消えたりしているので夕菜の機嫌はさらに悪くなっていく。

消えている間、何をしているかは内緒だ。朝から連続は流石に疲れる・・・。


ケース3、昼食。

俺の昼食は割とスケジュール化されていて、月から金まで、大抵は誰と食べるか決まっている・・・と言うか決められている。

殆どの場合はその日の夜のお相手をしてくれる子がお弁当なりを持ってきて一緒に食べるのだが、偶に複数だったりする。

料理が駄目な子とは学食などへ行ったり、購買のパンを買ったりしている。

あと、流石の俺も数少ない男子の友人(數馬と山田、駒野だけ。後は無理)との関係を疎かにする気は無いので、四人で食べたりもする。

數馬は女性恐怖症なだけで割りとマトモ(最近変だと残り二人が言う)系だし、山田は利害が一致(彼は二次元がお好み)する部分が多いのでそれなりに友好関係を持ち、駒野は群れるのを好まないが気が合うのか俺とは割りと行動を共にする。

たった三人だけだが、あのB組でまともな友情と信頼関係を築けるほうが凄いのだ。

で、彼ら男子との食事は兎も角、女子と一緒に食べていると夕菜が非常に危険な状態になるので最近では前よりコソコソと(B組男子にバレルと厄介なので前々から隠れていた)食事をしなければならなくなった。

逆に大人数だと堂々と食べれる(それでも男子の嫉妬の目線がうざいが)ので、最近ではあまり二人きりの食事は少ない。

因みに食事中に攻撃されることは多かったが、学校側からの注意が夕菜に(俺にも何故か来た。かおり先生から)なされたので、最近は攻撃は少ないので助かっている。

それでも睨むのはご愛嬌なのか?


ケース4、体育の授業。

蜘蛛事件以来、女子の一部が更衣室を使うのを躊躇うので、何故か俺が連行され、あの時の女子以外が着替え終わってから一緒に更衣室へと入らされる。普通に危ない状況なのだが、涙目の矢夜と那穂、来花の視線に負け、連れて行かれる。

まぁ、女子の生着替えが見れるのは眼福なのだが、もしもこの状況を他の女子や仲丸達、そして夕菜に知られたらそれこそ第一次スーパーB組大戦の勃発である。

前に一度着替えた女子が戻ってきて危なかった。その時は空いているロッカーに何故か雪江さんと入って難を逃れたが、よく考えると彼女は隠れる必要無かったよな?

まぁ、非常にレアなシチュエーションで興奮したのは認めます。はい。

そして授業中、クラス内対抗の競技などで試合をしていると、夕菜が応援をして、それに対抗して和美達が応援して、そして俺に敵意が集まる嫌な連鎖。

なるべく俺は学校では目立ちたくないので、関係を持った生徒には言聞かせてあるのだが、夕菜が応援しているのに嫉妬してつい対抗してしまうのだとか。愛されてるなぁ、俺。

で、当然B組男子(友人三人除く)は俺を亡き者にしようと罠をしかけ・・・夕菜に俺諸共吹っ飛ばされる。

どちらかと言うと、夕菜の攻撃の方が仲丸達の罠より肉体的に危ない。

で、ボロボロになった男子を俺(俺もダメージありだが動ける)と山田達で保健室へと運ぶのが最近の体育の風景である。

なお、運ぶ際に足を持って引き摺るのはいけない事ではないと俺は思う。


ケース5、放課後。

放課後は何かと用事が多い。

女子にデートに誘われたり、かおり先生に捕まったり、保健室に拉致されたり・・・。

中でも一番多いのが、夕菜の一緒に帰りましょ攻撃。しかもほぼ強制。

それに対抗する女子達も流石はB組。あの手この手で夕菜を妨害して俺を連れ出す。

この辺りは感謝しているが、後日その嫉妬エナジーを俺に放つので正直しんどい。

まぁどうしてもピンチな時は『助けて玖理子さんっ!』といった感じで彼女に助けを求める。

今現在夕菜を正攻法(早い話口で)で黙らせることが出来るのは彼女だけ。

ただ彼女でも難しいのか、報酬代わりにデートとかの約束をさせられる。

念のために言っておくが、俺はまだ夕菜達三人とは関係を持っていない。

別に嫌っているわけではないが(夕菜はもう少し話を聞いて欲しい。と言うか嫉妬しても攻撃しないで欲しい)、今の状態で俺の事と現状を理解するのは難しいだろうから。神城なんて絶対に不潔だのなんだの言って切りかかってくるだろうし。

