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「ありえたかな? その1(エヴァ)」

g-3 (2005-06-06 20:50)

ありえたかな? その1

ゲンドウから手紙を貰い。
シンジが第三新東京へ行く。
んでもってエヴァのケージへ。
ここまでは原作アニメと同じ流れ。

シンジ「顔?巨大ロボット?」

リツコ「”人造人間”エヴァンゲリオン。その開発は極秘に行われた。」

こっからが違う。

「これに父さんが乗るんですか?」

ここでうっかり

「そうだ。」

肯定した男がいた。

言った後でゲンドウは硬直した。
勿論、リツコ、ミサト、その他大勢の整備員が。

1人だけ別の反応を示したのがシンジ。

目を30年程昔の少女マンガの様にキラキラさせて暴走する。

「凄い!凄いよ父さん!
僕が先生に父さんの事を聞くと、いつも先生が言うんだ!
「君のお父さんは人類を守る立派な仕事をしているんだ。だがその仕事が忙しくて君の面倒を私に任せたんだよ。」って!
父さんがこれに乗って使徒っていう怪獣をやっつけるんだね!
凄い! 凄いよ父さん! カッコイイよ!」

その凄いお父さんはというと。
そしらぬ態度で暴走する息子から目を逸らし赤木リツコに助けを求めた。

そしてリツコはアニメのとうりクールな態度で言った。

「碇シンジ君。貴方が乗るのよ。」

今度はシンジが硬直した。

硬直している間に頭になにやら付けられて、気がついたらなんだか筒の中にいた。

ミサトは最初の硬直から気がつくとリツコと発令所にいた。

「ここから先は貴方の仕事よ。ミサト。」

リツコにそう言われて混乱しているのを誤魔化す為に日向に現在の状況を説明させてからアニメのセリフを言う。

「碇指令。よろしいんですね?」

ゲンドウの方も言う。

「使徒を倒さぬ限り人類に未来は無い。」

エントリープラグでわめき出したシンジの言う事など誰も聞いちゃいね〜。

「裏切ったな〜!僕の気持ちを裏切ったな〜!」

そして初号機は発進し。

アニメの様にドツキまわされる。

勿論、初号機は暴走。

ちょっと違ったのは、暴走したついでにシンジが取り込まれてオマケに初号機が第三使徒を食べてしまった事。

ネルフの関係者は頭を抱え。
ゼーレや人類補完委員会の人間は口から泡を噴きながらゲンドウや冬月を責めた。

ミサトはリツコに言う。
「話が違うわ。あたしのせいじゃ無い。  そうよね?」といった様な事のたまい。

リツコは1人呟く。
「あたしのせいでもないわよ。   たぶん?」

ゲンドウや冬月は言う。
「問題無い?」
「勝ったな?」


一月後。
シンジはサルベージされた。無事に。一応は。


無事にというの意識や記憶に異常が無い事。

一応というのは彼の身体が4才児になっていた事。


話を第三使徒戦の数日後まで戻す。

ネルフ上層部はドイツから弐号機とそのパイロットを呼んだ。

零号機はベークライト漬けで、すぐには使用不能。
パイロットの綾波レイは入院中。

初号機は第三使徒を食っちまってヤバゲなので凍結。
パイロットの碇シンジは初号機に取り込まれて予定は未定。

余裕が無いのでアニメと違って空輸された。
弐号機もパイロットの蒼竜 アスカ ラングレーも。

ただ一緒に付いて来たのはアニメでアスカのお供だった無精髭の加持ではなく。
アスカの義母だった。

アニメではあまり良い関係ではなかった様だが、義母の方から電話をかけてきた事から、義母の方は良い関係にするつもりがあったと思われる。
なにしろ実の父は義母の存在によってその存在が明らかになり。
その実の父は電話すらかけてこなかった。
この世界のアスカの義母はアニメよりエスカレートして日本までついて来たのだ。
旦那の方は仕事があるし、来れないが。母親が14才の娘についていくのは「問題無い。」のである。
第三新東京に民間人は大勢いるし、ネルフの構成員の大多数は非戦闘員だから。
ネルフにとってアスカのプライベートの面倒を見てくれる「お母さん」の存在はむしろありがたいのだ。
ちなみにアスカと義母の関係は、アスカの態度が少しばかり他人行儀という点を除けば、良好と言っていいのかな?

そのせいでアニメでは外面が良く、内弁慶気味だったアスカの性格が少し変わった。
義母に対して他人行儀に振る舞うと、自宅では我がままな発言や行動ができないのだ。
するとストレスが溜まる。
ドイツでは自宅ー大学ーネルフといった行動範囲が主だった。
大学を卒業すると、自宅とネルフの往復が殆ど。
たまに特殊監査部で暇をしている男とデート(買い物orドライブ)でガス抜きをしたものの、加持に良い顔をする事によって、さらにストレスが溜まる。

第三市立中学の男子生徒達が蒼竜 アスカ ラングレーにラブレターや告白をしまくった時、彼女のストレスが限界に達したのは無理もない事だった。

『アンタらバカ〜?いっぺん死んでこい!』

と叫んで罵詈雑言を浴びせると、今度は彼女に言い寄っていた男子達を自慢の脚でケリまくる。

たまたま通りかかった男子生徒達までやってしまった。
そのなかには、数日ぶりに登校した鈴原トウジもいた。

これが転校初日。第三使徒戦から2週間後である。


この話に特定の主人公はいません。たぶん。
悪意をもった人間もでません。たぶん。
アニメで名前があった人以外はちゃんとした名前がありません。
(だからアスカの義母もずっとアスカの義母)
現実に不幸はいくらでもあるので、フィクションぐらいはなんとかパスしたいです。


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