楽しい事ってなにも無かった。
『・・・・・つまらないだけだった。』
友達も無かった。
『皆この右手を怖がったから。』
この手なんてなければよかった。
『こんな右手、捨てれば皆仲良くしてくれるのかな?』
そう思いたかった。
『でも、大人達に殺されかけた。』
そう、なんで俺を殺そうとしていたのか。
『その言葉に、大人達はこう言った。』
そう、そうだった。確かー・・・。
『お前の右手は全てを壊す・・・・。』
そして、右手は一時的に封印された。
『しかし、封印すら解けてしまった。』
だから、この都市に叩き込まれた。
『超能力を開発する学園都市に。』
「・・・不幸かもな。」
裏路地の目立たない所。
そこに隠れながら自分の愚かさに気づく。
「待てこらぁぁぁぁぁぁ!!」
「畜生、どこ行きやがった!?」
「探せぇ!!この時のために20人以上人連れてきたんだからな!!」
不良たちが血眼になって裏路地全体を調べている。
「・・・別のことに使えよ、その人脈。」
あまりのアホらしさに思わずツッこむ。
「・・・はぁ、不幸だ。」
そういいながら、右手を見る。
右手は、厳重に手袋で封印されていた。
「・・・こいつの封印を解きたくはないんだがなぁ・・・・まだだいぶ持つのに・・・・。」
そう言った後、空を見上げる。
ムカつくほど綺麗な青空・・・・太陽が時々顔を見せる。
「あ〜平和だなぁ・・・・・。」
そう言って再び溜息をついた上条当麻はさっきあった事を思い出していた。
「さぁて、夏休みだ!!」
上条はうきうきしながら学校をファミレスへ向かっていった。
試験もうまくいってやっと休めると思った。
そして、ファミレスに入って、すぐ回れ右をして走った。
ファミレスの中の光景は、中学生くらいの女の子が不良に絡まれていたのだ。
ただそれだけなら、上条もすぐに助けに入っただろう。しかし、その女の子と不良が『顔見知り』で『少し特殊』な人たちだったため、逃げる羽目になった。
上条がファミレスから5mほど離れた後、『それ』は起こった。
ドガッ!!
「待ちやがれ、てめぇ!!」
20人近くの不良がゴキブリのごとく現れたのだ。
そして、
ドッゴォォォォン!!
後ろでファミレスが吹き飛んだ。
「な、なんだ!?」
不良たちが後ろを慌てて見る。
「・・・あいつか、チャンス!!」
ダッ!!
不良たちが目を離した隙に上条は逃げ出した。
「あ、待てっ!」
不良たちは慌てて上条を追いかけた。
「・・・で、結局は見つかるわけだ。」
「ぜぇ、はぁ、やっと、追い詰めたぞ・・・・。」
都市部からだいぶ離れた大きな川の上にある、大きな鉄橋のまんなかで、上条は囲まれていた。
20人の不良たちに。
「・・・・追い詰められているのは、そっちのような気もするんだが・・・。」
「黙れ!!この間てめぇ相手に15人掛かりでやられた屈辱、返させてもらうぜ!!」
不良たちが復活した。手には刃渡り15センチ程度のナイフ。
「でも、少しだけ遅かったようだな・・・・。」
上条はそう言って、鉄橋の入り口の方向ーつまり後ろを見た。
後ろにはさっき絡まれていた女の子が『両手を前に突き出した』形で立っていた。
その両手には火花が飛び散っていて、今にも爆発しそうなくらいだった。
「じゃあな、皆さん。」
そういって上条はしゃがんだ。
バチバチバチ!
その後を烈光が不良たちを薙ぐ。
「・・・・。」
ドサ!!
不良たちが一斉に倒れる。
「・・・・はぁ〜・・・・。」
上条は溜息をつくと、奥に居る女の子に話しかけた。
「やりすぎだ、ビリビリ。」
後書き
初投稿です。皆さんが書いている小説を見るうちに自分も書きたくなって、ここに書きました。
まぁ頑張りますのでよろしくお願いします。
・・・確かに短かすぎなので、改訂します。