一番可能性が高いのは色々感付いている玖理子さんだろうけど、まさか自分の姉がその輪に加わっているなんて思いもしないだろう。


ケース6、夕飯。

一番疲れるのがこの時間帯。夕菜や玖理子さんが寮の部屋へと押しかけてくる。

特に夕菜は勝手に夕飯を作ろうとするので、当番の子(俺の夕飯はいつの間にか当番制になっていた)との衝突が絶えない。

この前なんて、千早とエンカウントしてお料理バトルが開催、実況は話を嗅ぎつけた鳴尾、解説は玖理子さん。俺審査員で行われた。

結果は一目瞭然。

『押し掛けの自称妻(勝手に名乗ってる)』と、『他称長年の幼馴染(実際は恋人兼世話焼き妻)』では積み重ねた時間がモノを言う。

特に千早とは一番長い付き合いなので、俺の好きな味から嫌いな味、果ては好きな組み合わせまで熟知している。

あえなく惨敗した夕菜はそれからずっと料理の修行をしているらしく、玖理子さんと神城が実験台になっているとか。

夕飯を作りにくる事は少なくなったが、それでも来る事は来るので、うっかり新妻プレイなんてしていたら即、広範囲嫉妬攻撃(別名キシャー攻撃)でまた部屋がボロボロになってしまう。

因みに新妻役の女子は当然の如く裸エプロンだったりする。なお、俺は強制してはいないので誤解しないように。

主に雪江さん(彼女は雰囲気の為か、さんをつけて呼んでしまう)が装備することが多いので中々強烈なモノがある。


と、考えるだけで、俺の生活がかなり常軌を脱していることが再認識できた。嫉妬云々よりもそちらのが大きい。

と言うか恋人二桁ってなんだよ俺。

そりゃハーレムとか好きですよ、複数プレイも大好物ですよ(男は一人が絶対なあたり独占欲の表れ)。

でもなぁ・・・年上合わせて17人って俺・・・。

「あああ・・・もう戻れないあの日の俺・・・。」

「むきゅぅ?」

毛玉がさらに首を傾げる動作をする。

その毛玉をグリグリと撫でると、嬉しそうに目を細めて鳴いている。

やはり謎だ、この毛玉。

動きや仕草は小動物っぽくて大変愛らしいが、こんな真ん丸の毛玉、一体何科何目何毛玉に属するのか判らない。

いや、毛玉って種類は居ないか。

よし、形から推測してみよう。もしかしたら真ん丸に太った普通の動物という線もある。・・・はず。

まず見た目。

毛玉。真っ白な毛玉。それ以外に言いようが無いほどに毛玉。コロコロと良く転がりそうである。目は真ん丸。口はウサギっぽい。でも表面が球体なのでウサギには見えない。

特徴。

白いフワフワの肌触り良好な体毛。絶対に飛べそうに無い翼(よくキューピットとかの絵でついているあの小さな翼みたいなの)。意味がなさげな手足。手足の見た感じはウサギのようだが肉球の感触は猫っぽい。丸まることが可能っぽい。それほど重くない。弾力に富んでいるので、凄い事に枕にしても苦しそうな素振りを見せない(声は『むぎゅぅ・・・』とか言ってるが表情は普通)。

その他の部分。

歯は生えている。前歯は普通なのでげっ歯類では無さそう。器用にストローを使って牛乳が飲める。あとあの手でモノが掴めるっぽい(思わずドラ〇もんを連想した)。鳴き声は「むきゅ・むきゅぅ・むきゅきゅ」等。


