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「卑しい職業 プロローグ(お試し)(GS+色々)」

Mr.JD (2005-08-09 10:28)


 これが 最後の(逆)オークションです。


 ここに、200万円あります・・・・。


 ■ 貴方はこの金額で人を殺せますか?


   ■YES        ■NO 
   ハイ、ヨロコンデー   安スギ!上ゲロゴラァ


 真っ暗に閉め切られた部屋で、そのものは殺人の依頼を了承した。


 別の街にある某魔法学校の男子寮でも、同じことが行われた。


 これまた別の街にある某寺の息子の部屋でも、やはり行われていた。


 こいつらは一応高校生である。


 それぞれの事情はあるが、日中はできるだけ学校へ行き勉学に励み、仲間との他愛のないおしゃべりや遊びに興じる。


 だが、それもどこかよその世界のように感じてしまうのは、やはり『職業柄』なのだろう。


 もっとも、人に胸を張って言えるような職業ではないが・・・・


 高層ビルが立ち並ぶ繁華街の裏道で、3人は待ち合わせをした。


 ネオンがまぶしく輝き、昼間の太陽のごとく明るい街は彼らを覆い隠す。


 「“爆竜”、5分遅刻・・・・。遅刻癖は直らんのか?」

 「しかたねぇだろぉ?!走る二宮像に乗ってくるわけにはいかないし、地下鉄乗り継いでも1時間はかかるんだよ?!」

 「逆切れかい!!“紅蜂”も今回は許してあげなよ。彼の仲間って一番個性的でやっかいなんだから、いいわけ考え付いてくるのだって一苦労だと思うよ?」

 「“死鬼”・・・お前はこいつを甘やかしすぎ!!」


 街を和気藹々と話をしながら歩き、決行の時を待っているとなんだか変な悪ガキ3人組だ。


 街を急ぎ足で往来する人々は、彼らが何者なのか知る由もない。


 知ったところでどうにもならないし、へたをすれば自分が消されてしまう。


 彼らは、そんな危ない職業の人間なのだ。


 しばらくして、繁華街から離れた区画の位置にある大きな屋敷の前に来た。


 「ここが、今回の標的が住んでるとこ?」

 「ああ・・・・」

 「ふーん・・・・・何人もの人間を犠牲にして金を巻き上げ、それでぶっっ立てた豪邸・・・・けっ!!」


 やがて、月明かりが雲に遮られた。


 そして、もう一度3人を照らし出したときには、彼らはすでに戦闘モードに入っていた。


 「それじゃあ・・・・お仕事しますか?」

 「ふふ・・・・悪い子にはお仕置きが必要です・・・・」

 「マッタリ・・・・マッタリと・・・・・」


            「「「ぶっ殺す!!!」」」


 彼らは職業・殺し屋


 この世で最も卑しい職業・・・・・・


 


 


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