・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


「どんな生物やねーーーーーーーんっっっ!!!!!!」

「むきゅっ!?むきゅきゅっ?」

思わずテーブルを某父親のごとく反してしまった。

オーケーオーケー、落ち着け俺。きっとあれだ、突然変異。それかUMA。馬じゃないよ。いやそれはどうでも良い。

兎に角、未知の生物って事でファイナルアンサー。

偶然道端で未確認生物を拾うことなんてよくあること・・・

「なわけねーだろっっっ!!!!」

「むきゅぅっ!?むきゅむきゅっ!」

思わず一人ジャーマンスープレックス(良い子は危険だから真似すんな)をしてしまう俺。

そんな異常な行動をする俺に心配そうに声をかける毛玉。

どうやらかなり知能は高いようだ。

益々もって謎。どうしよこれ。TVに出せば有名になれるかな?いや、なりたくないけどさ。

仲丸達に見せたら嬉々として見世物にするだろう。それは流石に可哀想だ。

ではどうするか?このまま飼うか?それとも誰かに預けるか?

もし預けるなら誰?

1:管理人さん。

A:駄目。いつもいつもお世話になってるのにこれ以上は躊躇われる。

2:かおり先生。

A:駄目。あの人に預けたら色々と大変。と言うかあの部屋にペットは無理だろ。

3:葉流華さん。

A:良いかもしれないが最近は連絡が取れないので無理。

4:紫乃さん

A:なんか色々しそうだから駄目。恐らく危険。

5:玖理子さん。

A:金儲けに使いそうなので駄目。(失礼ねっby玖理子)

6:千早。

A:良いかもしれないが、衣食に関して世話になっているので心苦しい。

7:和美。

A:流石に金儲けはしそうにないが、何と無く不安が多いので保留(どう言う意味よっby和美)

8:沙弓

A:なんか苦手そうなので止めとく。(動物は好きなのに・・・by沙弓)

9:B組女子。

A:なんか誰にお願いしても騒動に火種になりそうなので無しで。

10:B組男子。

A:却下。奴らに渡したら何をされるか判らない。

11:紅尉(兄)。

A:絶対却下!!解剖とか実験とかホルマリン漬けとか骨格標本(骨あるのか?弾力凄いけど)とかにされるに決まっている!(はっはっはっ、酷いなマイサン。by変態)


どうしよう、誰に頼んでも火種とかになりそうだし、かと言ってこれだけ懐いているのを野に離しても戻ってきそうだし、何より心苦しいし・・・。

いっそ海外のあの人に頼むか?俺だと思って大事にしてとか言えばあの人なら本気で大事にしてくれるし、たぶん抱き枕とかに使いそうだし・・・あ、でもどうやって郵送しよう?流石にペット扱いで国外持ち出しは無理だよな?税関で見つかって色々調べられちゃうかも・・・。

「むきゅ?」

ああもう、そんな無垢な瞳して「何?」みたいに可愛く身体を傾けるな毛玉め。

あれだ、こう、見ているとウズウズして無性に弄りたくなるんだ。良くあるよなそういう衝動。

と言うか本当になんなんだろこれ?まさか召喚獣じゃないだろうし、かと言って合成獣にも見えないし・・・新生物かやっぱ?

なんて俺が悩んでいると、毛玉は床に置かれたTVのリモコンを持って―――

『ピッ!』

『フォーーーーッ!バッチコーイッ!!』

「むきゅきゅきゅ!」

「テレビつけて見てるーーーーーっ!?!?!」

思わず三回転捻りで布団にダイブしてしまう。

テレビつけたよあれ!と言うかどうやってあの手でリモコン持ったの!?そしてどうやって押したのっ!?

ああもう、なんだよあの不思議発見生物!ますます理解不能だよ!

これで背中にチャックがあってエスパー〇藤が入ってたほうがまだ現実味あるよっ!(そうか?)

「って、落ち着け俺。もしかしたら前の飼い主とかが躾けたとか、そういう可能性もあり得るぢゃないかッ」

半ば自分に言聞かせるように呟く。

ちょっと傍目からは怪しく見えるけど今は自分の平常心の方が大事なのだ。

毛玉は相変わらずテレビを見ている。と言うかお笑い番組ですか、中々通な選局で。

「むきゅきゅぅ〜。」

「すっかり寛いでやがるし・・・はぁ、どうすっかなぁ・・・。」

考えてもどうしようもない気がしたので、とりあえずこの毛玉をどうするかだけを考えようかと思う。

『コンコンッ、ガチャ』

「和樹くん、入るね〜。」

考えようとした所で、本日のお料理当番である幼馴染の千早がやってきた。

手には食材満載のビニール袋。近所の商店街で買い物してきたのだろう。

「お帰り千早。」

「ただいま。直ぐ作るから待っててね。」

そう言って食材を置いて料理に取り掛かろうとして・・・毛玉の存在に気付いた。

「か、和樹くん・・・それ・・・。」

「ああ、これか・・・謎の毛玉だ。」

それ以外になんと言えと?

「むきゅ?」

テレビを見ていた毛玉が千早の声に反応したのか振り向く。

「か・・・・」

「か?」・「むきゅ?」

「可愛いーーーーーーーーーっ!!!!!!!!」

『ガシッ!』

「むぎゅぅぅぅぅ・・・・。」

電光石火。まさにそれ。一瞬にして距離を詰めた千早が、その両腕に毛玉を抱え、高速で頬擦りをしている。

毛玉は若干苦しそうな声をあげたが、嫌ではないのか大人しく抱かれている。

いやいやいやんっ、可愛いよ〜っ。あ〜んフカフカモコモコ〜っ、瞳がプリチ〜だよ〜っ!きゃぁ〜んっ!!

「ち、千早?」

千早の目が某雪国のイチゴ好き少女のように輝き、暴走していた。

「きゅ〜んっ、可愛いよぉ〜・・・あ、怪我しているよぉ、可哀相・・・こんな事した人滅殺だよぉ!!」

「あの、千早さんっ?」

ナンデソンナニコウフンシテイラッシャイマス?

これが毛玉の魔力なのか?恐ろしい・・・。

「ねぇねぇ和樹くん、この子どうしたの?飼うのっ?飼っちゃうのっ!?

ズズイっと毛玉を抱いたまま迫る千早。

あの、性格ちょっと変わってませんか?

「いや、怪我してたから保護したんだけど・・・飼うのはまだ「飼おうよ!飼わないともう中出しさせてあげないしお尻も禁止だよっ!?むしろもう潰すよっ!?――どこをっ!!?

思わず股間を押さえてしまう俺。

千早さんかなり大 暴 走。

こんなの俺の千早じゃな〜いと思わず泣き言言ってしまいそうな俺ガイル、もとい俺が居る。

「判った、判ったからもちつけ・・・じゃない、落ち着け。な?」

「きゅ〜ん、フカフカモコモコ〜、ラブリ〜だよぉ・・・っ」

「聞いちゃ居ない・・・。」

その後、千早が落ち着くまで一時間近くかかったことを記載しておく。


翌日、千早と朝食を共にしていざ(和樹を中心とした)戦乱の学校へ。

「むきゅぅ〜・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(うるうる)」

行こうとしたら毛玉に物凄く寂しそうな目で見詰められた。

頭の中に某金融会社の歌が流れていた。ど〜する〜?アイ〇ル〜♪

「和樹くん、連れて行くよ。」

「決定っ!?決定事項なのそれっ!?」

「勿論だよ。反論は許さないよ。――――じゃないと潰すよ?

ダカラドコヲデスカチハヤサン―――

思わず大事な息子を抑えて震える俺。

何か、本編と違って俺完全にヘタレ?

と言うか千早さん性格変わってませんか?

「さ〜学校行こうね〜キュアちゃん。」

なんか毛玉の名前は『キュア』に決定したっぽい。

千早曰く、「むきゅむきゅ鳴くから『きゅ』を取ってキュアちゃんなんだよ。」との事。

無論、反論なんて許されなかった。潰されたくないし。

改めて俺は彼女には逆らえないと知ったセツナイ晩の出来事だったよ・・・。

で、登校途中に夕菜とエンカウント。

隣を歩く千早を見て、早速嫉妬エナジーをチャージ開始するが

「きゃぁぁぁぁっ、千早さんなんですかこれ〜〜〜っ!!」

と、黄色い声を上げて千早の抱く毛玉改めキュアに詰め寄る。

どうやら世の女性にキュアの姿はクリティカルで愛らしいようだ。

「可愛いでしょ〜、キュアちゃんって言うの。」

「うわ〜、フワフワモコモコ〜、お目めがラブリ〜っ」

なんか夕菜まで千早と同じ症状になってきていた。

あれが毛玉の魔力なのかっ!?と一人で戦慄していると、玖理子さんと神城が出現。

「あら、なにこの毛玉?ヌイグルミ・・・じゃないわよね、なんなの?」

と頭を捻りながら手はしっかりとキュアをモコモコしている玖理子さん。

「あうぅ・・・あぁ・・・・・・ふわふわ・・・もこもこ・・・。」

おろおろと触りたいけど恥かしいのか触れられずにいる神城。表情が大変可愛らしくて思わず襲――と、いかんいかん。

と言うか、凄い魅力だな毛玉。

見渡せば登校途中の女子生徒達が触りたそうにこちらを見ていた。

どうやら本気で対女子用ラブリー決戦兵器なようだ。

ちょっと寂しいが、夕菜の嫉妬攻撃が無いのは嬉しいのでキュアに感謝しつつ皆で登校した。

・・・・何故だろう、これが当然のことなのに物凄いことに思えるのは・・・。

へへ、目に塵が入ったぜ・・・。


その後、教室でもキュアは大人気だった。女子に。

千早が自分の教室に連れて行こうとしたが、キュアが俺の頭の上に陣取って動かなかったので不安だがB組に連れて行った。

どうやって頭に捕まっているのか不明だが、重くは無かった。

で、教室でも女子がキュアの魅力にメロメロで、暫く俺の周囲は女子で埋まっていた。

それを見て仲丸達がキュアを自分の物にしようとしたが、和美達を筆頭にしたB組女子全員に殲滅された。

それでも挫けずに仲丸はキュアに餌付け作戦を慣行したが

「むきゅ〜〜〜〜っ!!」

『ブォォォォォォォォッ!!!!!』

何かに怒ったキュアの炎のブレスで全身コンガリと焼けていた。

と言うか今火吹いたよねっ!?ブォォォってさ!!本気でこの毛玉なんな訳っ!?

しかも誰も火吹いたこと気にしてないし、和美なんかは良くやったなんて褒めてるしっ。

「何しやがるこの毛玉ぁぁぁっっ!!」

と相変わらずな不死身っぷりでキュアに鉄拳をお見舞いする仲丸。

が、殴られたキュアはポコンポコンッと軽い音を立てて教室中をバウンドしまくり、最後には

『ボコッ!!』

「のげっ!?」

と音を立てて仲丸に激突。

シュタッと着地を決めてむきゅむきゅと笑っている(?)キュア。

どうやら弾力のお陰で物理攻撃には強いようだ。と言うかノーダメージ。

そしてぶつかった仲丸は、キュアを殴ったことで怒りまくったB組女子一同にボコボコにされ・・・一日保健室入りとなった。

益々もって謎な毛玉だが、誰一人としてそれを疑問に持たないのが凄かった。

「むきゅ〜?」

「・・・・・・・・・・・・・・なんでもない。」

真っ直ぐな無垢な瞳を向けられ、俺も考えるのを止めた。

考えても判らんし、考えるだけ無駄に思えたからだ。

とりあえずキュアは俺のペットと言うことになった。

その事に一部の女子が対抗して首輪装備で俺の部屋に押し掛けたのは余談だが。


葵学園における最強最悪クラスであるB組に新しく加わったマスコットキャラ。

それがどんな生物であるかは、誰も気にしなかった。

誰もが「可愛い」「B組だし」の二言で片付けた。

まぁ、俺としてもその方が楽で良いけど。

因みに担任はキュアを見て「よし、後で枕として献上しろ」と言っていた。

キュアを枕にしてみて感じた事は・・・あかん、めっちゃ心地ええわぁ・・・。

と、口調が崩れるくらいだった。

以後、キュアが安眠枕として一回1500円で貸し出される事になるが、式森ラヴァーズ(別名式森ハーレム)には無料貸し出しで、那穂がほぼ毎時間枕にしているのがその後B組において目撃され続けたそうな・・・。


終わる?


「っていうかオチはっ!?オチは無いのかっ!?」

「むきゅむきゅ。」

「え〜い、こんな終りで良いのか作者ぁぁぁっ!?」

良いんです、キュアが可愛いから。

「貴様もかぁぁぁぁぁっ!?」


終り。


あとがき

ラフェロウです。
唐突に場を乱すマスコットキャラが欲しくなり番外として外伝で書いてしまいました。
ほぼ即興に近いのであまり話しとしては纏まっていません。キュアがどんな毛玉かを書いただけの話なのでまぶらほと言えるのか疑問かもしれませんが(汗)
キュアの見た目は、簡単に言えば、スターオーシャンのバーニィ、あれがバスケットボール大になった上に耳の代わりにキューピットみたいな翼がついた奴です。足とかもちっちゃくなったのを想像していただけると簡単かと。
ひたすら謎な毛玉で、シリアスでも場を和ませるナイスなマスコットです。
如何考えても持てない手なのにリモコン操作したり意外にグルメだったり飛べるように見えないのに飛べたりと・・兎に角謎です。

まぶらほのマスコットキャラと言えば舞穂なのですが、彼女の登場はかなり先なので今はキュアで代用します。
超安眠枕の異名を持つキュアと眠り姫春永のお話なんか考えると楽しそうかな〜なんて・・・。

一応外伝として各サブキャラ達が何故和樹に惚れたのかを書いた作品とか、ひたすらエロい話とかを構想として考えてはいるのですが、そればっかり書いてると本編疎かになるし・・・その辺りが難しいです(汗)

その内読者人気投票一位の子とのお話とかやってみたり・・・(何)
でもエロしか書けない自分に北斗神拳奥義。


そしてレスを返していく(北斗神拳継承者風で)


suimin様
感想ありがとうございます。
鬼畜だね、和樹よ>鬼畜ですよ和樹君(オイ)
私の書く作品は大抵が主人公マンセー鬼畜話になってしまうのが難点。真面目でシリアスなお話なんて書けません(汗)
ネガティブオプション>あ、なるほど、確かに(苦笑)

ディステルの手伝いを皆でやりそうですね>バレたっ!?(何
やっぱり予想されやすい内容だったようで・・・安直過ぎましたかね・・・?(汗)
更新遅れて申し訳ないです。


D,様
感想ありがとうございますです。
恐るべし和樹>本当に、なんでここまで鬼畜になったのか謎でして(何)
書いていく内に勝手にキャラが動いちゃって・・・このままだとB組女子全員が餌食に・・・っ!?

和樹と会う前はヤッパリワイズメン>ちょっとネタバレですが居ました。何故和樹サイドに寝返ったかは別の外伝で語りませう。乙女チックなのは壊れだからですよ?(何)

ある意味出来た人ですねぇ>本当は冒頭でこの人の話を書こうかと思ったのですが、やはり冒頭はギャグで始まらないとと勝手に思い、割愛させて頂きました。書いた方が良かったですかね?


白様
感想ありがとうございます。
熱烈な感想どうもです。やはりリビドーは必須なのですね!(何)
副作用が性欲なのは、単純に行き場の無い闘争本能が三大欲求のどれかに変換されているだけで、和樹の場合は周りに女の子が多いために性欲に変換されてしまっているのです。まぁそれだけでは無いのですが(苦笑)

更新を願う毒電波>おおおおっ、何故か無性にエロい話が書きたくなってきましたよ!?(何故)
ちょっと私生活の方が忙しいので更新が遅れがちですが、一週間に一度は更新したいです。


EROスキー様
感想ありがとございまーす。
エロ万歳、ハーレム上等>おおっ、同士の方ですかな!?(何)
私もエロ好きハーレムLOVEなのでこの手のお話しか書けません(苦笑)

18禁モンスターをバリバリ出して、エロキングに片っ端から片付けて貰いましょう。>
むしろ和樹がエロモンスター?
敵が居なくてもリビドー全開のお楽しみタイムですよ?(何)

応援ありがとうございます、頑張ります!


なまけもの様
感想ありがとうございます、お褒め頂いて光栄です。
私も愛のある鬼畜プレイが好き・・・と言うかそれ命なので(マテ)
ディステルが乙女なのは・・・察してください(何)


次回は本編です。
あとこれと同時期に書きあがったかおり先生のエロSSがあるのですが、見たい人は居るのだろうかと不安に・・・(何)


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